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2025年12月 ブラジル関連情報


 

2025年12月ブラジル関連情報

 

1.世論調査

 AtlasIntel社が11月22日から27日にかけて5510人を対象に実施した世論調査の結果は以下の通り。

・ルーラ大統領の支持率:支持48.6%(前月比2.6ポイント減)、不支持50.7%(2.6ポイント増)。3ヶ月振りに不支持が支持を上回った。

・ルーラ政権に対する評価:「悪い/非常に悪い」48.6%(1.4ポイント増)、「非常に良い/良い」44.4%(3.6ポイント減)、「普通」7%(2.2ポイント増)。1ヶ月振りに「悪い/非常に悪い」が「非常に良い/良い」を上回った。

・今、伯で問題になっているのは何か:「犯罪及び麻薬の密売」63%(6ポイント増)、「汚職」60%(±0)、「過激主義及び二極化」22%(1ポイント増)、「経済」22%(2ポイント増)、「民主主義の弱体化」16%(±0)。

・大統領選(第1回投票):シナリオ1-ルーラ(PT)48.4%(2.9ポイント減)、フレイタス・サンパウロ州知事(Republicanos)32.5%(2.1ポイント増)、その他合計14%(3ポイント増)。シナリオ2-ルーラ(PT)48.7%、ミシェーレ前大統領夫人(PL)28.6%、カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)9.4%、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)5%、ゼマ・ミナスジェライス州知事(Novo)4.4%。シナリオ3-ルーラ(PT)47.3%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)23.1%、カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)10.2%、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)7.1%。

・大統領選(決選投票):ルーラ(PT)49%(3ポイント減)対フレイタス47%(±2ポイントの誤差を考慮すれば、引き分け)、ルーラ(PT)49%対ミシェーレ(PL)47%、ルーラ(PT)49%対カイアド(ユニオン・ブラジル)41%、ルーラ(PT)49%対ゼマ(Novo)41%、ルーラ(PT)49%対ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)40%。(12月2日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

2.連邦議会

(1)27日、連邦議会の上下両院合同セッションが開かれ、ルーラ大統領の拒否権発動に関して採決が行われたところ、環境ライセンス一般法に対する63の拒否権発動の内、52が賛成347(下院295、上院52)、反対182(下院167、上院15)により覆された。アグリビジネス業界や金融市場の意向を受けた中道派勢力(セントラン)が挙って賛成票を投じた。マリナ・シルヴァ環境相(Rede)は、「特に地方自治体が独自の環境基準を設定できるようになったことが深刻である。これで、環境行政は無法地帯となる。連邦政府は、この点に関して訴訟を起こすことを検討している」と述べた。尚、27日の合同セッションは、政府与党の敗北だけでは終わらなかった。税制改革法の一部である州債務完済プログラム(Propag)に対する30の拒否権発動の内、覆されたのは僅か6で、政府が辛うじて勝利を収めた形となった。28日、アルコルンブレ上院議長が「環境ライセンス一般法に対する拒否権が覆されたのは、政府との合意に基づくものであった」と述べたが、ランドルフェ・ロドリゲス上院議員(PT。政府連邦議会院内総務)はこれを否定。(11月28日~30日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)モッタ下院議長は27日、納税者権利法を制定し、常習的な脱税の厳罰化を図ることを目的とする憲法補足法案第125/2022号の報告官にアントニオ・カルロス・ロドリゲス下院議員(PL-SP)を指名した。同法案が上院を通過してから3ヶ月振りに下院における審議が本格的にスタートすることになる。折しも、27日には、過去最大級の260億レアルを脱税したとされるGrupo Fit(石油精製大手)に対する強制捜査が実施された。(11月28日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ユニオン・ブラジルと進歩党(PP)が政党連合(federação partidária)の結成を発表してから7カ月が経過したが、地方レベルでは、連合結成に対する不満が双方から噴出しており、来年の選挙協力に向けた調整が難航している。また、ユニオン・ブラジルのルエダ党首とPPのシロ・ノゲイラ党首が経営破綻したマスター銀行のヴォルカロ頭取、並びに巨額の脱税(260億レアル)により摘発されたGrupo Fit(石油精製大手)のリカルド・マグロ社長と非常に近い関係にあったことも不安材料とされている。(11月29日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)法務治安省は、上院において犯罪組織対策法案(PL Antifacção)の報告官を務めるアレッサンドロ・ヴィエイラ上院議員(MDB-SE)に対し、58項目からなる提言書を提出した。法務治安省によると、下院で可決されたギリェルメ・デヒーテ下院議員(PP-SP)の法案は、政府案のように既存の犯罪組織対策法と刑法を改正するのではなく、「凶悪な犯罪組織」を対象にした新たな法律が作られることになっており、その場合、既存の犯罪組織対策法、刑法、新しく制定される凶悪犯罪組織対策法の何れが適用されるのかという点について混乱が生じる可能性がある。また、「凶悪犯罪組織」の定義が曖昧なので、市民団体やデモ隊等が「凶悪犯罪組織」に認定される恐れがある。(11月29日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)モッタ下院議長は1日、「治安対策に関する憲法改正案第18/2025号に関する報告書が今月2日に提出される。4日(木)には、下院特別委員会に於ける採決が行われる予定。下院本会議での採決は年内に行われる見込み」と述べた。同改正案は、ルーラ政権肝いりの治安対策と位置付けられている。(12月2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.STF判事人事

(1)STF判事に指名されたメシアス連邦総弁護庁(AGU)長官は連日、上院を訪れ、上院議員の支持を求めている。一方、国家社会保障院(INSS)の不正疑惑に関する議会合同調査委員会(CPMI)では、野党がメシアスの証人喚問を求めており、これに関する採決が12月4日に行われることになっている。野党は、「メシアスは、AGU長官として、INSSの不正について知る立場にある」と主張している。(11月28日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)アルコルンブレ上院議長(ユニオン・ブラジル)は、周囲に対し、「メシアス連邦総弁護庁(AGU)長官のSTF 判事指名に反対票を投じる上院議員は約60名に上るであろう」と述べている。フォーリャ・デ・サンパウロ紙の取材に応じた上院議員(匿名)は、「60名は大袈裟である。恐らく、政府に圧力をかけ、メシアスに対する支持を高く売りつけるための発言であろう」と述べたが、相当数の上院議員がメシアスの指名に反対しているのは事実と見られている。尚、アルコルンブレは、政府に揺さ振りをかけるため、12月10日に予定されている質疑応答を前倒しする可能性がある。(11月28日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は1日、ウェヴェルトン・ロシャ上院議員(PDT-MA)を昼食会に招き、メシアス次期STF判事の承認手続について話し合った。ロシャ議員は、アルコルンブレ上院議長の友人であり、承認手続の報告官を務めている。大統領自らメシアスの応援に乗り出した形となった。アルコルンブレ議長は、「アルコルンブレは政府から予算とポストを引き出すためにメシアスの承認に対して難色を示している」との報道に反発し、また、ルーラがメシアスの指名に関するメッセージを未だ上院に送っていないことに対して不満を表明しており、同議長と政府の関係は悪化したままとなっている。(12月2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.ボルソナーロ前大統領の裁判

(1)27日、ボルソナーロ前大統領の四男ジャイール・レナン(バルネアリオ・カンボリウー市議)とミシェーレ夫人が収監中のボルソナーロと面会した。ジャイール・レナンは、クロスワードの雑誌を差し入れ、ミシェーレ夫人は面会時間(30分)が短すぎると不満を述べた。尚、ボルソナーロは、しゃっくりと逆流性食道炎に悩まされており、27日午後、医師の診察を受けた。(11月28日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)PLは27日、ボルソナーロ前大統領は有罪判決の確定により政党活動を行えなくなったとして、PL名誉党首としての給与(月4万レアル)の支払いを停止したと発表した。ボルソナーロは、2023年4月から名誉党首を務めていた。尚、ボルソナーロは、陸軍と下院からそれぞれ1.2万レアルと3.5万レアルの年金を受け取っており、収入が無くなったわけではない。(11月28日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ボルソナーロ前大統領の弁護団は28日、ボルソナーロの無罪を主張したフックス・STF判事の主張を根拠として、異議申し立て(embargos infringentes)を行い、クーデター未遂の裁判を無効とし、ボルソナーロに無罪を宣告するよう求めた。また、弁護団は、STFが異議申し立て(embargos infringentes)の提出期限が終了する前に判決の確定を宣告したことは法的に間違っていると主張した。(29日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)クーデター未遂裁判で禁固21年の有罪判決を言い渡されたエレーノ元大統領府安全保障局長官は、2018年からアルツハイマー型認知症を発症したとして、陸軍施設内における収監を自宅軟禁に切り替えることを求めた。連邦検察庁もエレーノの自宅軟禁に肯定的な意見表明を行った。尚、エレーノの弁護団は30日、「エレーノがアルツハイマー型認知症の診断を受けたのは今年に入ってからであり、2018年に発症したというのは間違いである」と表明。モラエス・STF判事は1日、連邦警察に対し、エレーノの病状について医師による鑑定を15日以内に行うよう、命じた。(11月29日付フォーリャ・デ・サンパウロ及び12月2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)12月1日付フィナンシャル・タイムズ紙は、「エドゥアルド・ボルソナーロが父ボルソナーロを有罪から救うためにワシントンでロビー活動を展開し、伯に40%の追加関税を課せさせたことは、ボルソナーロを救うことはできなかったばかりか、伯の経済界を敵に回し、エドゥアルド自身、「裏切り者」のレッテルを張られることになったため、見事に失敗した。ボルソナーロ親子の判断ミスにより、ボルソナーロ主義は困難な状況に陥っており、右派は、ボルソナーロに代わる新たなリーダーを模索している。今のところ、その有力候補は、フレイタス・サンパウロ州知事である」との記事を掲載した。(12月1日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

(6)カヴァルカンテ・PL下院院内総務は1日、「野党は、恩赦法案の採決を今月2日に行うよう、モッタ下院議長に強く求めており、それが実現することを期待している」と述べた。フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は、「恩赦法案が議題に取り上げられないというのはおかしい。同法案の審議を阻んでいる『外的な要因』があるに違いない」と不満を述べた。(12月2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.ルーラ政権

ルーラ大統領は30日、テレビ・ラジオ演説を行い、「来年から月5千レアル以下の所得層は所得税を免除される。これにより、280億レアルが市場に出回ることになる。伯で所得税が導入されてから100年が経って、漸く、一部のエリート層が貧困層に比べて相対的に税を少なく払っているという、恥ずべき状況が改善されることになった。これは、大多数の国民の勝利である」と強調した。連邦政府は、所得税減免法の施行が来年の選挙で追い風となることを期待している。(12月1日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

6.2026年選挙

(1)エドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)は28日、Uolの取材に対し、「右派の候補がフレイタス・サンパウロ州知事であるというのであれば、アンチ・ルーラの候補として、フレイタスを支持する用意がある」と述べた。エドゥアルドとフラヴィオ・ボルソナーロは、これまでフレイタスを批判し、その大統領選出馬に反対してきたが、父ボルソナーロが収監された後は、批判を封印し、フレイタスに歩み寄ろうとしている。(11月28日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

(2)サンパウロ州における右派連合(Republicanos、PL、PP)は、エドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)が来年の上院議員選挙には出られそうもないため、代わりにギリェルメ・デヒーテ下院議員(PP-SP)を擁立することにしている。二人目の上院議員候補については、リカルド・サレス下院議員(Novo-SP)が有力視されているが、サレスは、PLからNovoに移籍し、ボルソナーロ派から距離を置いていることが障害になっている。PLは、メロ・アラウージョ・サンパウロ副市長、マルコ・フェリシアーノ下院議員(PL-SP)、ロザーナ・ヴァレ下院議員(PL-SP)等、PLの政治家を二人目の候補に指名しようとしている。(12月2日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)セアラ州のPLとPSDBは、来年の選挙では選挙協力を行い、州知事候補にはPSDBのシロ・ゴメス元セアラ州知事を右派の統一候補として擁立する方向で交渉を進めてきたが、ミシェーレ前大統領夫人(PL)がこれに真っ向から反対し、セアラ州知事選ではエドゥアルド・ジラアォン下院議員(Novo-CE)を支持すると表明したため、セアラ州の右派は真っ二つに割れている。ボルソナーロ前大統領の3人の息子(長男フラヴィオ、次男カルロス、三男エドゥアルド)は1日、「PSDBとの交渉は、父ボルソナーロの意向に沿って行われており、ミシェーレはこれを尊重すべき」として、揃ってミシェーレを批判した。これに対し、ミシェーレは「彼らは私を批判すべきではない。私には私の考えについて自由に発言する権利がある」と反発。更に、3人の息子は、「ミシェーレは専横的だ」と批判。(12月2日付コレイオ・ブラジリエンセ及びヴァロール・エコノミコ電子版)

 

1.連邦議会

(1)2日、下院において、特別環境ライセンス制度の導入に関する暫定措置令第1308/2025号(連邦政府から戦略的に重要と見なされた事業に関しては環境ライセンス手続きの迅速化を図る)が可決され、上院に上程された。これは、環境ライセンス制度の柔軟化の一環と位置付けられ、主にインフラ事業が対象になっている。3日、上院において、同MPが可決された。環境団体のグリーンピースは、「同MPの成立により、環境ライセンス制度は益々形骸化する」と警鐘を鳴らしている。(3日及び4日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)2日、上院において、フィンテック企業及びオンラインカジノ企業増税法案が可決され、下院に送られた。フィンテック企業の場合、税率は、現在の9%から2026年には12%、2028年には15%に引き上げられる。オンラインカジノの場合、税率は、現在の12%から2026年は15%、2028年は18%に引き上げられる。連邦政府は、これにより、明年1月から施行される所得税減免措置による減収を補填しようとしている。(3日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)上院において犯罪組織対策法案(PL Antifacção)の報告官を務めるアレッサンドロ・ヴィエイラ上院議員(MDB-SE)は3日、下院で可決された犯罪組織対策法案に修正を加えた新たな法案を提出した。これによると、「犯罪グループ(facção criminosa)罪(禁固15年~30年)」を設定し、また、オンラインカジノに対する課税を財源とする、犯罪組織対策基金を創設する等、ギリェルメ・デヒーテ下院議員(PP-SP)によって修正された、政府の原案の内容が復活することになった。そのため、レヴァンドフスキ法務治安相は、アレッサンドロ・ヴィエイラ上院議員の法案を称賛し、政府として支持すると表明した。上院憲法司法委員会では、今月10日に同法案の採決が行われる予定。(4日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)3日、予算委員会に於いて、2026年度連邦予算編成方針法案(LDO)が可決された。議員割当金(emenda parlamentar)は、選挙戦突入前の7月4日に全体の65%が拠出されることとなった。中道派勢力(セントラン)は、7月4日までに100%拠出することを要求していたが、政府側との交渉の結果、65%に落ち着いた。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.STF判事人事

(1)アルコルンブレ上院議長(ユニオン・ブラジル)は2日、今月10日に予定されていたメシアス次期STF判事の質疑応答を中止し、同判事の承認手続は明年に延期すると発表した。また、同議長は、ルーラ大統領がメシアスの指名に関するメッセージを未だ上院に送付していないことに関し、「上院の承認手続きに影響を及ぼしている。深刻且つ前例のない事態である」と批判した。手続きが延期されたことにより、メシアスは、票集めのための時間が稼げることになるが、政府とアルコルンブレ議長の関係は悪化したままであり、今後の見通しは不透明なままである。事態が改善されるのは、ルーラとアルコルンブレの会談が実現した時だけであると見られている。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は3日、「正直言って、何故、(メシアス次期STF判事の)指名がこれほど物議を醸しているのか分からない。自分がSTF判事を指名したのはこれが初めてではない。このような政治問題に発展した理由は分からないが、解決されることを期待している。メシアスは、STF判事としての資質を十分に備えている」と述べた。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.伯米関係

(1)ルーラ大統領は2日、トランプ米大統領に電話をかけ、約40分間に亘り、伯の輸出品目に対する追加関税等について話し合った。米国は、食肉、コーヒー等に対する追加関税は撤廃したが、未だ工業製品等には40%の追加関税がかけられたままとなっている。尚、トランプ大統領は、会談後、「(ルーラとの)話し合いは非常に良かった。我々は、貿易や制裁について話し合った。私は彼(ルーラ)のことが好きである。我々はこれまで幾つかの良い会談を行い、本日も非常に良い話し合いをすることができた」と述べた。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は2日、トランプ米大統領と電話会談を行った際、米国がベネズエラに対して軍事介入する可能性に対して懸念を表明し、「早急に外交的解決が図られることを望む。米国がベネズエラを攻撃した場合、伯やコロンビア等の近隣諸国にも影響が及び、火に油を注ぐことになる」と伝えた。これに対し、トランプは、曖昧な答えを返すだけで、話し合いによる解決を約束しなかった。伯は、米国は石油目当てでベネズエラを標的にしているが、EU、ロシア及び中国は、米国の介入を支持しないと見ている。(3日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は3日、セアラ州でインタビューに応じた際、「トランプ米大統領と電話会談を行った際、一緒に麻薬組織を撲滅しないか、手始めに米国にいるブラジルの麻薬組織の人間を捕まえないか、と持ち掛けた。我々は、伯米両国と国境を接している国ともインテリジェンス活動を通じて、犯罪組織及び麻薬組織の撲滅に向けて協力できる」と述べた。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.司法

(1)メンデス・STF判事は3日、Solidariedade党と伯裁判官協会(AMB)の訴えを受け、「1950年に公布された弾劾法の一部は、現行憲法に照らし合わせると違憲である。STF判事を背任罪の容疑で起訴できるのは検事総長であり、よって、STF判事の弾劾を要求できるのは検事総長だけである。STF判事の弾劾を不当に要求することで、司法府に圧力をかけることは、法的安定性を損ない、司法府の弱体化につながる」との仮処分決定を行った。これに対し、アルコルンブレ上院議長は、「上院にもSTF判事の弾劾を発議できる権限がある。議会が承認した法律(弾劾法)をたった一人のSTF判事が見直すというのは妥当ではない」と激しく反発した。与野党の議員も揃ってメンデス判事の決定を批判した。連邦総弁護庁(AGU)は、メンデス判事に対して再考を促した。ボルソナーロ前大統領を始めとするボルソナーロ派は、以前からSTF判事(特にモラエス判事)の弾劾を強く求めており、実際、上院では、ボルソナーロ派が中心となって、モラエス判事の弾劾手続き開始に必要なだけの署名が集められている。今回の決定は仮処分であり、最終的な決定は、STF大法廷に委ねられる。尚、下院では、STF判事が法律の違憲性に関して単独で仮処分決定を行うことを制限するとの法案が可決され、上院に上程された。(4日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)3日、ロドリゴ・バセラール・リオデジャネイロ州議会議長(ユニオン・ブラジル)が連邦警察の強制捜査により逮捕された。同議長は、犯罪組織「Comando Vermelho」との関係が疑われているTH・ジョイアス・リオデジャネイロ州議会議員(MDB。本年9月に逮捕)に対して捜査情報を漏らしていたとされる。バセラールは、リオデジャネイロ州で最も有力な政治家の一人とされており、次期リオデジャネイロ州知事候補にも名前が挙がっていた。(4日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.2026年選挙

(1)ルーラ大統領は2日、ペルナンブコ州においてインタビューを受けた際、「(明年の大統領選では)恐らく、自分が(大統領)候補になるであろう。勿論、80歳という年齢を考慮して、党と相談した上で決めなければならない。候補になるためには、健康状態が100%でなければならないが、自分は120歳まで生きるつもりであり、現在のコンディションは完璧である。唯一、言えることは、健康状態が許すのであれば、この国を統治したがらくた共が(政権に)返り咲くことは決してないということである」と述べた。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ミシェーレ前大統領夫人とフラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は2日、セアラ州知事選について話し合った。その後、フラヴィオは、「我々は二人の成熟した大人として話し合った。(ミシェーレとボルソナーロ三兄弟の非難の応酬については)コミュニケーション上の問題があったが、それは解消され、皆、分かり合えた。セアラ州におけるPLとPSDBの選挙協力に関する交渉については、アンドレ・フェルナンデス・PLセアラ州支部長が先走った」と述べた。これを受け、PL本部は、PSDBとの交渉を中断した。アンドレ・フェルナンデス・PLセアラ州支部長は、「PSDBとの交渉は、党本部及びボルソナーロ親子の了解を得た上で行われていたが、交渉の中断に関しては党本部の方針に従う」と述べた。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.ボルソナーロ前大統領の裁判

 刑の執行機関が連邦最高裁判所(STF)に提出した文書によると、ボルソナーロ前大統領の処遇が閉鎖式の矯正施設から半開放式の施設に変更されるのは、2033年4月23日であり、仮釈放が認められるのは2037年3月13日である。刑期満了は2052年11月4日。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.ダタフォーリャ社の世論調査

(1)ダタフォーリャ社が12月2日から4日にかけて2002人を対象に実施した世論調査の主な結果は以下の通り。

・ルーラ大統領の支持率:支持49%(前回9月比1ポイント増)、不支持48%(±0)。

・ルーラ政権に対する評価:「悪い/非常に悪い」37%(1ポイント減)、「非常に良い/良い」32%(1ポイント減)、「普通」30%(2ポイント増)。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ダタフォーリャ社の次期大統領選に関する世論調査の結果は以下の通り。

・大統領選(第1回投票):

シナリオ1:ルーラ(PT)41%、フレイタス・サンパウロ州知事(Republicanos)23%、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)11%、カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)6%、ゼマ・ミナスジェライス州知事(Novo)3%。

シナリオ2:ルーラ(PT)41%、ミシェーレ前大統領夫人(PL)24%、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)10%、カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)6%、ゼマ・ミナスジェライス州知事(Novo)5%。

シナリオ3:ルーラ(PT)41%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)18%、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)12%、カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)7%、ゼマ・ミナスジェライス州知事(Novo)6%。

・大統領選(決選投票):ルーラ(PT)47%対フレイタス(Republicanos)42%、ルーラ(PT)51%対フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)36%、ルーラ(PT)47%対ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)41%、ルーラ(PT)50%対ミシェーレ(PL)39%。

・拒否率:ボルソナーロ前大統領(PL)45%、ルーラ(PT)44%、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)38%、エドゥアルド・ボルソナーロ(PL)37%、ミシェーレ前大統領夫人(PL)35%、ラチーニョ・Jr知事(PSD)21%、ゼマ知事(Novo)21%、フレイタス知事(Republicanos)20%、カイアド知事(ユニオン・ブラジル)18%。

・ボルソナーロ前大統領は、誰を右派の大統領候補に指名すべきか:ミシェーレ22%、フレイタス20%、ラチーニョ・Jr12%、エドゥアルド・ボルソナーロ9%、フラヴィオ・ボルソナーロ8%、カイアド知事6%、ゼマ知事4%。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ボルソナーロ前大統領の収監は妥当か否か:妥当54%、不当40%。ボルソナーロは何処に収監されるべきか:自宅軟禁34%、一般の刑務所26%、軍の施設20%、連邦警察の施設13%。ボルソナーロが足首の監視装置を破壊したのは何故か:逃亡するつもりであった54%、精神的に錯乱したから33%、分からない13%。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)右派を代表するリーダーは誰か:ボルソナーロ前大統領35%、ルーラ大統領9%、フレイタス・サンパウロ州知事5%、ミシェーレ前大統領夫人2%、ニコラス・フェヘイラ下院議員2%、エドゥアルド・ボルソナーロ下院議員2%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員1%、カイアド知事1%。左派を代表するリーダーは誰か:ルーラ大統領56%、ボルソナーロ前大統領5%、モラエス・STF判事2%、アダッジ財務相1%。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.2026年選挙

(1)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は5日、「父ボルソナーロ前大統領から次期大統領選に出馬するよう、命じられた。伯が不安定さと治安の悪化と無力感に捉われるのを黙って見過ごすわけにはいかない」と表明した。尚、5日の市場は、ボルソナーロがその後継者にフレイタス・サンパウロ州知事ではなく、フラヴィオを指名したことを嫌気して、平均株価が4.31%下落し、1米ドル=5.43レアルのドル高(2.28%増)になった。市場関係者の間では、フラヴィオではルーラ大統領に勝てないと見られている。尚、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首は、「ボルソナーロがそう言ったのであれば、そうなのであろう。PLは、ボルソナーロに従い、フラヴィオを我が党の大統領候補に指名する」と述べた。(6日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領の周辺は、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員が大統領選に出馬し、選挙がルーラとフラヴィオの一騎打ちになれば、フレイタス・サンパウロ州知事が大統領選出馬を断念し、ルーラが中道派の一部を取り込むことができると見ている。尚、政府関係者の間では、ボルソナーロがフラヴィオを右派の大統領候補に指名したのは、ボルソナーロのネームバリューを維持するとともに、ボルソナーロ派の票が中道派に奪われるのを防ぐためであると見られている。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)は7日、「恩赦法の成立等、条件次第では、大統領選出馬を取り下げる用意がある。自分としては、出馬を断念しても構わないが、それには何らかの見返りがなければならない。それは、恩赦法の成立だけではない」と述べた。(8日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は8日、「大統領選出馬を諦めるつもりはない。自分の立候補は売り物ではない。自分の場合、苗字がボルソナーロであることが強みであり、その点に関してはフレイタス・サンパウロ州知事よりも有利である。自分が出馬を取り下げるのは、父ボルソナーロが立候補できるようになった時だけである」と述べた。フラヴィオは、1日前には出馬を断念するかのような発言を行ったが、それを否定した形となった。尚、フレイタス知事は、「フラヴィオの立候補を支持する。但し、右派からは、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事やカイアド・ゴイアス州知事やゼマ・ミナスジェライス州知事も出馬するであろう。右派の候補はフラヴィオだけではない」と述べた。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)8日、PL、PP及びユニオン・ブラジルの代表がフラヴィオ・ボルソナーロの大統領選出馬について協議を行った。PSDとRepublicanosの代表は、会議に招かれたものの、欠席した。会議では、シロ・ノゲイラ・PP党首が「フラヴィオでは勝てない。右派と中道右派の候補は、フレイタス・サンパウロ州知事かラチーニョ・Jr・パラナ州知事にすべきである。右派と中道右派は団結すべきであり、PLが単独で大統領候補を決めることがあってはならない」と主張する等、フラヴィオの出馬表明に対する不満が噴出した。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)パラナ州のPPは、ユニオン・ブラジルのセルジオ・モーロ上院議員の次期パラナ州知事選出馬を支持しないことを決定した。PPとユニオン・ブラジルは、政党連合を結成したばかりであり、ルエダ・ユニオン・ブラジル党首は、PPの決定は受け入れ難いと不満を述べている。同州で実施された世論調査では、セルジオ・モーロ議員が2位に大差をつけてリードしている。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.連邦議会

(1)4日、国家社会保障院(INSS)の不正疑惑に関する議会合同調査委員会(CPMI)において、メシアス連邦総弁護庁(AGU)長官(次期STF判事)及びルーラ大統領の子息の証人喚問に関する動議が否決された。これをもって。同調査委員会は、本年度における活動を終了した。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)アルコルンブレ上院議長は4日、「今月は明年度連邦予算の審議に集中しなければならないため、メシアス次期STF判事の承認手続きは来年2月の休会明け以降に延期する」と述べた。議会関係者によると、メシアスは、今のところ、承認に必要な41票の内、30票しか確保していないと見られている。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.ルーラ政権

(1)ルーラ大統領は4日、国家持続的経済社会開発会議(CNDES)において、行政府と連邦議会の関係悪化については否定したが、「連邦議会が義務的議員割当金の制度を通じて連邦予算の半分を押さえていることは歴史的な過ちである」と批判した。一方、連邦議会では、2026年度連邦予算編成法(LDO)が可決された。これにより、明年度の議員割当金の65%が7月の選挙選開始前に拠出されることとなった。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ユニオン・ブラジルは8日、同党が連立与党から離脱したにも拘らず、サビーノ観光相が大臣を続けていることを理由に、サビーノを除名処分とすることを決定した。サビーノは、ルーラ大統領に辞表を提出したが、保留扱いとなり、そのまま大臣を続けていた。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ルーラ大統領は8日、未成年者や障碍者等、脆弱な立場にある人達に対する性犯罪の厳罰化に関する法律を裁可した。その際、伯で多発しているフェミサイドについて言及し、「フェミサイドの撲滅は、我々男性の仕事である。女性に非はない。態度を改めなければならないのは男性の方である。政府は、司法や議会と連携して、女性に対する暴力を無くすためのキャンペーンを展開することにしている」と述べた。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ルーラ大統領は、都市部を対象とするバス無料化計画(Tarifa Zero)を実施するため、予算規模等について検討を行わせているが、財務省は、財源がないとして、難色を示している。現在、バスの無料化は、138の都市において実施されている。これを全国で展開すれば、年間900億~2千億レアルが必要と見積もられている。バスの無料化が実現すれば、ルーラ3期目の成果の一つとして有権者にアピールできる。(9日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

5.司法

(1)メンデス・STF判事は4日、「検事総長のみがSTF判事の弾劾を要求することができる」との仮処分決定の見直しを求めた連邦総弁護庁(AGU)の訴えを却下し、「1950年に公布された弾劾法は現行憲法とは相容れないため、失効した」として、弾劾法の効力停止を決定した。尚、上院では、弾劾法改正法案(2023年に当時のパシェコ上院議長が提出)の審議を再開する方向で調整中。また、STF判事になるための要件を厳格化したり、STF判事に一定の任期を設ける等の対抗措置も検討されている。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ディーノ・STF判事は4日、米国に逃亡したエドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)とアレシャンドレ・ラマージェン下院議員(PL-RJ)の2026年度の「議員割当金」(一人当たり4020万レアル)の拠出を禁止すると決定した。同判事は、「両議員は、事実上、議員活動を行っておらず、議員割当金を使わせるべきではない」と主張。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.外交

(1)食品大手JBSのオーナーであるジョエスレイ・バチスタ氏が先月23日にトランプ米大統領の要請により、マドゥロ・ベネズエラ大統領と面会し、大統領を辞任して、平和的に政権交代を行うよう、求めていたことが判明。トランプはその数日前にマドゥロと電話会談を行い、辞任を迫っていた。トランプは3日、「ベネズエラの地上に対する攻撃は近い」と発言。JBSは、世界最大の食肉加工企業で、米国とカナダにおける従業員数は7万人を超える。尚、伯政府関係者によると、伯は、マドゥロに対して伯に亡命するよう、持ち掛けておらず、また、そのつもりもない。伯政府は、米国がベネズエラを攻撃した場合、米国が他の中南米諸国に介入する前例を作ることになるため、米国の攻撃を回避しようとしている。(5日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)マドゥロ・ベネズエラ大統領は4日、テレビ番組に出演した際、伯の土地なし農民運動(MST)の帽子を被り、「伯国民には、街頭に繰り出して、ベネズエラの平和と主権のための戦いを支持するよう、求める。我々には平和と国家主権に対する権利がある。伯、万歳!」と述べた。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)伯政府は、今月20日に予定されていたメルコスール首脳会議を明年1月に延期した。20日では、アルゼンチンとパラグアイの大統領が出席できないことが理由とされている。尚、EU・メルコスール・FTAの署名式は、今月20日にブラジリアで行われる予定。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

1.連邦議会

(1)10日未明、下院において、クーデター未遂犯及び三権襲撃犯の減刑に関する法案が賛成291、反対148により可決され、上院に上程された。これは、クーデター罪と民主的法治国家転覆罪を同時に適用するのではなく、どちらか一方(この場合はクーデター罪)を適用することにより、減刑を図るというものである。これにより、ボルソナーロ前大統領の刑期は、禁固27年3ヶ月から20年9ヶ月に短縮される。また、三権襲撃のように、集団による犯行の場合、それが暴力を伴うものであっても、刑の6分の1(現行法では4分の1)を服役すれば、処遇が閉鎖式の刑務所から半開放式又は開放式の施設に変更されることになっている。そのため、ボルソナーロの場合、6年10ヶ月ではなく、3年4ヶ月で、半開放式又は開放式に移れることになる。作業や読書をすれば、更に刑期が短縮されるので、ボルソナーロの場合、最短2年4ヶ月で、閉鎖式の収監施設から出られることになる。今後、上院で同法案の審議が行われることになるが、アルコルンブレ上院議長は、「減刑法案の採決は年内に行われるであろう」と述べている。(10日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)9日、下院において、常習的に税金を納めない納税者(主に企業等の法人。Devedor contumaz)に対する罰則(入札の参加資格停止、税制上の優遇措置禁止等)に関する法案が賛成436、反対2により可決され、大統領の裁可に付された。(10日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

(3)9日、モッタ下院議長が、国外に逃亡したエドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)、カルラ・ザンベーリ下院議員(PL-SP)、アレシャンドレ・ラマージェン下院議員(PL-RJ)、並びに議会内でジャーナリストに暴行を働いたグラウベル・ブラガ下院議員(PSol—RJ)の議員資格剥奪を議題として取り上げたところ、グラウベル・ブラガ議員が議長席に座り込み、抗議する騒ぎに発展した。同議員は、衛視によって力づくで排除され、その間、報道関係者は本会議場から締め出された。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)10日、上院憲法司法委員会(CCJ)において、週休1日制の廃止、並びに労働時間の短縮(現在の週44時間から漸次的に36時間に短縮)に関する憲法改正案が可決された。(10日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

(5)9日、先住民保護区を設定するためには、現行憲法の公布(1988年10月)に遡って先住民がその土地に居住していたことを証明する必要がある(marco temporal)との憲法改正案が可決され、下院に送られた。アグリビジネス業界は、これを強く支持しているが、先住民の団体は、保護区の設定が著しく困難になるとして反対している。(10日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)10日、上院では、ボルソナーロ派のエスペリジアン・アミン上院議員(PP-SC)が減刑法案の報告官に選出された。アミン議員は、「自分は、恩赦を支持している。上院では、減刑ではなく、(ボルソナーロ前大統領等に対して)恩赦を認める方向で議論が行われる可能性がある」と述べた。これに対し、アルコルンブレ上院議長やオマール・アジス上院議員(PSD-AM)等は「国民は恩赦を望んでいない」と批判。ランドルフェ・ロドリゲス政府国会院内総務(PT-AP)は、減刑法案が可決された場合、ルーラ大統領が拒否権を行使する可能性があることについて言及した。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(7)10日、下院では、グラウべル・ブラガ下院議員(PSol-RJ)の議員資格停止(6ヶ月)が賛成318、反対141で可決された。キン・カタギリ下院議員(ユニオン・ブラジルーSP)は、議員資格の剥奪を主張したが、大方の支持を得られなかった。ブラガは、議場内でジャーナリストに暴力を振るったことで、倫理委員会にかけられていた。尚、連邦最高裁判所(STF)から有罪を言い渡された後、イタリアに逃亡し、同国で身柄を拘束されたカルラ・ザンベーリ下院議員(PL-SP)の議員資格剥奪は、賛成(227)が過半数(257)に届かず、否決された。ザンベーリは、国家司法審議会(CNJ)のコンピュータシステムにハッキングをかけ、また、電子投票箱にもハッキングをかけようとしたことで、有罪になっている。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(8)10日、上院において、組織犯罪対策基本法案(PL Antifacção)が可決された。下院で可決された法案が大幅に修正されたことで、政府の原案に近いものになった。例えば、PCCやComando Vermelho等の「凶悪犯罪組織(facção criminosa)」と民兵組織(milícia)を一般の犯罪組織から区別し、凶悪犯罪組織と民兵組織を構成しただけで、禁固15~30年、幹部の場合は最高60年の厳罰に処すことになった。同法案は、上院で修正されたため、再び下院に戻される。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(9)10日、下院において、国家教育計画(PNE)法案が可決され、上院に上程された。PNEは、今後10年間における教育政策の数値目標や戦略について定めたもので、前回のPNEは、2024年で終了していた。そのため、新しいPNEは1年遅れで策定されることになる。尚、福音派の議員が主張していたホームスクーリング制度の導入は否決された。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.2026年選挙

フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は9日、ボルソナーロ前大統領に面会した後、「自分の大統領選出馬はプライスレスである。自分が出馬を辞退するための代償は、父ボルソナーロが自由の身となり、立候補できるようになることである。それ以外に辞退するつもりはない。今、PPやユニオン・ブラジルやPSD等の中道派勢力(セントラン)に支持を呼び掛けているところである」と述べた。尚、フラヴィオが出馬表明した直後に株価が下落し、ドル高になった件については「市場は悪くない。市場はルーラ政権が更に続くことを警戒しているだけである」と述べた。尚、ボルソナーロの弁護団は9日、モラエス・STF判事に対し、ボルソナーロがヘルニアの手術を受けるため、1週間程度入院するための許可を求めた。(10日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.ルーラ政権

ルーラ大統領は9日、運転免許取得要件を簡素化し、費用の大幅削減を図ることを目的とした、新しい制度の導入を発表した。これにより、自動車教習所に入らなくても、オンライン講座により学科教習を受けることができ、また、技能教習は現在の20時間から2時間に短縮される。運転免許の取得にかかる費用(州により異なるが、5千レアル前後)は、8割ほど安くなる。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.司法

(1)モラエス・STF判事は9日、ロドリゴ・バセラール・リオデジャネイロ州議会議長(ユニオン・ブラジル)の釈放を条件(GPSの装着、夜間外出禁止等)付きで許可した。同議長は、犯罪組織「Comando Vermelho」に捜査情報を漏洩していた疑いで逮捕され、連邦警察内の施設に勾留されていたが、その後、リオデジャネイロ州議会が同議長の釈放を決定した。尚、バセラールは、議長職には復帰できないことになっている。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)メンデス・STF判事は10日、弾劾法(1950年公布)は失効したとして、「検事総長のみがSTF判事の弾劾を要求する権限を有している」との仮処分決定を行った件に関し、上院の申し入れを受け入れ、「連邦議会が新たな弾劾法を制定するまで、上院にもSTF判事の弾劾発議権があることを認める。但し、それには、上院全体の3分の2(54名)の賛成が必要である(弾劾法では過半数(41名))」と決定した。上院では、明年から弾劾法改正法案の審議に着手することになっている。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

1.連邦議会

(1)MDBの上院議員団は10日夜、ルーラ大統領との会合において、ボルソナーロ前大統領を始めとするクーデター未遂犯と三権襲撃犯の減刑に関する法案が今月17日(水)に上院で可決されるのは不可避であり、ルーラがこれに拒否権を行使しても、議会で覆されるのは確実と伝えた。これに対し、ルーラは、減刑法案には反対の立場を繰り返したが、拒否権の行使については明言しなかった。ルーラは11日、ミナスジェライス州を訪問した際、「減刑法案については、裁可の際にどうするか考えることにしている。何れにしろ、ボルソナーロは、その罪を償う必要がある」と述べた。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)今週、減刑法案(量刑算定法案)の審議が大詰めを迎える。上院憲法司法委員会(CCJ)では、17日(水)に同法案の採決が行われる予定で、ボルソナーロ派は、可決の場合、その日の内に上院本会議にかけ、法案を成立させようとしている。同法案の報告官で、ボルソナーロ派のエスペリジャン・アミン上院議員(PL-SC)は、「自分は恩赦を支持している。賛成派と反対派、双方の意見を聞くつもりであるが、上院は、下院の法案をそのまま受け入れるべきではない」と述べ、減刑法案を恩赦法案に切り替える可能性を示唆している。フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL—RJ)は、「議会が恩赦を認めれば、トランプ米大統領は伯に対する追加関税を全面的に撤回するであろう。主導権は我々にある」と気勢を上げている。尚、政府与党は、同法案の採決を明年に先送りするため、審議の妨害にに出る構え。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)14日、サンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリア等、少なくとも21の州都において、減刑法案(量刑算定法案)に対する抗議デモが行われた。左派政党や市民団体を中心とするデモ隊は、「恩赦なし」や「連邦議会は民衆の敵」と書かれた横断幕やプラカードを掲げてデモ行進を行った。サンパウロの参加者数は1.3万人、リオデジャネイロは1.8万人、ブラジリアは5千人で、9月21日の議員特権強化法案反対デモよりは少なかった。(15日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)減刑法案の報告官を務めるエスペリジアン・アミン上院議員(PP-SC)は15日、「下院で可決された減刑法案では、汚職や暴行罪や性犯罪等、クーデター未遂や三権襲撃とは関係のない一般犯罪にも減刑が適用される恐れがあり、そのままでは上院で可決するわけにはいかない。但し、法案が下院に戻されるのを防ぐため、法案の内容を極力修正しないで、これらの犯罪を減刑の対象から外すのは至難の業である」と述べた。修正の場合、成立が明年に先送りされることになるが、ボルソナーロ派は、年内の成立を目指している。尚、オットー・アレンカール上院憲法司法委員長(PSD-BA)は、「減刑が他の犯罪に適用されるのを防ぐため、減刑法案の対象を三権襲撃犯に限定すべき」と述べた。その場合、ボルソナーロ前大統領等、クーデター未遂の首謀者や資金提供者が減刑の対象外になるか否かについては、専門家の間でも意見が分かれている。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)モラエス・STF判事は11日、STFから有罪判決と議員資格剥奪を言い渡されたボルソナーロ派のカルラ・ザンベーリ下院議員(PL-SP)の議員資格剥奪が下院で否決されたのは憲法第55条第3項に反するとして、モッタ下院議長に対し、ザンベーリの議員資格を剥奪して、補欠議員をザンベーリの代わりに昇格させるよう、命令した。12日、STF第1小法廷の判事全員がモラエス判事の決定を支持。14日、ザンベーリが議員を辞職した。これは、下院がSTFの決定には従わずに、STFとの摩擦を避けるための苦肉の策であり、ザンベーリと議会上層部の間で何らかの合意があったと見られている。尚、イタリアの裁判所は、今月18日にザンベーリの引き渡しについて決定する予定。15日、ザンベーリの代わりに補欠議員のアジルソン・バホーゾ(PL-SP)が下院議員に昇格した。(12日~16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)連邦警察は12日、ディーノ・STF判事の命令により、アルトゥール・リラ下院議員(PP-AL。前下院議長)の補佐官(マリアンジェラ・フィアレック。通称Tuca)が議員割当金の分配に関してリラ前議長の指示により不正を行った疑いがあるとして、リラ議員の議員事務所、並びに下院事務局の家宅捜索を行った。また、フィアレック補佐官の銀行口座に関する情報が開示されることとなった。モッタ下院議長は、フィアレックを擁護し、議員割当金に関して不正が行われているとの事実はないとする声明を発表した。尚、連邦検察庁は、ディーノ判事の決定を支持。(13日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.米伯関係

(1)グリア米通商代表は、Atlantic Councilのイベントに出席した際、「トランプ大統領とルーラ大統領は、通商問題について何度か建設的な対話を行った。我々は、短期的に伯との間で何らかの合意を結ぶことを望んでいる。全ての問題を解決することはできないかもしれないが、彼らにできることはある。彼らは、非常にやる気があるようである。勿論、双方とも譲歩に応じることが重要である」と述べたが、合意の具体的な時期等については明らかにしなかった。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)米国政府は12日、モラエス・STF判事、同夫人及び同夫人が経営する会社をマグニツキー法の対象者リストから外した。5ヶ月前、米国は、人権侵害を理由に同判事に対するマグニツキー法の適用を決定した。モラエス判事は、「外圧に屈しなかった伯の司法権と国家主権の勝利である。制裁の撤回に尽力してくれたルーラ大統領に感謝する」と述べた。ルーラは、今月2日にトランプ米大統領と電話会談を行った際、モラエスに対する制裁の撤回を求めたとされている。尚、モラエス判事に対する制裁を米側に強く訴えていたエドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)は、「遺憾である。悪いのは、折角、トランプがチャンスを作ってくれたのに、まとまりに欠けることで、活かせなかった伯の右派である」と述べた。ホフマン大統領府政治調整庁長官(PT)は、「伯とルーラ大統領の勝利であり、伯の国益に対して陰謀を巡らした、裏切り者のボルソナーロ一家の敗北である」とSNSに投稿した。モラエス判事に対する制裁が解除された後、ボルソナーロ支持者の間では、トランプ大統領に対する拒否反応が見られ始めている。フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は、「大統領選のキャンペーンで、自分とトランプのイメージを重ね合わせるのは良くないかもしれない」と述べた。(13日付フォーリャ・デ・サンパウロ及び16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.2026年選挙

(1)ルイジ―ニョ・テイシェイラ・PP下院院内総務は11日、「フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員とPLは、(PP等)中道右派勢力に相談することなく、フラヴィオの大統領選出馬を決めたため、PP・ユニオン・ブラジル連合も大統領選に関しては自由にさせてもらう。フラヴィオの場合、ボルソナーロの名前に対する拒否反応が障害になるであろう。PPはできるだけ多くの連邦議員を当選させることを優先させている。大統領選に関しては、党の25%はルーラを支持しており、25%が右派の候補を支持している。残りの50%は、どちらでもない中間派である。」と述べた。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)カサビ・PSD党首は11日、「大統領候補として最も良いのはフレイタス・サンパウロ州知事(Republicanos)であり、PSDは、同知事が大統領選に出馬するのであれば、これを支持する。同知事が出馬しないのであれば、PSDは、ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)かレイテ・リオグランデ・ド・スル州知事(PSD)を大統領候補に指名する可能性がある。PSDが少なくとも大統領選の第1回投票でフラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)を支持することはない」と述べたが、PSDが決選投票でルーラ大統領を支持する可能性については明言を避けた。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ボルソナーロ前大統領の次男カルロスは11日、リオデジャネイロ市議を辞職し、選挙区をサンタカタリナ州に移して、同州から上院議員に立候補すると発表した。サンタカタリナ州では、エスペリジアン・アミン上院議員(PP)とカロル・デ・トニ下院議員(PL)が上院議員選出馬を予定しており、カルロスの参戦により、同州の右派が真っ二つに割れることが予想されている。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は、大統領選出馬を表明してから自身のスキャンダル(議員秘書給与詐取疑惑、ブラジリア・ラーゴ・スル地区の豪邸購入を巡る疑惑等)が再び取り沙汰されていることから、弁明のための動画を相次いでYouTubeに投稿して鎮静化を図ろうとしている。また、フラヴィオは、「自分は、ボルソナーロの血は引いているが、父より中道寄りであり、平和の構築を望む者である。新型コロナウイルスのワクチンも打ったし、父ボルソナーロとは違う」とアピールすることで、無党派層を取り込もうとしている。(14日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.ルーラ政権

(1)ルーラ大統領がコレイオ・ブラジリエンセ紙とのインタビューで、「ボルソナーロは、自分とアルキミン(副大統領)とモラエス(判事)を暗殺して、ブラジリア空港を爆破し、政権を奪取しようとした重罪により、禁固27年3ヶ月を言い渡されたのであり、クーデターにより民主主義を破壊しようとしたことの代償は払わなければならない。今更、めそめそ泣いても無駄である」と述べた。また、次期大統領選については「(右派のように)次から次へと(大統領)候補の名前が出てくるのは、(右派には)本命の候補がいないからである。彼らは、明年の選挙で負けるのが分かっているから迷っているのである」と述べた。(12日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)アダッジ財務相は、明年初頭に大臣を辞職し、ルーラ大統領の選挙対策のコーディネーターになる可能性について周囲に口外している。専門家は、アダッジが明年4月までに大臣を辞任し、サンパウロ州知事か上院議員に立候補する可能性が高いと見ているが、アダッジ本人は、立候補の可能性を否定している。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.司法

(1)11日、STF第2小法廷において、バルボーザ・トカンチンス州知事(Republicanos)の職務停止に関する司法高等裁判所(STJ)の決定が全会一致で差し止められた。同知事は、新型コロナウイルスのパンデミック期間中、食糧の購入に充てられた議員割当金(7300万レアル以上)を横領した疑いがかけられているが、「同知事が知事に復帰しても、捜査に悪影響を与える危険性はない」とのヌネス・マルケス判事の意見が支持された。(11日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

(2)モラエス・STF判事は13日、ボルソナーロ前大統領に対し、収監先の連邦警察の留置施設において医師による検査を受けることを許可した。検査は今月17日に行われる。尚、ボルソナーロの次男カルロスは、ボルソナーロが睡眠中もしゃっくりを繰り返している動画をSNSに投稿し、「父の容体は悪化しており、24時間体制の看護が必要である」と訴えた。(14日及び16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)モラエス・STF判事は15日、法務治安省に対し、ボルソナーロ派のアレシャンドレ・ラマージェン下院議員(PL-RJ)の引き渡し手続きを開始するよう、命じた。同議員は、クーデター未遂の裁判で禁固16年の有罪を言い渡された後、米国に逃亡した。尚、同議員は、米国に政治亡命を求める可能性がある。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)15日、STFでは、Marco temporal法(先住民の居留区を設定するためには、先住民が現行憲法公布(1988年10月5日)の時点でその土地に住み着いていたことを証明する必要がある)の違憲審査を再開し、メンデス判事とディーノ判事が違憲を主張したところで休廷となった。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)トフォリ・STF判事は15日、経営破綻したマスター銀行の不正疑惑に関する捜査を再開し、30日以内に関係者の事情聴取を行うよう、連邦警察と中央銀行に対して命じた。本件は、第1審の連邦裁判所が担当していたが、連邦最高裁判所(STF)は、連邦議員が関与しているとの情報を受け、今月3日に本件の管轄をSTFに移してからは捜査が中断していた。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.外交

(1)ルーラ大統領が先週、米国のカリブ海における軍事作戦について、マドゥロ・ベネズエラ大統領と電話会談を行っていたことが判明。両者が話し合ったのは、昨年のベネズエラ大統領選以来初めてのことである。関係者によると、ルーラは、米国とベネズエラの仲裁を行う事態に備えて、マドゥロとの信頼関係を再構築しようとしている。尚、ルーラは先週、トランプ米大統領とも電話会談を行い、ベネズエラに対する軍事介入を思い止まらせようとした。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)伯政府は、イスラエルによるヨルダン川西岸の占領に対抗するため、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地で生産された産品の禁輸措置を検討している。また、占領地をイスラエル・メルコスール・FTAの対象から外すことも検討されている。これは、「イスラエルは、パレスチナ領から撤退すべき」との国際司法裁判所の決定と、イスラエルのパレスチナ領内におけるプレゼンスを認めないための措置を取るとの国連決議を根拠としている。但し、伯がユダヤ人入植地から輸入しているのは、石材やナツメヤシやワイン等、僅かなので、これが実行に移されても象徴的な意味合いしかない。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は、明年2月にインドと韓国、3月にはドイツを訪問する予定。ルーラによると、これらの国との通商拡大を図ると共に、インドとは、宇宙産業、防衛、医薬品等の分野、韓国とは美容業界における協力関係の強化が目的とされている。ドイツでは、ハノーバーメッセに参加する予定。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

1.連邦議会

(1)17日、エスペリジアン・アミン上院議員(PL-SC)が減刑法案に関し、「減刑法案は、対象をクーデター未遂と三権襲撃に限定するとの文言を追加した上で、可決すべき」との報告書を提出し、これが上院憲法司法委員会に於いて承認された。アミン議員によると、文言の追加は、条文の「調整」に過ぎず、「修正」には当たらないため、上院で可決された後、下院に差し戻されることはない。その後、上院において、減刑法案が賛成48、反対25により可決された。これにより、ボルソナーロ前大統領が閉鎖型の矯正施設から半開放型の施設に移るための期間がこれまでの8~6年から4年2ヶ月~2年4ヶ月に短縮されることになる。減刑法は今後、大統領の裁可に付されるが、ルーラ大統領が拒否権を発動する可能性は高いと見られている。拒否権が発動されれば、明年2月の休会明け以降、連邦議会において、拒否権を覆すための手続きが行われることになる。尚、減刑法案の採決では、与党による抵抗が殆ど見られなかったため、減刑法案を成立させることと引き換えに、「税制上の優遇措置10%削減+オンラインカジノ、フィンテック、自己資本金利に対する課税強化」法案の成立を図る方向で、与野党の間で密約が成立していたのではないかと見られている。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びコレイオ・ブラジリエンセ)

(2)16日、下院において、税制改革関連法案(物品サービス税(IBS)運用委員会の設置等)が可決され、大統領の裁可に付された。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)17日未明、下院において、税制上の優遇措置を10%削減、並びにオンラインカジノ、フィンテック及び自己資本金利に対する課税強化に関する法案が可決され、上院に上程された。政府は、これにより、200億レアルの増収を見込んでいる。(17日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

2.世論調査

(1)Genial/Quaest社が今月11日から14日にかけて2004人を対象に実施した世論調査の結果は以下の通り。フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)の大統領選出馬表明から初めて実施された世論調査として、大きく注目されている。

・次期大統領選:

 シナリオ1:ルーラ大統領(PT)41%   

       フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)23%    

       フレイタス・サンパウロ州知事(Republicanos)10%

       レナン・サントス(ミッソン)2%

       アルド・レベロ(DC)1%

       白票/無効票/誰にも投票しない17%

       態度未定6%

 シナリオ2:ルーラ大統領(PT)39%   

       フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)23%    

       ラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)13%

       レナン・サントス(ミッソン)2%

       アルド・レベロ(DC)2%

       白票/無効票/誰にも投票しない16%

       態度未定5%

 決選投票:ルーラ(PT)46%対フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)36%、ルーラ(PT)45%対フレイタス(Republicanos)35%、ルーラ(PT)45%対ラチーニョ・Jr(PSD)35%、ルーラ(PT)44%対カイアド・ゴイアス州知事(ユニオン・ブラジル)33%、ルーラ(PT)45%対ゼマ・ミナスジェライス州知事(Novo)33%。

・政府支持率:支持48%(先月比1ポイント増)、不支持49%(1ポイント減)

・ルーラ政権に対する評価:「ポジティブ」34%(3ポイント増)、「ネガティブ」38%(±0)、「普通」25%(3ポイント減)。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)Genial/Quaest社の世論調査は、次期大統領選がルーラとフラヴィオ・ボルソナーロの一騎打ちとなる傾向を示しており、フレイタス・サンパウロ州知事を次期大統領候補に推している中道派勢力(セントラン)と金融市場に冷や水を浴びせた。この調査結果を受け、16日の市場は、平均株価が2%以上下落し、ドルが1%近く上昇した。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.2026年選挙

(1)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は17日、サンパウロの財界人との会合に出席した際、「貴方達は、もっと穏健的なボルソナーロを求めてきたが、私こそがその穏健的なボルソナーロである。私は、(父ボルソナーロよりも)バランス感覚に優れた、中道寄りの政治家である」と述べ、支持を求めた。フラヴィオは、「伯をブケレ(エルサルバドル大統領)化するのか」との質問には、「治安対策については過激に取り組むつもりであるが、(ブケレ大統領のように)大量の囚人を刑務所に収監するつもりはない」と答えた。尚、PLは、明年の選挙では、フラヴィオ・ボルソナーロの名前を前面に押し出すことで、連邦議会における議席を現在の下院87、上院15から下院125、上院25に増やそうとしている。ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首は、「ボルソナーロ前大統領は、既にフレイタス知事に対してRepublicanosからPLに移籍するよう求めたが、同知事はこれに応じなかった。最早、ボルソナーロがフレイタスを支持することはない」と述べている。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)福音派で、ボルソナーロ前大統領の熱烈な支持者であるシラス・マラファイア牧師は、「フラヴィオ・ボルソナーロは、フレイタス・サンパウロ州知事とは違い、中道派を取り込めることができないため、大統領選で勝つことはない。フラヴィオは、出馬を断念すべきである。フレイタス知事が大統領に立候補し、ミシェーレ前大統領夫人(PL)を副大統領候補にすることが理想的である」と述べた。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.ルーラ政権

(1)ルーラ大統領は17日、本年最後の閣議を開き、「明年はルーラ政権の真価が問われる年になる。各省庁は、政府の業績について国民に周知させるための広報活動に力を入れるべきである。また、連立政権を構成している各党は、どちらの側についているのかを明確にする必要がある。政権の構成員は、一丸となって、この3年間に行ってきたことを国民に知らしめなければならない」と述べた。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は、17日の閣議の後、サビーノ観光相を更迭した。サビーノは、ユニオン・ブラジルが連立政権から離脱した後も、党の方針に逆らって大臣を続けていたため、党から除名された。ルーラは、ユニオン・ブラジルから引き続き観光相のポストを求められたため、サビーノの後任にダミアン・フェリシアーノ下院議員(ユニオン・ブラジルーパライバ州)の子息(グスタヴォ・フェリシアーノ)を任命することにした。グスタヴォの母リージア・フェリシアーノは、パライバ州副知事である。フェリシアーノ夫妻は、モッタ下院議長(Republicanos-パライバ州)と非常に親しい関係にある。グスタヴォは、明年2月に就任する予定。ユニオン・ブラジルのルエダ党首は、「同党が連立政権を離脱したにも拘らず、サビーノの更迭後も観光相のポストに固執しているのは矛盾していないか」との指摘にはコメントを避けている。尚、サビーノ前観光相(パラー州)は、下院議員に戻り、明年は別の政党から上院議員に立候補することにしている。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.司法

(1)16日、STF第1小法廷では、クーデター未遂裁判の被告の内、第2グループ(クーデターの実行に関与した政府高官)の裁判が行われ、全会一致により、ヴァスケス元連邦道路警察長官(禁固24年6ヶ月)、マリオ・フェルナンデス元大統領府官房副長官(禁固26年6ヶ月)、フェリペ・マルチンス元大統領補佐官(禁固21年)、マルセロ・カマラ元大統領補佐官(禁固21年)及びアレンカール元法務治安省インテリジェンス局長(禁固8年6ヶ月)に対して有罪判決が言い渡された。フェルナンド・オリヴェイラ連邦警察上級警察官は、証拠不十分により無罪。尚、モラエス判事は、減刑法案に関し、「適性手続を経て行われた裁判により言い渡された刑期を短縮すれば、社会に対し、伯では民主主義に対する攻撃が許されているとの誤ったメッセージを発信することになる」と批判した。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)連邦警察は16日、パラー州政府の入札を巡る不正疑惑に関し、アントニオ・ドイド下院議員(MDB-PA)の議員宿舎に対する家宅捜索を行った。同議員は、汚職と資金洗浄能の疑いで捜査されている。同議員は、家宅捜索の直前に自身の携帯電話を窓から投げ捨てたが、携帯電話はその後、警察によって回収された。本年1月には、同議員の補佐官が出所不明の現金100万レアルを所持していたところを現行犯逮捕されている。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)16日、第2管区連邦地方高等裁判所(TRF-2)のマカーリオ・ジュディセ・ネト判事が犯罪組織Comando Vermelhoと関係があるとされるリオデジャネイロ州議会議員に捜査情報を漏洩したとの容疑により逮捕された。バセラール・リオデジャネイロ州議会議長も同じ容疑で今月初めに逮捕されたが、その後、釈放された。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)17日、連邦最高裁判所(STF)では、「Marco temporal法(先住民居留区の設定には、現行憲法が1988年10月5日に公布された時点で、先住民がその土地を占有していたことを証明する必要があるとの法律)」の違憲審査が再開され、ザニン、トフォリ、フックス及びモラエスの各判事が「同法は違憲である」とのメンデス判事の主張を支持した。ディーノ判事は既にメンデス判事を支持していたため、STF判事10名の内、過半数を超える6名が「Marco temporal法」の違憲性を認めたことになる。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.ボルソナーロ前大統領の収監

 17日、心臓外科医が収監中のボルソナーロ前大統領の診察を行った。弁護団は、「ボルソナーロは、鼠経ヘルニアの手術を行う必要があり、至急、入院させるべきである」と主張している。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

7.外交

ルーラ大統領は16日、フランスとイタリアに対し、EU・メルコスール・FTAの署名が予定通り今月20日に行われるよう、協力を呼びかけた。欧州議会では、フランス、イタリア及びポーランドが同FTAに消極的であるとされている。ルーラは、「伯とフランスの農産物は競合しておらず、フランスの農家がメルコスールとの協定に反対しているのは無意味である」と強調した。17日、マクロン仏大統領とメローニ伊首相が「EU・メルコスール・FTAの署名は時期尚早である」として、署名の延期を主張した。これを聞いたルーラは、「我々はもう26年間も同FTAの締結を待っている。この協定は、我々よりも彼ら(EU)にとって有利な内容になっている。当初は、今月2日に署名式を執り行うはずであったのが、EUの申し出により、20日に延期した。それにも拘わらず、EUは19日までに協定を承認できないと言ってきた。20日に署名ができないのであれば、伯は、自分が大統領を務めている間は、同FTAを承認することはない」と批判した。(17日及び18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

1.連邦議会

(1)ルーラ大統領は18日、ジャーナリストとの朝食会において、「(17日に上院で可決された)減刑法案に対して拒否権を発動する。伯の民主主義に対して犯罪を犯した人達は、その代償を払わなければならない」と述べた。尚、ルーラは、減刑法案を通す代わりに「税制上の優遇措置削減+オンラインカジノ、フィンテック及び自己資本金利に対する課税強化法案」の成立を図る方向で、与野党間で密約が交わされたとの見方を否定した。ジャッケス・ワギネル政府上院院内総務(PT-BA)は22日、「ルーラ大統領は、明年1月8日の三権襲撃3周年に合わせて、減刑法案に対して拒否権を発動するであろう」と述べた。(19日及び23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)下院は18日、米国に逃亡中のエドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)及びアレシャンドレ・ラマージェン下院議員(PL-RJ)の議員資格剥奪を決定した。エドゥアルドの場合、本年3月に渡米した後、法案審議のセッションを59回に亘って欠席したことが理由となっている。下院の規約によれば、正当な理由なく、法案審議のセッションを3分の1以上欠席した議員は、議員資格を失うことになっている。ラマージェンは、クーデター未遂の裁判により、禁固16年と議員資格剥奪の有罪判決を言い渡された。下院が両名に関しては採決を行うことなく、議員資格の剥奪を決定したのは、連邦最高裁判所(STF)との摩擦を避けるためであったと見られている。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ディーノ・STF判事は19日、ボルソナーロ派のソステネス・カヴァルカンテ・PL下院院内総務とカルロス・ジョルディ下院議員(PL-RJ)を公金横領と資金洗浄の容疑で強制捜査すると共に、両名の銀行口座に関する情報開示を決定した。これを受け、連邦警察が家宅捜索を行ったところ、カヴァルカンテ議員の議員宿舎から現金43万レアルが押収された。両者は、営業実態のないレンタカー会社と契約し、議会から多額の払い戻しを受け取っていたとされている。カヴァルカンテは19日、記者会見を開き、「ボルソナーロ派に対する新たな迫害である。(議員宿舎で見つかった現金)43万レアルは、所有していた不動産を売却して得た合法的な金である。買い手が現金で支払うことに固執したため、仕方なく受け取ったが、銀行に預ける暇がなかった」と弁明した。ジョルディは、「(強制捜査は)卑劣な行為である。問題のレンタカー会社とは、連邦議員の1期目から常に契約しており、営業実態のない幽霊会社などではない」と反論した。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)19日、連邦議会において、2026年度連邦予算法が成立した。これによると、明年度の連邦予算は、6.5兆レアルで、345億レアルの基礎的財政収支の黒字が見込まれている。また、社会保障費が政府案の1.133兆レアルから1.127兆レアル(6.16%減)に削減された他、中等教育支援プログラム(Pé-de-Meia)と家庭用ガス購入支援プログラム(Auxílio Gás)の予算がそれぞれ4.36億レアル、3億レアルレアル減額された。一方、議員割当金は、政府案の408億レアルから614億レアルに増額された(20.6%増)。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)ルーラ大統領は先週、モッタ下院議長と電話会談を行い、同議長と同郷(パライーバ州)のダミアン・フェリシアーノ下院議員(ユニオン・ブラジル—PB)の子息を観光相に任命することを伝え、「税制上の優遇措置削減+オンラインカジノ、フィンテック及び自己資本金利に対する課税強化」等、経済関係の重要法案を通すことで合意する等、同議長との関係改善を図った。これにより、同議長は、絶交を宣言していたリンジベルギ・ファリアス・PT下院院内総務との関係を修復した。ルーラは、近日中にアルコルンブレ上院議長とも会談を行い、同議長とも関係改善を図ることにしている。(21日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)アレッサンドロ・ヴィエイラ上院議員(MDB-SE)は、モラエス・STF判事の夫人が経営する法律事務所が経営破綻したマスター銀行と多額の契約を結んでいた件に関して明年2月の休会明けに議会調査委員会(CPI)を設置すべく、議員の署名集めを開始すると表明。オ・グローボ紙の報道によると、ヴィヴィアナ・モラエス弁護士(モラエス判事夫人)は、昨年1月、月360万レアルの報酬で、3年間に亘りマスター銀行の弁護を引き受けた。また、モラエス判事は、ガリポロ中央銀行総裁と3回に亘って接触し、マスター銀行のために何らかの便宜を図るよう、持ち掛けた疑いがある。ヴィエイラ議員は、「月360万レアル(3年で約1.29億レアル)は、法律事務所の報酬としては法外であり、モラエス判事がマスター銀行の救済に直接乗り出していた疑いがある」としている。尚、モラエス判事と中央銀行は、同判事とガリポロ総裁が接触していたことは認めたが、それは同判事に対するマグニツキー法の適用について話し合うためであったとしている。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)連邦下院は22日、米国に逃亡したエドゥアルド・ボルソナーロ下院議員(PL-SP)とアレシャンドレ・ラマージェン下院議員(PL-RJ)の議員資格剥奪を受け、両名の外交旅券の失効を宣言し、その旨を外務省に通報した。尚、法務治安省は、ラマージェンの引き渡しを米国に求めるよう、伯外務省に要請したことを連邦最高裁判所(STF)に報告した。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.国家社会保障院(INSS)の不正疑惑

(1)連邦警察と連邦総監督庁(CGU)は18日、国家社会保障院(INSS)の不正疑惑(年金受給者から許可なく組合費や団体の会費を徴収していた件)に関する9回目の強制捜査を行い、アドロアルド・ポルタル社会保障次官を逮捕した。同次官は、逮捕後、即座に更迭された。また、ウェヴェルトン・ロシャ上院議員(PDT-MA。政府上院副院内総務)の家宅捜索を行った。同議員は、INSSの汚職スキームの黒幕ではないかと見られている。また、実行役の中心人物と見られるアントニオ・カルロス・カミーロ・アントゥーネス(通称、INSSのハゲ)の息子、アンドレ・フィデリス元INSS給付局長の息子、並びに実業家のロベルタ・ルックシンジェルも逮捕された。ルックシンジェルは、「INSSのハゲ」と関係のあるコンサルタント会社から150万レアルを受け取っており、一味の資金洗浄に関与していた疑いがある。尚、ルックシンジェルは、ルーラ大統領の子息(ファビオ・ルイス・ルーラ・ダ・シルヴァ。通称、ルリーニャ)の友人であり、ルリーニャがルックシンジェルから金銭の授受を受けていた可能性を示すメッセージが発見されている。これに関し、ルーラ大統領は、「自分の息子が不正に関わっていたとしたら、捜査が行われるべきである。誰も捜査から逃れることはできない」と述べた。(19日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)INSSの不正疑惑に関する議会合同調査委員会(CPMI)は19日、ルリーニャとウェヴェルトン・ロシャ上院議員(PDT-MA。政府上院副院内総務)の証人喚問を決定した。また、不正を行っていた組織とPTの政治家の連絡役と見られる人物(ダニエーレ・フォンテネレス)の証人喚問も行われることになった。(20日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.2026年選挙

(1)ルーラ大統領は18日、「アダッジ財務相がサンパウロ州から(州知事又は上院議員に)立候補することを望んでいる」と述べたが、アダッジは、「1月11日まで休暇を取った後、ルーラ大統領と話をし、2月には財務相を辞めて、ルーラ再選のために働くことにしている」と述べ、立候補については否定した。(19日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は19日、議会が承認した減刑法案に対して拒否権を発動すると述べると共に、「明年の選挙では、極右が再びこの国を統治すると考えている者を完膚なきまでに叩く。彼らがしてきたことと、我々がしてきたことが比較されることを望む」と述べた。(20日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)下院のIA規制基本法案特別委員会は、結局、法案の採決を行うことなく、休会入りした。同委員会では、明年の選挙を控え、表現の自由を維持しつつ、AIの選挙への悪用を規制するための落としどころを見つけようとしているが、その作業は難航している。現在、AIを選挙運動に使用することのルールとしては、選挙高等裁判所の決議第23,732/2024号(ディープフェイクの禁止、AIが作成した動画や画像であることの明確な表示の義務付け等)があるが、専門家は、基本法が無ければ、明年の選挙戦においてAIの悪用が横行するのは防ぎきれないと見ている。(22日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)連邦議会で成立した2026年度連邦予算では、明年の選挙運動助成金基金(FEFC)の予算は、60億レアルで、2024年の49億レアルを上回っている。FEFCの予算は、2018年の17億レアル、2020年の20億レアル、2022年の49億レアルと着実に増えており、選挙に多額の公金を使用することの是非について議論が行われている。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)選挙の専門家によると、明年の大統領選がルーラ大統領とフラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)の一騎打ちとなる場合、2022年大統領選のルーラとボルソナーロ前大統領の一騎打ちと同様に、拒否率の低い方が勝利する展開になる可能性が高い。Genial/Quaest社の最新の世論調査では、ルーラの拒否率が54%であるのに対してフラヴィオのそれは62%であり、この差が今後の調査で縮まらなければ、フラヴィオに勝ち目はないことになる。専門家は、「フラヴィオの場合、ボルソナーロの看板を掲げることで、ボルソナーロ前大統領の悪い所は全部背負い込まなければならないが、フラヴィオには民衆を魅了する発信力等、父親の強みは持っていないことが問題である」と分析している。(23日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)ボルソナーロ派の政治家やインフルエンサーは、ビーチサンダル「Havaianas」を製造しているAlpargatas社のテレビCMに猛反発し、SNS上で同社の不買運動を展開して、同社の株価が2.4%も下落する騒ぎに発展している。問題のCMは、女優が「新年は、Havaianasを履いて、右足から入るのではなく、両足を揃えて迎えましょう」と呼びかけるもので、右派は、右派を蔑ろにするための政治的メッセージであると噛みついている。ポルトガル語では、「右足から入る(entrar com o pé direito)」には「うまく始める」や「出足が順調である」という意味がある。エドゥアルド・ボルソナーロは、Havaianasをごみ箱に投げ捨て、「新年には、右足から入る。勿論、Havaianasは履かない」と述べる動画をSNSに投稿した。(23日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は、ロイター通信とのインタビューに応じた際、「明年初頭に米国、アルゼンチン、チリ、イスラエル、中等及び欧州諸国を訪問し、自分の大統領選出馬に対する支持を求めるつもりである。米国では、トランプ大統領と会いたい」と述べた。また、フラヴィオは、「小さな政府、減税、民営化等、市場のための改革を断行したい。自分は父ボルソナーロよりも穏健的で、分別のある政治家である。自分はアストラゼネカ社の新型コロナ・ワクチンを2回も打った」と強調した。(22日付ヴァロール・エコノミコ電子版)

4.ルーラ政権

(1)レヴァンドフスキ法務治安相は22日、治安対策に関する政府の憲法改正案が成立し、犯罪の取り締まりに関する連邦政府の権限が拡大されれば、法務治安省を分割して治安省を創設すべきであると述べた。また、同大臣は、その場合、治安省のために相応の予算を確保しなければ、実効的な治安対策を実施することはできないと強調した。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は22日、連邦裁判所職員給与改定法を裁可した。連邦議会が承認した法案では、2026年度から2028年度にかけて、毎年、8%の賃上げが行われることになっていたが、ルーラは、次の政権の分も人件費を増額することを禁じるとの規則を根拠にして、2026年度の賃上げ(8%)だけを承認し、2027年度と2028年度の賃上げには拒否権を発動した。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ルーラ大統領は、一部の受刑者(60歳以上の高齢者、重病患者、16歳以下の子供を持つ親を優先)に毎年恒例のクリスマス恩赦を与えたが、犯罪組織の幹部、女性及び未成年者に危害を加えた者、三権襲撃犯、並びにクーデター未遂犯は対象から外された。(23日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

5.司法

(1)連邦最高裁判所(STF)は18日、左派政党連合の訴えを受け、伯には構造的な人種差別があることを認め、公的機関が構造的人種差別を撲滅するための法改正、雇用や教育の機会を人種間で平等に与えるためのクォーター制度等の施策を行うことを決定した。(19日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)モラエス・STF判事は19日、ボルソナーロ前大統領に対し、鼠経ヘルニアの手術を受けることは許可したが、連邦警察内の独房から自宅軟禁に切り替えることは拒否した。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ディーノ・STF判事は21日、連邦議会が承認した、議会割当金(emenda parlamentar)の拠出に関する憲法補足法案(成立後、大統領の裁可に付された)の効力を指し止めると決定した。同法案は、2019年から2023年にかけて支払われず、失効した議員割当金約30億レアルを2026年末までに支払うことを義務付けるものである。この30億レアルの内、10億レアルは、2022年12月にSTFによって禁止された「報告官の割当金(RP9。所謂『秘密予算』)」である。ルーラ大統領は、明年1月12日までに同法案の裁可または拒否権の発動について決定する。(22日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)モラエス・STF判事は22日、人道上の理由により、アウグスト・エレーノ元大統領府安全保障局長官(クーデター未遂等により、禁固21年の有罪判決が確定)に対し、陸軍施設内の独房から自宅軟禁に切り替えることを認めた。エレーノの弁護団は、エレーノ(78歳)が2018年にアルツハイマー型認知症を発症したことを理由に、自宅軟禁に切り替えることを要請していた。(23日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.米伯関係

(1)ルーラ大統領は18日、「トランプ米大統領とは友達になった。少し話せば、80歳の大の男二人が喧嘩することなどないのである。米国との間に生じた問題はその内、解決されるであろう」と述べた。また、ベネズエラ情勢に関しては「トランプ大統領には、対話の方が戦争よりも遥かにましであり、交渉により解決すべきであるということを伝えた。また、言葉の持つ力は、如何なる兵器よりも強力であるということも伝えた」と述べた。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)リンダ・サンチェス等、米民主党の下院議員50名は18日、「トランプ大統領は、伯に対する追加関税の内、コーヒーや食肉等、一部の品目を対象から外したが、例えば、食肉の場合、トランプの就任式に500万米ドルを寄付したJBS社(伯の大手食肉加工メーカー)に報いるため、政治的配慮によりに追加関税が撤回された。伯に対する残りの追加関税も撤廃すべきである」との書簡をトランプ大統領に送付した。アルキミン副大統領によると、伯の米国に対する輸出の内、全体の22%が未だ追加関税をかけられている。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

7.外交

(1)メローニ・イタリア首相は18日、ルーラ大統領に対し、今月20日に予定されていたEU・メルコスール・FTAの署名を明年に延期することを求めた。ライエン欧州委員長も延期を確認した。署名式は明年1月中に行われる見通し。尚、ブリュッセルでは18日、EU諸国の農業生産者が1千台以上のトラクターをやトラックを繰り出して欧州議会に至る道路を封鎖し、EU・メルコスール・FTAの締結に対して抗議を行った。(19日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)19日、伯フォス・ド・イグアス市において開催されたメルコスール外相会議では、EU・メルコスール・FTAの締結に対するコミットメントが確認されたが、同FTAの署名式が20日に行われなくなったことに対する失望感は拭えなかった。尚、ライエン欧州委員長は、「EUが明年1月中にメルコスールとのFTAを承認することに自信を持っている」と述べた。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は20日、メルコスール首脳会議において、EU・メルコスール・FTAの署名式が行われなかったことに対する失望は隠せなかったが、「メローニ・イタリア首相と電話会談を行った際、同首相は、1月中にはFTAに署名する準備が整うと述べた」と述べ、1月中に署名が行われることに望みをつないだ。外交筋によると、同FTAの署名は1月12日に行われる見込み。尚、今回の首脳会議では、ルーラが「フォークランド紛争以来、初めて域外の大国が南米に軍事介入しようとしている。国際法の限界が今、試されようとしている。ベネズエラに対する軍事介入は、南半球に対する人道上の大惨事であり、世界にとって危険な前例となり得る」と述べたのに対し、ミレイ・アルゼンチン大統領が「アルゼンチンは、米国とトランプ米大統領がベネズエラ国民を解放するために圧力をかけていることを歓迎する。麻薬テロリストであるマドゥロの残虐で非人道的な独裁は、我々の地域に暗い影を落としている。この危険性と恥辱は、南米大陸に存在してはならない」と真逆の発言を行った。(21日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)メルコスールを構成する13か国(準加盟国を含む)の内、アルゼンチン、パラグアイ、パナマ、ボリビア、エクアドル及びペルーの6ヶ国が「ベネズエラにおける民主的秩序の回復、並びに人権が無制限に尊重されることが平和的に達成されることに対するコミットメントを再確認する」との声明文に署名したが、伯とウルグアイは署名を拒否し、ベネズエラ情勢に関してはメルコスールが真っ二つに割れていることがはっきりした。尚、ノーベル平和賞を受賞したマリア・コリーナ・マチャド氏は、声明文に署名した6ヶ国に対して謝意を表明した。(22日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

1.連邦議会

(1)2023年以降、連邦議会で成立した法案に対する大統領の拒否権発動は87件に上るが、その内、議会によって拒否権が覆されたのは、全体の49.4%に相当する43件である。この数字は過去最高であり、これまで最高であったボルソナーロ政権の記録(44.2%)を上回った。専門家は、「少数与党による連立政権下では、必然的に議会の力が強くなり、大統領制が弱体化する傾向にある」と分析している。因みに過去の政権の数字は、カルドーゾ政権1%、第1次及び第2次ルーラ政権1.6%、第1次及び第2次ルセーフ政権4.9%、テメル政権14.6%となっている。(26日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ダマーレス・アルヴェス上院議員(Republicanos-DF)やカボ・ジルベルト下院議員(PL-PB)等のボルソナーロ派議員は、モラエス・STF判事が経営破綻したマスター銀行の買収に関してガリポロ中央銀行総裁に圧力をかけていたとの報道に色めき立っており、再び同判事の弾劾を強く要求するようになっている。アレッサンドロ・ヴィエイラ上院議員(MDB-SE)は、明年2月の休会明けに本件に関する議会調査委員会の設置を求めると述べている。尚、モラエス判事は、「ガリポロ総裁とは、8月14日と9月30日に会ったが、自分と妻に対するマグニツキー法の適用について話しただけである」として、ブラジリア銀行(BRB)がマスター銀行を買収するため、中央銀行に圧力をかけたことを否定しているが、「モラエスは、複数回に亘ってガリポロに電話をかけており、1日に6回もかけたことがある」との報道もある。(24日付コレイオ・ブラジリエンセ及びオ・エスタード・デ・サンパウロ)

2.2026年選挙

(1)伯政府高官によると、ルーラ大統領とトランプ米大統領は、良好な関係を構築しつつあるが、それでも米国が明年の伯大統領選に干渉して右派の候補を勝たせようとする可能性がある。トランプは、200億米ドルの資金援助をちらつかせて、アルゼンチンの議会選挙で与党を勝たせ、また、ホンジュラス大統領選では、あからさまに右派のナスリ・アスフラ候補を応援して、同候補を勝たせた。伯でも同様のことが行われる可能性があるとされている。ルーラ政権は、麻薬密輸等の国際犯罪摘発に関して米国に協力することで、米国の干渉を封じ込めようとしている。(24日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ボルソナーロ大統領は25日、「ブラジル国民への手紙」と称する手書きの書簡を発表し、長男フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)をその後継者に指名し、ボルソナーロ派の次期大統領候補はフラヴィオであると宣言した。フラヴィオは、ボルソナーロが入院している病院の前で記者団に対して書簡を読み上げた後、「これで、父が自分を後継者に指名したことが明確になった」と強調した。ミレイ・アルゼンチン大統領は、ボルソナーロの書簡をXに投稿し、フラヴィオの大統領選出馬を支持すると表明。ボルソナーロ兄弟は、ミレイに対して謝意を表明。(26日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びコレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ダタフォーリャ社が今月2日から4日にかけて実施した世論調査によると、自分のことを右派であると答えた有権者が35%であるのに対し、左派は22%であることが判明。中道派は17%、中道右派11%、中道左派7%、分からないは8%であった。尚、自分のことをPT派と答えたのが40%(本年7月比1ポイント増)であるのに対し、ボルソナーロ派と答えたのは34%(3ポイント減)であった。(26日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.ルーラ政権

(1)23日、グスタヴォ・フェリシアーノ観光相の就任式が執り行われた。同大臣は、「観光は富裕層だけなく、全ての国民が享受すべきものであるとのルーラ大統領の言葉に従って、観光業の振興に努める」と述べ、フェリシアーノを観光相に推したユニオン・ブラジルとモッタ下院議長に対して謝意を表明した。フェリシアーノは、ダミアン・フェリシアーノ下院議員(ユニオン・ブラジルーPB)とリージア・フェリシアーノ元パライバ副州知事の息子であり、パライバ州政府の観光・経済開発局長を務めたことがある。尚、ユニオン・ブラジルの関係者は、ユニオン・ブラジルがフェリシアーノを大臣に推薦したことを否定し、フェリシアーノ観光相が就任したからといって、ユニオン・ブラジルが連立政権に正式に復帰したことにはならないと述べている。(24日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ルーラ大統領は24日、クリスマス恒例のテレビ・ラジオ演説を行った際、トランプ米大統領と握手している映像を流し、米国の追加関税に関する交渉で勝利を収めたと主張した。また、所得税の基礎控除額引き上げに関する法律が成立し、明年1月から施行されることを本年度における最大の成果であると強調した。ルーラは、治安対策に力を入れていると強調すると共に、今後の課題として、週休二日制の義務化を挙げた。ルーラ政権の成果を強調する等、全体として、明年の選挙を意識した内容となった。(26日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は23日、ゴスペル音楽をブラジルの文化遺産として認めるとの大統領令に署名した。署名式には大勢の福音派議員や福音派の関係者が出席した。これは、ボルソナーロ支持者の多い福音派を少しでも取り込むことが目的と見られている。(24日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.ボルソナーロ前大統領の収監

モラエス・STF判事は23日、ボルソナーロ前大統領に対し、今月25日に鼠経ヘルニアの手術を受けることを許可した。ボルソナーロは24日朝、連邦警察の独房を出て、ブラジリア市内のDF Star病院に入院し、25日、3時間に亘って手術を受けた。医師団によると、手術は成功したが、まだ5~7日ほど入院する必要がある。尚、ボルソナーロは、しゃっくりが止まらない状態が続いており、29日に検査を受けることになっている。(24日~26日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

5.外交

伯政府は、EU諸国が明年1月にEU・メルコスール・FTAの署名に応じることに対して懐疑的であり、EUが約束を果たさなければ、メルコスール諸国がEUとの交渉に見切りをつけ、アジア諸国との通商関係拡大に切り替える可能性が高いと見ている。(25日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

 
 
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