ブラジル州旗に見る不思議 サンタカタリ-ナ州旗(第9回)
- Wakana Iwata
- 2019年7月10日
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執筆者:西岡 勝樹 氏 (日本旗章学協会会員)
はじめに
第6回はサンタカタリ-ナ州旗を紹介する。
1. サンタカタリ-ナ州旗
1-1. サンタカタリ-ナ州概況
1.州都 Florianópolis catarinense ou barriga-verde
2.2018年人口予測 7.075.494 pessoas
3.2010年国勢調査人口 6.248.436 pessoas
サンタカタリ-ナ州は南部州に属する州の一つ。面積は92.700 km²近く、人口が6百万人以上となる。393市町村を持つ。住民をカタリネンセスと呼ばれ、バヒーガ・ヴェルディとも呼ばれる。
州都はフロリアノポリス市である。植民はほぼ完全にヨーロッパから移民でなされた。アソーレス諸島のポルトガル移民が18世紀に海岸地域に植民を、ドイツ移民は南部のイタジャイ渓谷、カタリ-ナ北部に植民を、イタリア移民は州南部に植民がなされた。州の西部はイタリア、ドイツ移民の末裔であるガウショ(リオグランデドスル)により植民がなされた。
1-2. サンタカタリ-ナ州旗の由来
最初のサンタカタリ-ナ州旗は、歴史家ジョセ・ボイテシュにて制作され、1895年8月15日公式に制定された。赤と白の交互の横帯を13列配したもの。それは州内管区の数を表す。 旗中央には緑のひし形を、その中に36個の黄色の星を配する。それは州内の市町村の数。1937年からのゼツリオ・ヴァルガス政府時代は州シンボルの使用(州旗も含む)が禁止された。1954年当時のイリネウ・ボーンホーゼン州知事はサンタカタリ-ナ州のシンボルの再使用を決定し、州旗のデザインの変更を行った。現サンタカタリ-ナ州旗は赤い下地の長方形の真ん中に白い横平行帯を伴う。 州旗の中央に明るい-緑色のひし形、その中央に州章を配する。 出所:http://www.sc.gov.br/index.php/conhecasc/simbolos
1-3. サンタカタリ-ナ州旗の根拠法
1954年2月19日州令第605号にて改定
サンタカタリ-ナ州知事は1953年10月29日発布州令第9732条、同年発布州令第974号第2条、
及び同年発布の第975号第3条の権限及び確認を行い、下記を制定した。
第一章 州シンボル
第一条
a) 州旗は1953年10月29日発布州令第975号にて制定されたものとする。
第二章 第二条 サンタカタリ-ナ州旗は1953年10月29日発布州令第975号に規定されている(下記)。 次の規定とする: I - 州旗のサイズを規定するものとして módulo を取り決めることとする。 II - 旗の横幅を11(onze) módulos 、縦幅を8(oito) módulosに分割する。 (分割の1コマをmóduloとする) 横縦 11:8 III - ひし形縦方向と旗の端までの距離は1móduloとする。 IV - ひし形の中の州章は 半径2 ¼ (dois e um quarto) de módulo. を円とする中に配する。 V - 錨と鍵の交差点は州旗の中心点とする。 VI - 5角形の星の円の中心は錨と鍵の交差点のより 3/8 (três oitavos) de módulo 上とする。その円の半径は 1 ½ (um e meio) móduloとする。 VII - カフェの枝と小麦の束は 6項規定(州章・星)の周辺に配置する。 VIII – 平行の帯は3分割同幅とする。 IX – 州旗の色は下記とする: a)両端の横帯は赤色、中央帯は白色。 b)ひし形は明るい緑色。 c)州章:カフェの枝は暗い緑色、小麦、鍵と錨は黄色。鷲は栗色。フリージア帽、カフェの豆、飾りの結び紐は赤色。星、“Estado de Santa Catarina” の文字、鷲の胸にある盾は白色。“17 de novembro de 1889”の文字は黒色。1953年10月29日発布州令第975号 第一条 サンタカタリ-ナ州旗を規定する。 第二条 第一条に関し、下記の規定とする a)3分割縦同幅平行、上下両端は赤、中央幅白とする。 b)平行帯上に明るい緑色のひし形を配する、その両端は旗の帯端までには届かない。 c)ひし形には州章を中央に配している。



