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2026年8月 ブラジル関連情報

  • 9 時間前
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1.伯米関係

(1)米国政府は4日、ダニエル・ぺレス次期駐伯米国大使に対するアグレマンが遅れているとの理由により、ヴィオッチ駐米伯大使の数次査証を取り消した。米国務省によると、ヴィオッチ大使は、数次査証が取り消されても、米国から追放されるわけではなく、今後も米国に駐在し続けることができ、ぺレス大使にアグレマンが与えられれば、再び査証が発給される。今回の措置は、伯政府が米国の外交官2名の入国を拒否したことに対する報復であるともされている。これらの外交官は、伯の選挙を監視するために派遣されるはずであったが、伯政府は、伯の電子投票システムを攻撃するためと見て、その入国を拒否した。尚、伯大統領府は、ヴィオッチ大使の査証取り消しに関し、「今回の決定は、イデオロギー的な理由に基づく、米国の伯に対する一連の敵対行為のエスカレーションの一部である。(米国が)次期伯大統領選に干渉しようとしているのは明らかである。(ぺレス大使のアグレマンについては)国際法のルールに則って対応している。ウィーン条約には、いつまでにアグレマンを出さなければならないとの決まりはない。米国の申請については審査中である」との声明を発表した。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ムシオ国防相は4日、全国工業連盟(CNI)のイベントに出席した際、「伯軍には、米国のような軍事大国に対抗できるような装備はなく、仮に紛争が発生した場合に被るダメージから回復するためのリソースもない。(よって、仮に米国が攻めてきたら)門戸を開くしかない」と述べた。尚、同国防相は、「伯の防衛費は、GDPの約1%であるが、これは諸外国と比べても少ない。抑止力を高めるには、防衛費の増額が必要」と主張した。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ルーラ大統領は5日、ポッドキャストに出演した際、「(米国がヴィオッチ駐米伯大使の査証を取り消したことは)無責任な行為であり、200年に亘る米伯関係においてあってはならないことである。米国は、1年半に亘って駐伯大使を派遣せず、在伯米大使館を軽視してきたにも拘わらず、いざ、大使を指名する段になると、今度は、我々には彼らが望む期間内にアグレマンを出す義務があると考えている。これはあり得ないことであり、正しくない」と批判した。尚、伯政府は、ヴィオッチ大使の場合、査証自体が取り消されたのではなく、査証の数次有効性だけが取り消されたと解釈して、ヴィオッチ大使をこのままワシントンに駐在させる方向で検討中。(6日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.世論調査

(1)Genial/Quaest社が7月31日から8月3日にかけて2004人を対象に実施した世論調査の結果は以下の通り。

・ルーラ政権の支持率:支持48%(先月比±0)、不支持47%(±0)、分からない/無回答5%(±0)。

・ルーラ政権に対する評価:「ポジティブ」36%(±0)、「ネガティブ」36%(±0)、「普通」26%(±0)、「分からない」2%(±0)。

・大統領選の情勢:

第1回投票:ルーラ大統領(PT)39%(1ポイント減)、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)30%(2ポイント増)、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)4%(±0)、レナン・サントス(Missão)4%(1ポイント増)、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2%(±0)、アウグスト・クリー(Avante)1%、カボ・ダシオロ(Mobiliza)1%、サマラ・マルチンス(UP)1%、白票/無効票8%(±0)、態度未定10%(1ポイント減)。

・決選投票:ルーラ(PT)44%(1ポイント減)対フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)39%(2ポイント増)。ルーラ(PT)45%(±0)対カイアド前ゴイアス州知事(PSD)37%(1ポイント増)。ルーラ(PT)46%(1ポイント増)対ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)34%(1ポイント減)。ルーラ(PT)45%(±0)対レナン・サントス(Missão)35%(2ポイント増)。

・フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の支持率上昇は、ボルソナーロ派以外の右派の票がフラヴィオに流れたためと見られている。(5日付Uol)

(2)Meio/Ideia社が7月31日から8月3日にかけて1500人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)43%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)35%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)5.7%、レナン・サントス(Missão)4.7%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2.6%、アウグスト・クリー(Avante)1.7%、白票/無効票2%、分からない4%。

・決選投票:ルーラ(PT)48.5%、フラヴィオ(PL)43%、白票/無効票4%、分からない4.5%。(5日付Uol)

(3)Correio/Opinião Inteligência社が7月30日から8月1日にかけて実施した世論調査によると、連邦直轄区(DF)の選挙に関する情勢は以下の通り:

・連邦直轄区知事選:セリーナ・レアォン連邦直轄区知事(PP)32.4%、ジョゼ・アフーダ元連邦直轄区知事(PSD)24%、レアンドロ・グラッス元国立歴史文化遺産院(Iphan)総裁(PT)9.8%、リカルド・カッペーリ(PSB)4.3%、パウラ・ベルモンテ(PSDB)3.5%。決選投票:レアォン(PP)43.6%対アフーダ(PSD)40.1%、レアォン(PP)53.8%対グラッス(PT)28.6%、アフーダ(PSD)50.9%対グラッス(PT)28.8%。

・上院議員選:レイラ・バーホス上院議員(PDT)46.9%、ミシェーレ・ボルソナーロ前大統領夫人(PL)42%、エリカ・コカイ下院議員(PT)32.3%、ビア・キシス下院議員(PL)22.6%、セバスチアン・コエーリョ元判事(Novo)12.4%。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.2026年選挙

(1)4日、中道派勢力「セントラン」を構成するPP-ユニオン・ブラジル連合、Republicanos及びPodemosが「大統領選ではフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)を支持せず、中立の立場を取る」と発表した。これにより、テレザ・クリスチーナ上院議員(PP)、ダニエラ・マルケス元連邦貯蓄銀行総裁またはレナタ・アブレウ下院議員(Podemos)(全員女性)がフラヴィオの副大統領候補になる可能性が消え、フラヴィオが孤立していることが浮き彫りとなった。5日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)がその副大統領候補にアルフレッド・ガスパール下院議員(PL-AL)を指名すると発表した。ガスパールは、国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関する議会合同調査委員会の報告官を務め、汚職の責任はルーラ政権にあると糾弾し、ルーラ大統領の子息「ルリーニャ」の逮捕を主張したことで知られる。一方、ガスパールについては、13歳の未成年者と不同意性交し、妊娠させたとの疑惑があり、捜査要請が出されている他、「議員割当金(emenda parlamentar)」を横領していたとの疑いもある。ガスパールは、前者については「DNA鑑定により、自分が父親でないことが証明された」と否定している。尚、大統領選の主要候補(ルーラ、フラヴィオ、カイアド、レナン・サントス、ゼマ)に限って見れば、女性の正副大統領候補は皆無であるが、これは今世紀に入ってからは初めてのことである。(5日及び6日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は5日、アルフレッド・ガスパール下院議員(PL-AL)を副大統領候補に指名した際、「多くの場合、高齢者の面倒を見るのは女性である。自分が二人の娘(14歳と12歳)をもうけたのはまさにそのためである。自分が年を取ったら、彼女たちが面倒を見てくれる」と発言したが、これは「高齢者の介護は女性の義務」と言っているように聞こえるため、女性の反感を買う可能性がある。フラヴィオは、女性票を獲得するため、その副大統領候補には女性を指名しようとして失敗したばかりである。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)Novo党は4日、エドゥアルド・ジラォン上院議員(Novo-CE)をゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)の副大統領候補に指名すると発表した。これにより、ジラォンは、セアラ州知事選には出馬しないことが確定した。(5日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)クレイチーニョ上院議員(Republicanos-MG)は3日、「兄弟の病死から立ち直っていないため、ミナスジェライス州知事選には出馬しない」と涙ながらに発表したが、翌日の党大会では、「党が私の出馬を認めてくれることを望んでいる。州民の期待を裏切るつもりはない。聖霊と天国にいる兄弟が助けてくれることを確信する」と述べ、出馬への意欲を示した。但し、Republicanosのマルコス・ペレイラ党首は、「党執行部は、既に不出馬を決めており、これを覆すのは困難」とクレイチーニョの出馬には否定的である。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)PLは5日、実業家のフラヴィオ・ロスコ―(元ミナスジェライス州工業連盟会長)をミナスジェライス州知事候補に指名すると発表した。これにより、PLは、ミナスジェライス州知事選ではクレイチーニョ上院議員(Republicanos)を支持するのではなく、独自候補を擁立することが確定した。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)2週間前まで大統領府の官房長を務めていたマルコ・アウレリオ・サンタナ・リベイロ(通称マルコラ)がルーラ大統領の子息(ルリーニャ)の友人で、国家社会保障院(INSS)の汚職事件の捜査対象となっている実業家(ロベルタ・ルックシンゲル)から24.9万レアルの借金をしていたことが判明。マルコラは、「借金は個人的なものであり、既に完済しているため、何の問題もない」と主張しているが、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)、カイアド(PSD)、ゼマ(Novo)等の大統領候補は、「ルーラの側近がINSSの汚職に関係していた」と攻撃している。ルーラは、マルコラを選挙対策本部の幹部に起用したが、マルコラは5日、辞任した。辞任後も大統領府には戻らないと見られている。ルーラは5日、PSol及びRedeとの会合において、「我が政権では、相手が誰であっても、連邦警察には汚職について捜査する独立性が保障されている。息子のルリーニャも例外ではない」と強調した。(5日及び6日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びコレイオ・ブラジリエンセ)

(7)選挙高等裁判所(TSE)は、米国のカーターセンターに対し、2022年の伯大統領選挙に続いて、選挙監視団の派遣を要請していたが、カーターセンターは、資金不足のため、派遣できないと回答した。同センターの代表によると、トランプ政権の海外援助削減により、同センターは予算の1割を失った。尚、2022年の選挙では、同センターが伯大統領選の公正性を確認したことで、不正選挙を訴えたボルソナーロ派を牽制することができた。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.ルーラ政権

ルーラ大統領は3日夜、モラエス・STF判事の自宅において、アルコルンブレ上院議長(ユニオン・ブラジル)と会談を行った。両者は、本年4月末にメシアス連邦総弁護庁(AGU)長官のSTF判事指名が上院において否決されてから関係が悪化しており、3ヶ月振りに関係修復に乗り出した形となった。関係者によると、ルーラは、新たなSTF判事の指名については10月の選挙が終わるまで待つことにしていると伝えた模様。(6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

5.司法

(1)ディーノ・STF判事は4日、ルーラ大統領の子息(ファビオ・ルイス・ルーラ・ダ・シルヴァ。通称「ルリーニャ」)が大統領の息子という立場を利用して民間企業のために便宜を図っていた疑いに関して連邦警察が捜査を行うことを許可した。ルリーニャに関する捜査はこれで3件目である。ルリーニャは、友人の実業家(ロベルタ・ルックシンゲル)を通じて便宜供与を行っていたとされており、ルックシンゲルが2023年から2024年にかけて社会開発省を17回、保健省を15回、大統領府を8回訪れていたことが判明している。ルリーニャを国家社会保障院(INSS)の汚職事件の首謀格(INSSのハゲこと、アントニオ・カルロス・アントゥネス)に紹介したのもルックシンゲルである。尚、ディーノ判事は、ルリーニャの弁護団の要請により、捜査に関する情報漏洩について捜査することを決定した。(5日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)メンドンサ・STF判事は4日、国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関し、ウェヴェルトン・ロシャ上院議員(PDT-MA)の親族とヴィレル・トマス・デ・ソウザ弁護士を標的とする強制捜査の実施を命じた。捜査当局によると、ロシャ議員は、ソウザ弁護士を通じてINSS内で不正を働いていた組織から金銭を受け取っていた。例えば、ロシャ議員が現在住んでいるブラジリア・ラゴ・スル地区の一戸建ては、ソウザ弁護士の不動産会社が600万レアルで購入したものであり、また、ロシャ夫人は、ソウザ弁護士の会社から1100万レアルを受け取っていた。これに対し、ロシャ議員は、容疑を全面的に否定し、「選挙目的の中傷」と主張している。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)ブラジリアの文民警察は4日、10月4日の投票日にブラジリアの官庁街を襲撃し、議会や大統領府や最高裁等を爆破しようとしていたグループを検挙した。このグループは、19歳から31歳の若者8名で、テレグラムを通じて仲間を募ると共に、爆破物の製造方法等を拡散していた。このグループは、女性から参政権を取り上げ、裁判官等の官職から女性を排除することを主張していた他、ネオナチやミソジニーに関するヘイトスピーチを拡散していた。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.外政

(1)ルーラ大統領は4日、プーチン露大統領と電話会談を行い、安保理が機能不全に陥っていることに失望したと述べると共に、紛争により、民間人等が犠牲になっていることに対して遺憾の意を表明した。また、両首脳は、二国間貿易(特に軽油と肥料)について話し合った。尚、アモリン大統領補佐官は、訪伯中のニコライ・パトルシェフ露大統領補佐官と会談した。パトルシェフ補佐官は、造船、航空宇宙、エネルギー、防衛、科学技術及びイノベーションの分野における二国間協力を強化するために伯を訪問している。(5日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)伯外務省は4日、ミレイ・アルゼンチン大統領が連日に亘ってルーラ大統領のことを「泥棒」、「囚人」、「汚職政治家」等と罵倒していることを受け、アルゼンチンとの外交関係を臨時代理大使級に格下げした。これにより、先月末、伯に呼び戻されていたビテッリ駐アルゼンチン大使は、ブエノスアイレスには戻らないことになった。伯外務省は、ライモンディ駐伯アルゼンチン大使にその旨を伝え、その帰国を促した。このようなことは、両国の二国間関係の歴史では初めてのことであり、伯亜関係は、過去最大の危機を迎えている。アルゼンチンのキルノ外相は5日、記者会見を開き、「(伯が)純粋にイデオロギー上の問題により、地域で孤立し続けるとの決定を下したのは遺憾である。政治及びイデオロギー上の違いに関する意思表明が双方からなされたが、アルゼンチンはこれを外交の場には持ち込まないことにした。遺憾ながら、伯には、どんなことでも決定する権利がある。我々は、二国間関係を維持するためには別の方法があると理解しているため、(伯の決定を)遺憾に思っている」と述べた。また、同外相は、南米の右派政権の首脳をブエノスアイレスに集めて首脳会議を開くことを発表し、「伯も南米の右傾化の波に乗ることを期待している。南米は、イデオロギー上の方向性を切り替えており、我々は、それが伯においても起きることを期待している」と述べた。(5日及び6日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)大統領府では、ヴィオッチ駐米伯大使の査証取り消し等に伴う伯米関係の悪化を受け、ルーラ大統領が近日中にトランプ米大統領と電話会談を行うことで、関係の修復を図ることが検討されている。尚、米テンプル大学のルーカス・マルチンス教授(歴史学)によると、ヴィオッチ大使の査証取り消しは前代未聞であり、伯米関係は、過去200年間で最もデリケートな状況にある。また、同教授は、「伯の反応は、外国との関係では、個別の事例について軋轢が生じても、関係自体は悪化させないという、これまでの外交政策の伝統を破っている」と指摘している。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ルーラ大統領は7日、「米国は、アマゾンの森林破壊を理由に追加関税を課したが、実際にはアマゾンの森林伐採は減少しており、米国には、それを示すデータを提示する。トランプ米大統領とは、非常に良い会談を重ねてきたが、ルビオ国務長官は、ボルソナーロ派であり、伯やラテンアメリカのことが嫌いである。彼(ルビオ)は、アンチ・ラテンアメリカンであり、我々がトランプと話し合ったこととは違うことを実行している。伯は、米国を拒否し、中国やフランスを優先しているわけではない。我々は、伯が単なる資源輸出国になることは望んでいない」と述べた。一方、米上院は、7日、ダニエル・ぺレス次期駐伯米大使の指名を賛成51、反対47により承認した。ルーラは、ぺレス大使を含む外国の新しい大使にアグレマンを出すのは大統領選が終了してからと述べている。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)伯が米国の追加関税に関してWTOに協議を要請した件に関し、米国政府は、伯との協議に応じることにした。また、WTOによると、中国が伯の要請した協議への参加を求めた。中国は、伯と同様に、米国の通商法301条の調査(強制労働)に基づく関税に反対の立場を取っている。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.世論調査

(1)BTG/Nexus社が今月7日から9日にかけて2001人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)40%(前回(8月3日発表)比1ポイント減)、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)35%(2ポイント減)、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)5%、レナン・サントス(Missão)4%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)3%、サマラ・マルチンス(UP)2%、アウグスト・クリー(Avante)1%、白票/無効票5%、分からない3%。

・決選投票:ルーラ(PT)47%(1ポイント増)、フラヴィオ(PL)44%(1ポイント減)、白票/無効票8%(±0)、分からない1%(1ポイント減)。両者の差は、前回の1ポイントから3ポイントに開いたが、±2ポイントの誤差を考慮すれば、両者がほぼ拮抗している状況に変わりはない。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.2026年選挙

(1)連邦検察庁は6日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の副大統領候補に指名されたアルフレッド・ガスパール下院議員(PL-AL)の刑事訴追について判断する前に、DNA鑑定等の調査を行うことを連邦最高裁判所(STF)に対して求めた。ガスパールは、当時13歳の少女と不同意性交に及び、妊娠させたとされており、本年3月の時点でリンジベルギ・ファリアス下院議員(PT-RJ)とソラヤ・トロニケ上院議員(PSB-MS)から刑事告発されている。これに対し、ガスパールは、父親でないことを証明するため、DNA鑑定に応じる用意があると述べている。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)5日をもって、各党が候補者を公認するための党大会の開催期間が終了し、大統領選に関して候補者13名が出揃った。伯では女性の有権者の割合が多く(全体の52%)、また、黒人及び白人と黒人の混血が人口に占める割合(45.3%)が白人(43.5%)よりも多いのにも拘わらず、大統領選の主要候補は、副大統領候補も含めて、皆、白人男性である。女性の大統領候補は二人、副大統領候補は5人いるが、何れも泡沫候補である。州知事選に関しても、有力候補は白人男性が多い。また、今回の大統領選では、複数の政党が連合を組んでいるのはルーラ(PT-PcdoB-PV連合)だけであり、あとの政党は何れも単独で選挙に臨むことになるが、このような事態は、1989年の大統領選以来、初めてである。例えば、前回(2022年)の大統領選では、政党連合の候補は3名、単独の政党が擁立した候補は8名であった。2018年の選挙では、政党連合の候補が8名、単独の政党は5名であった。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びコレイオ・ブラジリエンセ)

(3)選挙高等裁判所(TSE)は、大統領選の政見放送に関し、各候補の持ち時間(各党の下院議席数等に基づいて割り当てられる)を発表した。それによると、PT-PCdoB-PV連合のルーラ大統領の持ち時間が5分32秒で最も長い。他の候補は、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)4分20秒、カイアド(PSD)2分2秒、クリー(Avante)36秒の順となっている。ゼマ(Novo)とレナン・サントス(Missão)は基準を満たせなかったため、政見放送の枠を確保することはできなかった。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ディーノ・STF判事は7日、連邦会計検査院(TCU)の報告書に基づき、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の副大統領候補に指名されたアルフレッド・ガスパール下院議員(PL-AL)の議員割当金(emenda parlamentar)の横領疑惑について捜査を行うことを決定した。他にもモッタ下院議長(Republicanos—PB)とロジェ―リオ・カルヴァ―リョ上院議員(PT-SE)についても同様の容疑で捜査が行われることになった。ガスパールの場合、地元アラゴアス州のサン・ジョゼ・ダ・ラージェ市に割り当てた620万レアルの使途が不明となっており、横領された可能性が高いと見られている。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)伯では高齢化に伴い、60歳以上の高齢者が有権者全体に占める割合が高まっているが(2010年には15.3%であったのが、2014年には17%、2018年18.8%、2022年21%、そして2026年は23.6%と増え続けている)、世論調査によると、高齢者の間では、ルーラ支持者の割合がそれ以外の年齢層よりも高いとの結果が出ている。ダタフォーリャ社の調査によると、決選投票に関しては、全体ではルーラ48%、フラヴィオ43%との結果が出ているが、60歳以上の高齢者に限って見れば、ルーラ55%、フラヴィオ37%で、その差は18ポイントも開いている。フラヴィオがアルフレッド・ガスパール下院議員(PL-AL)を副大統領候補に指名したのは、国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関する議会調査委員会の報告官を務めたガスパールを起用することで、高齢者(特に年金受給者)の票を獲得するのが狙いと見られている。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は8日、サンパウロ州イタペチニンガ市のイベントに参加した際、「次の大統領は、4人のSTF判事を指名する。自分が当選すれば、男だけでなく、女性の判事も指名する」と述べた。女性票の獲得を念頭に置いた発言と受け止められている。また、フラヴィオは、2018年のボルソナーロ候補襲撃事件について触れ、「今の政権は悪魔と契約を交わしている」と批判し、銃規制の緩和を主張した。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)ルーラ大統領が選挙高等裁判所(TSE)に提出した政策綱領には治安省の創設が含まれている。ルーラは、前回の大統領選でも治安省の創設を公約したが、これが実行されることはなかった。尚、ルーラは、政府が提出した治安対策に関する憲法改正案(PEC da Segurança)の成立を治安省創設の条件としているが、選挙の前に同改正案の採決が行わることはないと見られている。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(8)選挙高等裁判所(TSE)は、投票日の72時間前から投票日の24時間後まで生成AIによって製作されたコンテンツを選挙に使用することを禁止し、また、ChatGPTやGemini等のAIが特定の候補者を推薦したり、または有利にするような回答を行うことを禁止する等、主にAIの規制に関するルールを発表した。一方、Meta、Google、X等のプラットフォーム企業は、表現の自由を最優先させ、コンテンツモデレーションには応じないとの方針を打ち出しており、これらの企業の現地法人は、TSEのルールと本社の方針の板挟みに遭っている。Metaがファクトチェック機能を廃止した他、GoogleとYouTubeは、2022年の選挙では偽情報の削除に応じたものの、本年の選挙では、偽情報の削除を利用規約から削除している。中国のTikTokだけが伯のルールに応じてコンテンツモデレーションを行うことにしている。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(9)Republicanosは、クレイチーニョ上院議員(Republicanos-MG)のミナスジェライス州知事選出馬には否定的であったが、同党のペレイラ党首は7日、クレイチーニョと話し合った後、同議員の知事選出馬を認めると述べた。クレイチーニョは当初、出馬には乗り気でなかったが、その後、出馬を決意したものの、兄弟の死去を理由に出馬を断念し、その数日後には再び出馬を表明する等、態度が二転三転していた。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(10)9日夜、サンパウロ、リオデジャネイロ、バイア等、12の州及び連邦直轄区(DF)の知事候補によるテレビ討論会(TV Band)が行われた。本年の選挙におけるテレビ討論会は、これが初めてである。サンパウロでは、フレイタス・サンパウロ州知事(Republicanos)とアダッジ前財務相(PT)の二人だけが出演し、経済や治安対策等について議論を交わした。リオデジャネイロとパラナでは、本命視されているパエス前リオデジャネイロ市長(PSD)とセルジオ・モーロ上院議員(PL)が欠席した。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(11)今回の選挙では、下院議員の87.91%が再選を希望しているため、改選率は、1990年以降の平均49%を下回ると見られている。議員には多額の「議員割当金(emenda parlamentar)」が割り当てられているため、地方自治体等に予算を振り分けるのことのできる現職議員が選挙では有利になる構図となっている。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(12)キン・カタギリ下院議員(Missão)は10日、Uol等のインタビューに応じた際、「伯が国家主権を守るためには、核兵器の保有が必要。世界では、地政学上の緊張が高まっており、伯には国を守る術がないため、核兵器が必要である」と発言した。カタギリは、Missãoのレナン・サントス候補の選挙参謀を務めている。尚、伯NPTに加盟しており、憲法で、平和目的以外の原子力の利用を禁じている。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(13)モッタ下院議長(Republicanos-PB)は10日、「自分はルーラ大統領の再選を支持する。パライバ州のRepublicanosもルーラを支持する傾向にある」と表明した。Republicanosは先週、大統領選に関してはフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は支持せず、中立の立場を取ることを決めたばかりである。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(14)カイアド前ゴイアス州知事(PSD)は10日、「国内産テロリズム対策法」を制定し、PCCやComando Vermelho等の犯罪組織と民兵組織(ミリシア)をテロ組織として摘発すると共に、近隣諸国と連携して南米刑事警察機構(Sulpol)を創設することを公約に掲げた。また、カイアドは、「サンパウロ州検察庁で組織犯罪を担当しているリンカーン・ガキヤ検察官を法務治安相に起用する。財務相には、アルミーニオ・フラガ元中銀総裁の起用を考えている」と述べた。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.司法

(1)司法高等裁判所(STJ)は6日、二人の女性に対するセクハラを理由に、マルコ・ブッジ・STJ判事の懲戒免職を全会一致で決定した。STJの判事がセクハラで処分されるのは今回が初めて。懲戒免職された裁判官の「強制的退職(aposentadoria compulsória。懲戒免職されても、勤続年数に応じた年金が支給される)」が廃止されたため、同判事は、年金を受け取ることができない。因みに同判事の月給は約10万レアル(手取り)に達していた。尚、同判事は、STFに控訴する構え。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)連邦警察は6日、マウロ・メンデス前マットグロッソ州知事(ユニオン・ブラジル)やその親族等に対する強制捜査「ヘリテージ作戦」を発動し、3.16億レアル相当の資産を凍結した。捜査当局によると、メンデスは、州知事在任中、州税の還付に関して携帯電話会社(Oi)との和解に応じた際、和解を仲介した弁護士を通じて3億レアル以上を横領していた。尚、メンデスは容疑を全面的に否定している。メンデスは、上院議員に立候補するため、本年4月に知事を辞任した。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)メンドンサ・STF判事とリマ法務治安相は6日、国家社会保障院(INSS)の汚職事件の捜査を巡ってメンドンサ判事と連邦警察の上層部が衝突を繰り返している件について話し合い、同判事と連邦警察が協力して捜査に取り組むことで合意した。リマ法務治安相は、連邦警察が政治的な圧力を受けることなく、独立した立場から捜査を進めることを約束した。メンドンサ判事は、INSSの汚職事件、特にルーラ大統領の子息「ルリーニャ」に関する捜査が迅速に行われていないと批判し、また、連邦警察が同判事に事前に報告することなく、一部の捜査官を交代させたことを不満としているが、連邦警察は、「これは捜査当局に対する介入である」と反発していた。(7日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(4)ファキン・STF長官は10日、裁判官の高給に歯止めをかけるための法案を年末までに議会に提出すると発表した。裁判官の給与に関しては、一応、公務員給与の上限(4.6万レアル)が適用されることになっているが、実際には、「Penduricalhos」と称する手当が幾つも支給され、中には月に数十万レアルを受け取っている裁判官もいる。STFは、「Penduricalhos」に制限を設けたが、地方裁判所の多くはこれを無視している。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.外政

(1)ヴィエイラ外相は、アルゼンチンのクラリン紙のインタビューに応じた際、「伯亜関係が正常化するためには、先ず、アルゼンチンがルーラ大統領に対する攻撃を止めるべきである。両国の関係が格下げされたのは、アルゼンチンの大統領が伯の個人だけでなく、国や国家機関や最高裁判事を攻撃したことが原因である。ミレイが伯を攻撃したのは1度だけではない。1週間の内に複数回に亘り攻撃した。PLの党大会における過激な言動は、驚くべきことであり、同様の発言は何回も繰り返された」と述べた。また、同外相は、「ミレイの『伯は、アルゼンチンを貶めるための国際的なキャンペーンに出資している』との発言は完全な嘘である」と強調した。尚、ミレイ大統領は9日、米共和党のカルロス・A・ヒメネス下院議員の投稿(犯罪者のルーラが我国のルビオ国務長官に対して表明した憎悪と無礼は、その上司であるカストロ共産独裁体制から来ている。伯国民は、あの豚(ルーラ)よりもっとましな大統領に値する)を共有した。(10日及び11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ヴィエイラ外相は、ケイコ・フジモリ・ペルー大統領とデラエスプリエージャ・コロンビア大統領の就任式に出席した際、ルーラ大統領の親書を手交した。これは、アルゼンチン以外の近隣諸国の右派政権と接近することで、伯が南米で孤立するのを防ぐことが目的と見られている。フジモリ・ペルー大統領は、伯との関係を優先させるとしており、また、外交官出身で、ヴィエイラの旧友であるウーゴ・デ・セラを外相に任命していることから、伯と良好な関係を築くことが期待されている。一方、デラエスプリエージャは、キューバ及びニカラグアと断交し、ボリバル主義の国からは距離を置くと述べており、一筋縄ではいかないと見られている。コロンビア外相に起用されたオマール・ブラ・エスコバル教授は、アンチ・グローバリストで、トランプ米大統領のファンとして知られており、ルーラのことを「汚職の達人」等と批判している。(9日付オ・エスタード・デ・サンパウロ) 

(3)ルーラ大統領は10日、コロンビアで発生した地震に関し、「伯国民の名において、コロンビアの国民及び被災者に連帯を表明する。伯は、コロンビアに対して支援を行う用意がある」とのメッセージを発表した。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)中国がWTOにおいて伯を支持し、伯が要請した米国の追加関税に関する協議への参加を求めた翌日、米国務省は、「トランプ米大統領は、モンロー主義の最も新しい擁護者であり、米国の西半球に対する支配が揺らぐことはない」との動画を公開した。(12日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(2)アモリン大統領補佐官は12日、下院外交国防委員会の公聴会において、米国の追加関税に関し、「関税は、通商政策上の措置であり、(政治等)貿易以外の目的、例えば、電子決済システム『Pix』等に関して用いられるべきではない」と述べた。また、アモリンは、「米国が伯のアグレマンを待たずにダニエル・ぺレス次期駐伯米大使の指名を公表し、議会の承認手続きを始めたのは外交上のルールに反する」と批判するとともに、米国が伯の犯罪組織(PCC及びComando Vermelho)をテロ組織に指定したことも批判した。また、米国務省が「米国の西半球に対する支配が揺らぐことはない」との動画を公表した件については「中南米諸国の国家主権を相対化するための試みである」と述べた。尚、外交国防委員長のヴァン・ハッテン下院議員(Novo-RS)は、「伯政府は、米企業を蔑ろにしている」と批判し、ボルソナーロ派のアレシャンドレ・ラマージェン前下院議員(PL-RJ)が米国で逮捕された件についても政府を批判した。(13日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.2026年選挙

(1)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)とミシェーレ前大統領夫人(PL)は11日、大統領選で使用するためのPVの録画を一緒に行った後、記者団に対し、和解を宣言した。両者は、ミシェーレが6月にフラヴィオの批判動画を投稿して以来、不仲となり、公の場に一緒に登場することはなくなった。ミシェーレは、「これまでのことは水に流した。(フラヴィオに対する)わだかまりはない。大統領選に関しては、主にSNSを通じてフラヴィオを応援し、また、女性の有権者に対して投票を呼び掛けることができる」と述べた。両者の和解により、再び、ミシェーレをフラヴィオの副大統領候補に推す声が上がっているが、フラヴィオはこれを否定した。フラヴィオは、副大統領候補に指名したアルフレッド・ガスパール下院議員の未成年者との不同意性交等疑惑については「国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関してルリーニャの逮捕を主張したガスパールを陥れるためのデマである。ガスパールは善人であり、治安対策のエキスパートである」と述べた。(12日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)連邦警察は11日、PCO(労働者の大義党)が政党助成金及び選挙運動助成金を横領していた疑いがあるとして、同党の大統領候補であるルイ・コスタ・ピメンタ党首等、党幹部の家宅捜索を行った。PCOは、容疑を全面的に否定している。(12日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は11日、7月25日のPL党大会において、生成AIの作成したボルソナーロ前大統領のアバターがメッセージを発信したことが選挙違反に問われている件に関し、「父ボルソナーロは、党大会でアバターが使用されることについては知らされていなかった。本人の承諾が無くても、AIが作成したアバターを使用することは選挙違反に当たらない」と選挙高等裁判所(TSE)に対して主張した。TSEは、本件がディープフェイクに該当するか否かについて検討中。TSEがAIの使用に関して発表した規則では、ディープフェイクの使用は禁止されている。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)連邦上院とリオデジャネイロ州議会の公式サイトには、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)がリオデジャネイロ連邦大学(UFRJ)で政治学に関する大学院課程を修了したと記載されているが、UFRJによると、フラヴィオが同大学に在籍していたとの事実はない。フラヴィオのスタッフは、ウィキペディアの記述に間違いがあり、それがそのまま転用されたのであろうと述べ、学歴詐称については否定した。フラヴィオは、カーンディド・メンデス大学の法学部を卒業した後、リオデジャネイロ研究大学院(Iuperj)で公共政策に関する大学院課程を修了している。(13日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)13日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が選挙高等裁判所(TSE)において大統領候補の登録申請を行おうとしたところ、TSEのシステムから「フラヴィオの所属政党は、Missãoであり、既に同党の大統領候補にはレナン・サントスが登録されているため、フラヴィオの申請は受理できない」と拒絶された。システム上は、フラヴィオが12日夜にPLを離党し、Missãoに入党したことになっている。そのため、フラヴィオの弁護団は、TSEに対し、システム上の間違いを訂正してフラヴィオの登録申請を受け付けるよう、求めた。候補者の登録申請の期限は明後日(15日)に迫っている。尚、Missãoは、「我が党は、フラヴィオの入党は望んでおらず、本件とは全く無関係である。我が党としても迷惑を被っている」との声明を発表した。(13日付ヴァロール・エコノミコ)

3.連邦議会

(1)11日、上院において、国内の肥料生産にインセンティブを与えるとの法案が可決された。また、上院経済委員会では、公立病院の医師及び歯科医の最低賃金を3年かけて13,662レアルに引き上げるとの法案が可決された。現在、医師の最低賃金は11,806レアル、歯科医は6132レアル。これにより、連邦政府の人件費は年に84億レアル増えると試算されているため、同法案は、「爆弾議題」の一つと受け止められている。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びコレイオ・ブラジリエンセ)

(2)12日、燃料の減税に関する憲法補足法案が成立した。これは、中東の紛争に伴う燃料の値上げを抑えるためのものであるが、審議の過程で、「新たな財政的枠組み(arcabouço fiscal)」の歳出上限の対象外となる支出を新たに55億レアル増やすことが、レアメタルや肥料等、燃料価格とは関係のない事柄に関する修正案とともに採択された。(13日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ大統領は12日、アルコルンブレ上院議長(ユニオン・ブラジル)を大統領公邸に招いて朝食会を開き、週休1日制(6X1制)の廃止に関する憲法改正案の早期成立を求めたが、これが10月の選挙の前に成立するのは極めて困難と見られている。両者は、本年4月末にメシアス連邦総弁護庁(AGU)長官のSTF判事指名が上院で否決されてから疎遠となっていたが、先週、3ヶ月振りに会談し、関係の修復に努めている。ルーラは、モッタ下院議長に続いて、アルコルンブレもルーラの再選を支持することを期待している。(13日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

4.司法

(1)モラエス・STF判事は、ディーノ・STF判事を批判する記事を書いたブロガー(ルイス・パブロ)の情報提供者(ライムンド・コトリン元マラニョン州政府州務局長)の家宅捜索を命じた。米州報道協会(SIP)は12日、「モラエス判事の決定は、報道の自由に対する重大な脅威である」と批判。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)も「報道の自由とジャーナリズムを葬るための白紙委任状である」と批判。(11日及び12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)連邦最高裁判所(STF)のモラエス、ディーノ、メンデス及びザニンの判事4名は12日、連邦直轄区、ゴイアス州、マラニョン州、パラナ州、リオデジャネイロ州、リオグランデ・ド・ノルテ州及びロンドニア州の地方高等裁判所に対し、STFが決定した裁判官給与の上限(公務員給与の上限である4.6万レアルの35%増し。約6.2万レアル)を超える給与の支払いを停止し、上限の超過分を払い戻させることを決定した。これらの裁判所では、裁判官給与の上限に関するSTFの決定を無視し、6.2万レアル以上の給与が支給されている。例えば、マラニョン州では、月に10万レアル以上を受け取っている裁判官が300名以上に上っている。ある裁判官は、退官の際、それまでに累積した諸手当として320万レアルを受け取った。(13日付コレイオ・ブラジリエンセ) 

 

1.伯米関係

(1)伯政府は13日、米国の追加関税に対して相互主義法を適用するための手続きを開始した。伯外務省は、米国にその旨を通報し、交渉による解決を図るための協議を要請する。その一方で、貿易庁(Camex)が米国に相互主義法を適用するための具体的な措置について検討を開始する。また、伯政府は、米国の追加関税に対抗するため、貿易相手国の多様化を図ることにしている。尚、米国政府は、伯等の40ヶ国が中国製品のトランシップメント(第三国を経由して米国に輸出すること。迂回輸出)を行っていると発表した。伯は、マレーシア、タイ、ベトナム、トルコと共に「Shadow Transshipment Network」のレベル2に分類されている。専門家によれば、これを理由に新たな追加関税が発動される可能性がある。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)米国務省高官(匿名)は13日、伯政府が「米国は、伯大統領選に干渉しようとしている」と批判している件に関し、「伯の選挙に対して影響力を行使するつもりはない。自由且つ公正な選挙が実施されれば、その結果は受け入れる」と述べた。伯政府は、「伯の電子投票システムの安全性と透明性を否定するために派遣されようとしている」との理由により、米国の外交官2名の入国を拒否した。また、ルーラ大統領は、「ルビオ米国務長官はボルソナーロ派であり、伯のことを毛嫌いしている」と批判した。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)国連事務総長に立候補しているバチェレ元チリ大統領は、安保理を構成している15カ国の内、12カ国との会合を終えたが、米国との会合はまだ実現できていない。伯政府は、米国に対し、バチェレとの会合に応じるよう求めているが、米国からは無視されている。(15日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.2026年選挙

(1)13日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が選挙高等裁判所(TSE)において大統領候補としての登録申請を行おうとしたところ、TSEのシステムから「フラヴィオの所属政党は、Missãoであるため、受理できない」と拒絶された。これに対し、フラヴィオの弁護団がフラヴィオの党籍変更の無効化を訴えた。ヌネス・マルケス・TSE長官は、その日の内にフラヴィオの党籍をPLに戻し、その登録申請を受け付けると共に、フラヴィオの党籍がMissãoに変更された経緯について調査を命じた。TSEによると、ハッキングが行われた形跡はないとのことであるが、ボルソナーロ派は「TSEのシステムの脆弱性が証明された。やはり、伯の選挙は信用できない」と息巻いている。レナン・サントス(Missão)は、「Missãoは、フラヴィオの党籍がMissãoに変更されていたことを今月2日の時点でフラヴィオに電子メールで通告した。我々は、フラヴィオの入党を取り消そうとしたが、できなかった。フラヴィオの陣営は、Missãoへの入党をでっち上げることによって、メディアの注目を集めるか、でなければ、何らかのスキャンダルを隠そうとしたのではないか」と批判した。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)カサビ・PSD党首(カイアドの副大統領候補)は13日、サンパウロにおいて財界人との会合に出席した際、「フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が当選する確率はゼロである。フラヴィオは現在、(メディア等の)攻撃から守られているが、フラヴィオがどういう人物であるのかをPTが暴けば、フラヴィオは転落するであろう。セントラン(中道派勢力)を構成する各党は、ルーラを支持している」と述べた。その後、カサビは、SNSに「世論調査の結果は、フラヴィオが敗北することを示している。PTは、決選投票では容易にフラヴィオに勝てることを知っているので、今はフラヴィオに対する攻撃を控えている」と投稿した。これに対し、ロジェ―リオ・マリーニョ上院議員(PL-RN。フラヴィオの選挙対策本部長)は、「PSDはルーラ政権の閣僚を3人も出しており、PTの補完勢力に成り下がっている」と批判した。(15日~2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)Genial/Quaest社が今月10日から13日にかけて2004人を対象に実施した世論調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ(PT)38%、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)31%、カイアド(PSD)4%、レナン・サントス(Missão)4%、ゼマ(Novo)2%、アウグスト・クリー(Avante)2%、サマラ・マルチンス(UP)1%、態度未定10%、白票/無効票8%。

・決選投票:ルーラ(PT)43%、フラヴィオ(PL)40%、白票/無効票13%、態度未定4%。 (15日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)BTG/Nexus社が今月14日から16日にかけて2003人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ(PT)41%、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)36%、カイアド(PSD)5%、レナン・サントス(Missão)4%、ゼマ(Novo)4%。

・決選投票:ルーラ(PT)47%対フラヴィオ(PL)44%。 (18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)15日、候補者の登録期間が終了し、大統領選に関しては、13名の候補が出揃った。PRTB(伯労働革新党)からは党首のアヴァランシェが出馬する予定であったが、急遽、インフルエンサーのパブロ・マルサルが出馬し、アヴァランシェは副大統領候補となった。尚、大統領候補の資産が公開されたところ、最も多いのがパブロ・マルサル(PRTB)の74億レアルで、続いてアウグスト・クリー(Avante)2.4億レアル、ゼマ(Novo)1.78億レアル、カイアド(PSD)5260万レアル、グラッシ(Democrata)5千万レアル、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)820万レアル、ルーラ(PT)480万レアルの順となっている。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ及び17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(6)16日、選挙運動が解禁され、全国各地で候補者達の第一声が上がった。ルーラ大統領(PT)は、70年代から80年代にかけて労働運動に身を投じ、政治家としての原点となったサンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポ市のサッカー場で決起集会を行い、治安対策(治安省の創設等)、経済(失業率とインフレの低下)、教育、重要鉱物等について語った。集会には1.5万人が参加し、巨大なブラジル国旗が広げられた。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、リオデジャネイロ市のコパカバーナ海岸で決起集会を開き、サッカーブラジル代表のユニフォームを着た支持者約8900人が参加した。フラヴィオは、ボルソナーロ前大統領の息子であることを全面的に押し出し、当選した暁には父ボルソナーロのレガシーを守ると強調した。また、ルーラ(ルーラ政権は腐敗している等)とSTFを批判し、「アンチ・システムの大統領候補」であることを強調した。治安対策に関しては、刑務所の増設(収容能力を50万人分増やす)、刑事責任年齢の引き下げ(18歳から16歳、凶悪犯の場合は14歳に引き下げる)、PCCやCV等の犯罪組織をテロ組織に指定することを公約した。また、フラヴィオは、省庁の統廃合、公務員のスーパーサラリー見直し、民営化等の「大ハサミ(tesouraço)」を振るうことにより、財政の健全化を図ると述べた。カイアド(PSD)は、連邦直轄区(DF)とゴイアス州の州境に近いアーグアス・リンダス・デ・ゴイアス等、5つの都市を街宣車に乗って遊説し、「ゴイアス州知事として治安対策の強化に取り組んだ結果、同州の治安は目に見えて改善された。大統領になって、この知見を国全体に届けたい。治安対策は、優先事項の一つである」と訴えた。レナン・サントス(Missão)は、サンパウロ大学法学部前で集会を開き、「ルーラとフラヴィオはどちらも極悪人である。ルーラの集会に参加した支持者は皆、ゾンビである。ボルソナーロ派は、犯罪組織のComando Vermelhoと民兵組織(ミリシア)と密接な関係にある。フラヴィオは、偽善者であり、マスター銀行のダニエル・ヴォルカロ元頭取と繋がっている。大統領に当選したら、犯罪組織対策に優先的に取り組み、地面を悪党どもの血で染めて見せる」と述べた。サントスの支持者達は、スローガンである「逮捕して、殺す(prendeu,matou)」を連呼した。また、サントスは、「当選したら、キン・カタギリ下院議員(Missão)を大臣のナンバーワンに任命する」と述べた。ゼマ(Novo)は、ミナスジェライス州モンテス・クラーロス市で選挙運動を開始した。ゼマは、ミナスジェライス州知事としての業績を挙げると共に、スーパー刑務所の建設、刑事責任年齢の引き下げ等により、伯の治安を回復してみせると強調した。また、ゼマは、「右派勢力は、決選投票においてルーラを倒すために結束するであろう。自分が決選投票に勝ち残れなかったら、誰がルーラの対抗馬であっても支持する」と述べた。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)選挙高等裁判所(TSE)は17日、伯に駐在している各国大使を招き、伯の選挙制度及び電子投票システムに関する説明会を開いた。開会の挨拶を行ったヌネス・マルケス・TSE長官は、「伯の電子投票システムの安全性と効率性は証明されており、伯の選挙の信頼性は保障されている。世界的に見ても、伯の選挙は、モデルケースとして評価されている」と強調した。その後、TSEの専門家が電子投票システム、有権者の登録、生体認証による本人確認等について説明を行った。ボルソナーロ派は、以前から「電子投票システムは信用できない。伯の選挙は不正選挙である」と主張しており、先月末、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が各国の大使を集めて「伯で使用されている電子投票箱を製造しているのはベネズエラのSmartmatic社であり、信用できない」と訴えたばかりである。尚、このフラヴィオの主張はTSEによって否定されている。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(8)カイアド(PSD)は17日、アグリビジネス業界の一部がフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)を支持している理由について問われた際、「根っからのアグリビジネス業界の代表は自分である。フラヴィオは、アグリビジネスについては何も分かっていない」と批判した。また、フラヴィオが「右派を名乗っている候補者達は、(右派の票を分散させることで)PTを有利にしている。彼らはPTに反対しているものだと思っていた」と述べ、PL以外の保守勢力がフラヴィオを支持していないことを批判したのに対し、カイアドは、「彼ら(ボルソナーロ派)は、焦っているようだ。毎日のように、問題が持ち上がり、彼らは弁明に追われている。自分は、独立した勢力の大統領候補として出馬しているのであり、また、左派とは常に戦ってきた」と反論した。カサビ・PSD党首が「フラヴィオが当選する確率はゼロ」と発言して以来、フラヴィオとカイアドは、睨み合いを続けている。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(9)エジーニョ・シルヴァ・PT党首は17日、「警察は、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が映画の制作費としてダニエル・ヴォルカロ元頭取から受け取った約7千万レアルを米国に送金した件について捜査すべきである。送金された金は、ボルソナーロ一家によって使われた形跡がある。また、マスター銀行を買収しようとしたブラジリア銀行(BRB)がフラヴィオの住宅購入に対して有利な条件で融資を行った件についても捜査すべきである」と述べた。一方、フラヴィオは、「(ルーラ大統領の子息の)ルリーニャとマルコラ(前大統領府官房長)は、INSSの汚職組織から金を受け取っていた」と批判した。(18日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.ルーラ政権

(1)アルコルンブレ上院議長(ユニオン・ブラジル)は14日、ルーラ大統領と再び会談し、週休1日制(6X1制)の廃止及び治安対策に関する憲法改正案、並びに重要鉱物政策法案の審議を再開することに応じた。政府は、これらの法案を最重要法案と位置づけ、議会に対して早期成立を求めてきた。ルーラとアルコルンブレは、本年4月にメシアス連邦総弁護庁(AGU)長官のSTF判事指名が否決されてから疎遠となり、重要法案の審議が止まっていたが、今月に入ってから再び接近し、関係の修復に努めている。ルーラとアルコルンブレは17日、アマパー州の沖合で油田を発見したペトロブラス社の掘削船を一緒に視察し、式典では、互いに称賛し、抱擁を交わした。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ及び18日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ルーラ大統領は14日、ポッドキャストに出演した際、「息子(ルリーニャ)が国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関与していたか否かについては調査する必要があるが、自分は息子の無実を信じる」と述べた。また、ルーラは、その後継者候補として、カミーロ・サンタナ上院議員(PT-CE。前教育相)、ルイ・コスタ前文官長(PT)、フォンテレス・ピアウイ州知事(PT)、ジョアン・カンポス前レシフェ市長(PSB)、ボウロス大統領府官房長官(PSol)及びアダッジ前財務相の名前を挙げた。(15日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.司法

(1)ファキン・STF長官は13日、モラエス・STF判事がディーノ・STF 判事の批判記事を書いたブロガーの情報提供者に対する家宅捜索を命じた件が報道の自由に反すると批判されている件に関し、「STFは報道の自由を尊重しているが、問題の記事は、ディーノ判事の名誉を棄損しており、強制捜査の対象となり得る。何れにしろ、STFは、モラエス判事の決定の妥当性について審理する」と反論した。モラエス判事も「報道の自由を隠れ蓑にして違法行為を行うことは許されない」と反論。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)国家社会保障院(INSS)の汚職事件について捜査している連邦警察は、ルーラ大統領の子息(ルリーニャ)とその友人でロビイストのロベルタ・ルックシンゲルのメッセージのやり取りについて解析を進めているところ、ルックシンゲルがマルコ・アウレーリオ・サンタナ・リベイロ前大統領府官房長(通称マルコラ)にダイヤモンドの装飾品を贈っていた可能性が浮上した。マルコラは、ルックシンゲルから24.9万レアルを受け取ったとされているが、本人は「借りただけであり、既に返済済みである」と弁明している。(18日付フォーリャ・デ・サンパウロ) 

 

1.伯米関係

(1)伯米間の緊張が高まっている中、米国務省では14日、フアン・パブロ・セグラ西半球担当次官が就任した。同次官は、トランプ米大統領の意向を受け、ナルコテロリズム対策の強化、中国の影響力抑止、ベネズエラの政権交代を優先事項としている。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)伯政府は先週、米国の追加関税に対して相互主義法を適用するための手続を開始したことを米国政府に通報したが、ローザ開発・商工・サービス相は19日、「この手続が本年12月までに完了するのは困難である。我々は、米国との交渉を通じて、年末までに最低限のことを解決したいと考えている」と述べた。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.2026年選挙

(1)ロジェーリオ・マリーニョ上院議員(PL-RN。フラヴィオ・ボルソナーロの選挙対策本部長)は18日、「フラヴィオは、大統領就任後、4~6ヶ月の間に税制改革を見直しし、付加価値税(IVA)の税率(26.5%~28%)を21%に引き下げることを検討している」と述べたが、財源等の詳細については明らかにしなかった。一方、キン・カタギリ下院議員(Missão)は、パウロ・ビジョス元連邦予算局長をレナン・サントス(Missão)の経済閣僚候補として検討していることを明らかにした。ビジョスは、連邦政府の支出を5年間で1.1兆レアル、10年間で3.3兆レアル削減することを提案している。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)検察は、各党に対し、PCC、Comando Vermelho、民兵組織(ミリシア)等の犯罪組織と関係のある候補者は公認しないよう呼び掛けてきたが、ネイ・サントス元エンブー・ダス・アルテス市長(Republicanos。下院議員に立候補)等、少なくとも9名の候補者が犯罪組織と繋がっているとされ、捜査対象となっていることが判明。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)国家社会保障院(INSS)の汚職事件について捜査を進めている連邦警察がルーラ大統領の子息(ファビオ・ルイス・ルーラ(通称ルリーニャ))の友人であるロベルタ・ルックシンゲルがウェヴェルトン・ロシャ上院議員(PDT-MA。INSSの汚職事件の捜査対象)の補佐官との会話の中で、「自分はファビオの代理人である」と話していたことが判明。警察は、ルックシンゲルがルリーニャの名を使ってロビー活動を行っていた可能性について捜査を進めている。また、ルックシンゲルが「私たちの未来はスイスにある」とのメッセージをルリーニャに送っていたことも判明。(19日付オ・エスタード・デ・サンパウロ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)ルーラ大統領は19日、大統領公邸において、息子ルリーニャの弁護士と面会した。弁護士は、記者団に対し、「一部の軽率な連邦警察の捜査官がルリーニャに罪を着せようとしている」と批判した。尚、ルーラ陣営は、ルリーニャの件が連日のように報道され、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)等が批判を強めていることを警戒している。ルーラ陣営は、選挙戦ではフラヴィオの疑惑(マスター銀行のダニエル・ヴォルカロ元頭取から映画の制作費として多額の金を受け取っていた)に焦点を当てようとしていたが、ルリーニャに対する疑惑が深まるにつれ、汚職を争点として取り上げることに及び腰となっている。(20日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)連邦警察によると、ロベルタ・ルックシンゲルは、ルリーニャと組んで、医療大麻に関するビジネスを保健省に持ち掛けていた。ルックシンゲルは、収益の20%を要求していたとされ、契約書の草案を当時のマルコ・アウレリオ・サンタナ大統領府官房長(通称マルコラ)に送り、協力を求めていた。この契約書の作成には、ヌネス・マルケス・STF判事(選挙高等裁判所(TSE)長官)の友人である弁護士も関与していた。尚、保健省は、医療大麻に関する契約が省内で検討されていたとの事実はないと主張している。(20日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(6)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、「ルーラ大統領が第1回投票前のテレビ討論会に参加しないのであれば、自分も参加しない」と述べている。これは、ルール抜きの討論会に出席した場合、カイアド(PSD)やレナン・サントス(Missão)等から集中攻撃を受けることを恐れているためである。尚、ルーラは、第1回投票前のテレビ討論会については10月1日のTVグローボの討論会にだけ出演すると述べている。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)ルーラ大統領は19日、海軍の原子力産業センターを訪問した際、国家主権の防衛に必要であるとして、海軍が開発中の原子力潜水艦は完成させるべきであると主張した。また、ルーラは、「(伯が)ノーと言えるためには力が必要である。伯のような国が何時までも頭を低くしているわけにはいかない」と述べ、防衛産業への投資を主張した。(20日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.連邦議会

アルコルンブレ上院議長は18日、週休1日制(6X1制)廃止に関する憲法改正案の審議開始に関する決定書に署名した。これにより、同改憲案は、上院憲法司法委員会(CCJ)に送られることになる。同改憲案は、下院で可決された後、5月28日から上院で審議待ちの状態にあった。(19日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.司法

(1)ジルヴァン・ダ・フェデラル下院議員(PL-ES)が昨年4月、下院本会議場で演説を行った際に「ルーラを殺すとまでは言わないが、自分は彼(ルーラ)が死んで地獄に落ちることを望んでいる。ルーラは悪魔からも嫌われている」と発言して、連邦検察庁から名誉棄損で起訴された件に関し、18日、起訴状が連邦最高裁判所(STF)において受理されたことにより、同議員が刑事訴訟の被告となることが確定した。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ディーノ・STF判事は17日、収賄の容疑により、ダニエル・ブランダォン・マラニョン州会計検査院長の職務停止を決定した。これに対し、ダニエル・ブランダォンの叔父であるカルロス・ブランダォン・マラニョン州知事(MDB)は18日、STFに対し、ダニエル・ブランダォンに関する捜査を差し止め、ディーノ判事を本件の担当から外すよう、求めた。(19日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)19日、ルイス・フェリペ・サロマォン司法高等裁判所(STJ)長官の就任式が執り行われた。副長官には、マウロ・カンプベル・マルケス・STJ判事が就任した。同長官及び副長官の任期は2年である。(20日付コレイオ・ブラジリエンセ) 

 

1.伯米関係

ルーラ大統領は21日、トランプ米大統領と1時間20分に亘って電話会談を行い、貿易、治安対策等について話し合った。ルーラが「米国の追加関税は根拠に欠けている」と述べたのに対し、トランプは、伯との通商関係の重要性を認め、当局間協議の再開に応じた。ローザ開発・商工・サービス相は21日夜、「来週(今週)、グリア米通商代表と協議を行う」と発表した。また、トランプから伯の選挙について問われたルーラは、「順調に行っており、何の問題もない」と答え、伯の投票システムの信頼性を強調した。今回の電話会談は、米国との対話を再開するための道を開いたと評価されている。(22日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

2.世論調査

(1)ダタフォーリャ社が今月18日から19日にかけて2058人を対象に実施した世論調査の結果は以下の通り。

●ルーラ政権に対する評価:「悪い/非常に悪い」41%、「非常に良い/良い」33%、「普通」25%、「分からない」1%。

●大統領選の情勢:

・第1回投票:ルーラ(PT)39%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)33%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)5%、レナン・サントス(Missão)4%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)3%、アウグスト・クリー(Avante)2%、サマラ・マルチンス(UP)1%、ルイ・コスタ・ピメンタ(PCO)1%、エジミルソン・コスタ(PCB)1%、ウィルソン・グラッシ(DC)1%、白票/無効票6%、分からない4%。

・決選投票:ルーラ(PT)47%(7月比1ポイント減)対フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)43%(±0)。ルーラ(PT)47%対カイアド(PSD)40%。ルーラ(PT)47%対レナン・サントス(Missão)37%。ルーラ(PT)48%(±0)対ゼマ(Novo)38%。

・拒否率:フラヴィオ(PL)46%、ルーラ(PT)45%、パブロ・マルサル(PRTB)22%、ゼマ(Novo)16%、レナン・サントス(Missão)14%、カイアド(PSD)14%。

・「どの大統領候補に投票するのかは、政策を見て決める」と答えた割合が61%であったのに対し、「他の候補が勝つのを阻止するために投票する」は30%であった。

・フォーリャ・デ・サンパウロ紙の解説記事:ルーラは、政府支持率を伸ばすことができず、フラヴィオとの差(第1回投票)はこの2ヶ月間で10ポイントから6ポイントに縮まった。ルーラは、息子ルリーニャのスキャンダルをかわしつつ、政府支持率を上げるという難題に取り組まなければならない。一方、フラヴィオは、映画「Dark Horse」に関するスキャンダルを封じ込め、親の七光りだけではないことを証明しなければならない。

●知事選:①サンパウロ:フレイタス(Republicanos)45%、アダッジ(PT)27%。②リオデジャネイロ:パエス(PSD)41%、ルーアス(PL)19%、ガロチーニョ(Republicanos)9%。③ミナスジェライス:クレイチーニョ(Republicanos)32%、アナニアス(PT)12%、カリル(PDT)12%。④連邦直轄区:レアォン(PP)30%、アフーダ(PSD)28%、グラッス(PT)11%。⑤ペルナンブコ:リラ(PSD)47%、カンポス(PSB)40%。(22日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)BTG/Nexus社が今月21日から23日にかけて2006人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)41%(前回(8月10日発表)比1ポイント増)、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)37%(2ポイント増)、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)5%(±0)、レナン・サントス(Missão)3%(1ポイント減)、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)3%(±0)、アウグスト・クリー(Avante)2%(1ポイント増)、サマラ・マルチンス(UP)1%(1ポイント減)、白票/無効票5%(±0)、分からない3%(±0)。

・決選投票:ルーラ(PT)46%(1ポイント減)、フラヴィオ(PL)45%(1ポイント増)、白票/無効票8%(±0)、分からない1%(±0)。両者の差は、前回の3ポイントから1ポイントに縮み、拮抗している。(24日付Uol)

3.2026年選挙

(1)連邦検察庁は20日、「ルーラ大統領の子息(ルリーニャ)は公職に就いておらず、裁判管轄権に関する特権(foro privilegiado)を持っていない」との理由により、ルリーニャに関する捜査権をSTFから第1審の下級審に移管するよう、STFに求めたが、ルリーニャに関する捜査を担当しているメンドンサ及びディーノ両判事はこれに否定的である。ルリーニャに関しては、①国家社会保障院(INSS)の汚職事件、並びに保健省に対する影響力の行使、②社会保障情報技術公社(Dataprev)に対する影響力の行使、③IT企業(3Structure It)がルリーニャの仲介により政府機関と多額の契約を結んでいたとされる件、の3つの容疑について捜査が行われている。カルロス・ヴィアナ上院議員(PSD-MG)は、ルリーニャに関する議会調査委員会(CPI)の設置を主張している。(21日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は19日夜、大統領公邸においてルリーニャの弁護士と面会した。弁護士(ルーラのサンパウロにおける選挙対策本部のコーディネーターも務める)によると、ルーラとは、ルリーニャの件ではなく、ルーラのサンパウロにおける選挙運動の日程について話し合ったということであるが、ルーラは、「ルリーニャは特別扱いせず、司法機関には全面的に協力させる」ということを弁護士に伝えた模様。また、弁護士は、「連邦警察は、選挙に影響を与えるため、ルリーニャに関する捜査情報を恣意的にリークしている」と批判。尚、連邦警察がSTFに提出した報告書には「ルリーニャと友人のロベルタ・ルックシンゲルは、経済的な利害関係を共有しており、連邦政府を相手としたビジネスを手掛けていた」と記されている。(21日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)連邦警察によると、IT企業の3Structure社は、ロベルタ・ルックシンゲルの仲介により、社会保障情報技術公社(Dataprev)と1440万レアル(2023年)及び1920万レアル(2024年)の契約を取り付けたが、その際、ルックシンゲルが3Structure社の社長とルリーニャに対する支払いについて話し合っていたことが判明。(22日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(3)連邦警察によると、ロベルタ・ルックシンゲルは、ルリーニャのために航空券を現金で購入していたことが判明。また、ルックシンゲルがルリーニャの住居費(月10万レアル)を負担していたことを示す音声記録が見つかった。ルーラ陣営は、ルリーニャに関する疑惑が次々と明るみに出ていることにより、ルーラが更に苦境に立たされることを警戒しており、有権者に対してルーラ政権の成果(主に経済面)をアピールすることにより、挽回を計ろうとしている。(25日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)連邦警察によると、ルリーニャの友人、ロベルタ・ルックシンゲルが2024年にマルコ・アウレーリオ・リベイロ前大統領府官房長(通称マルコラ)のクレジットカードや自動車のローン等の支払い(合計21.7万レアル)を行っていたことが判明。2024年当時、ルックシンゲルは、「INSSのハゲ」ことアントニオ・カルロス・カミーロ・アントゥネスのために医療大麻ビジネスに関するロビー活動を行っており、保健省だけでなく、マルコラにも働きかけを行っていたとされる。また、マルコラがルックシンゲルに10万ユーロ相当の絵画を要求していたことも判明している。尚、メンドンサ・STF判事は21日、INSSの汚職事件に関する捜査情報の漏洩に関して調査を行うことを決定。(22日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びオ・エスタード・デ・サンパウロ)

(5)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、ルリーニャが国家社会保障院(INSS)の汚職事件に関与しているとする動画(フラヴィオが飛行機を操縦して上空からルリーニャを探しながら、「ルリーニャは、何百万人もの高齢者から金を奪った疑いがある。INSSの老人達(年金受給者)に対する略奪は、処罰されなければならない」と述べる)をSNSに投稿した。これに対し、ルリーニャは、「AIにより作られたフェイク動画である」として、裁判所にその削除を求めた。また、ルリーニャは、ゼマ(Novo)が投稿した動画(大麻の畑に佇むルリーニャを「不処罰のメッシ」と批判)の削除も求めた。(21日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)20日、サンパウロ市内で選挙運動を行ったフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、「映画『Dark Horse』の制作費については、制作会社が収支報告書を公表しており、この件は既に終わった。説明を行わなければならないのは、ルーラとルリーニャである。ルーラは、中央銀行を使ってダニエル・ヴォルカロを助けようとした。ルリーニャの友人は、彼らの将来はスイスにあると述べたが、何故、伯ではなく、スイスなのか?」と述べた。尚、映画の制作会社(Go Up Entertainment)が発表したのは、「映画Dark Horseの製作費は7500万レアルであった」との鑑定書だけであり、経費の内訳や出資者等については明らかにされておらず、領収書等の書類も提示されていない。(21日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)とミシェーレ前大統領夫人(PL)は、この数日間、一緒に政見放送の収録を行った。収録は和やかな雰囲気の中で行われ、収録後は、両者が冗談を言い合って笑い合っている場面が目撃された。ミシェーレは、その様子を録画した動画をSNSに投稿し、フラヴィオとの和解は本物であると強調した。(21日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(8)選挙検察庁(PGE)は、大統領候補のパブロ・マルサル(PRTB)が2年前のサンパウロ市長選における選挙違反により被選挙権を停止されていることを理由に、マルサルの立候補取消しを求めた。これに対し、選挙高等裁判所(TSE)は、立候補取消しの審理が行われるまで、マルサルに対し、選挙運動助成金の使用とテレビ討論会への出演を禁止すると決定した。尚、マルサルは、出馬が怪しくなってきたにも拘わらず、支持者に献金を求めている。(21日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(9)ルーラ(PT)とフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は22日、リオデジャネイロ市で政治集会を開き、当選した暁には治安対策に力を入れると強調した。ルーラが治安省の創設、並びにリオデジャネイロのスラム街等、犯罪組織の支配下に置かれている地域の解放を公約したのに対し、フラヴィオは、携帯電話の窃盗の厳罰化、性犯罪者の化学的去勢、PCCやCV等のテロ組織指定を主張し、「自分は悪党やテロリストには頭を下げない。悪党どもは12月までにブラジルから出ていくべきである」と述べた。(23日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(10)23日夜、大統領候補による初のテレビ討論会がTV Bandによって開かれたが、出席したのは、カイアド(PSD)、レナン・サントス(Missão)及びクリー(Avante)の3名だけで、ルーラ(PT)、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)及びゼマ(Novo)は欠席した。カイアド等の3名は、ルーラとフラヴィオのことを「討論会から逃げた。どちらも腐敗している」等と批判するばかりで、肝心の政策論議は低調に終わった。3人の中で、最も攻撃的であったのは、レナン・サントスで、ルリーニャやマスター銀行等についてルーラを批判し、ルーラのことを酔っ払いや悪党呼ばわりした後、「フラヴィオは頭が悪く、認知機能が非常に低下している。以前、テレビ討論会に出た際、胃の不調を訴える等、精神的にも弱いヘタレである」とフラヴィオを酷評した。一方、ルーラは、同じ時間帯にTV Recordのインタビュー番組に出演し、「ルリーニャの疑惑については捜査すべきである。ルリーニャの不正が証明されれば、罪を償うべきである」と強調した。また、ルーラは、トランプ米大統領とは良い電話会談ができたと述べたが、ルビオ国務長官については名指しすることなく批判した。大統領選に関しては、「カルドーゾやアルキミンやセーハ等、PSDBの候補と選挙を戦っていた頃が懐かしい。あの頃に比べれば、大統領候補の質は低下したと言わざるを得ない」と述べた。フラヴィオは、SNSに投稿した動画の中で「自分の相手は、伯を破壊しているルーラだけであり、ルーラが参加しない討論会には出ない。ルーラ以外の候補は敵視していない」と述べた。(24日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(11)ディーノ・STF判事は24日、映画「Dark Horse」の制作会社(Go Up Entertainment)の社長及び同社長が代表を務める団体(ICB)に関するサンパウロ州文民警察の捜査資料を連邦警察に共有させることを決定した。サンパウロの警察は、映画の制作に拠出された議員割当金の横流し、並びにICBの公共Wi-Fiスポット設置に関する不正疑惑について捜査しており、連邦警察は、マスター銀行のダニエル・ヴォルカロ元頭取が映画の制作費として提供した6100万レアルが資金洗浄された上で、米国滞在中のエドゥアルド・ボルソナーロ前下院議員の生活費に充てられているとの疑いについて捜査している。尚、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が「Dark Horseの制作費に関する収支報告書を30日以内に発表する」と公言してから3ヶ月が経過したが、制作会社が「制作には7500万レアルかかった」と発表しただけで、経費の内訳や領収書の類は未だ発表されていない。24日、本件について記者団から問われたフラヴィオは、「君達の時間は止まったままなのか? 自分には説明責任はない。説明しなければならないのはルーラである」と述べた。(25日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(12)カイアド(PSD)は24日、大統領に当選した場合、レイテ・リオグランデ・ド・スル州知事(PSDB)とラチーニョ・Jr・パラナ州知事(PSD)を閣僚に起用すると述べた。レナン・サントス(Missão)は、バンク・オブ・アメリカの関係者に経済政策に関するプレゼンを行った後、記者会見を開き、「税制上の優遇措置を見直しし、高級官僚の特権を削減する等して大幅な支出削減を図ることにより、減税と利下げを断行する。また、オンライン賭博は禁止する」と述べた。また、23日のテレビ討論会では攻撃的であったと報道された件については「そういう風に評されるのはセクシーである。伯がドラマティックな状況にあるならば、落ち着いてなどいられない。人々の怒りを代弁するためには攻撃的になる必要がある」と述べた。ゼマ(Novo)は、TVグローボのニュース番組に出演した際、「三権襲撃はクーデター未遂などではない」として、ボルソナーロ前大統領等、クーデター未遂犯と三権襲撃犯の恩赦を主張し、「ワクチン接種には基本的に賛成であるが、接種の義務化や強制には反対」と述べた。また、州知事に就任した時には州政府の債務問題を解決すると豪語したものの、債務が逆に増えている状況については、「連邦政府の高金利政策が原因である」と開き直り、自らの給与を3倍に増やした件については「自分はボランティアで州知事を務めていた。給与は全額、福祉団体に寄付した」と嘯いた。(25日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.連邦議会

21日、週休1日制(6X1制)の廃止に関する憲法改正案が上院憲法司法委員会(CCJ)に送付され、政府派のオマール・アジス上院議員(PSD-AM)が報告官に選出された。同報告官は、今月27日に報告書を提出し、CCJにおける採決を9月2日に行うとの審議日程を発表。尚、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の経済政策を担当しているダニエラ・マルケス元連邦貯蓄銀行総裁は、「6X1制の廃止は、ポピュリズムであり、効果は望めない。労働者には、働きたいだけ働く自由を与えるべきである」と批判している。(22日付フォーリャ・デ・サンパウロ及び25日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.司法

ディーノ・STF判事は、「政党の党首や元議員等、現職議員以外の者が議員割当金(emenda parlamentar)の配分について決めるのは違法である。党首等により配分が決められた予算は法的に無効であり、責任者は刑事及び民事上の責任が問われる」と決定した。議員割当金、特に「委員会の割当金」については、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首やクーニャ元下院議長等が配分先を決めているとされており、先月、同党首の資産の内、1.19億レアルが凍結された。尚、同党首は、「党首なら誰でもやっていることである。警察の捜査は恐れていない」と述べている。(24日付コレイオ・ブラジリエンセ)

 

 
 
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