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2026年7月 ブラジル関連情報

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2026年7月ブラジル関連情報

 

1.世論調査

 AtlasIntel/Bloomberg社が6月26日から30日にかけて4999人を対象に実施したインターネット調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:

(シナリオ1)ルーラ(PT)46.3%(5月比0.7ポイント減)、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)36.6%(2.3ポイント増)、レナン・サントス(Missão)7.8%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)2.9%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2%、ジョアキン・バルボーザ(DC)1%、アエシオ・ネーヴェス(PSDB)0.7%、サマラ・マルチンス(UP)0.6%、アウグスト・クリー(Avante)0.5%、カボ・ダシオロ(Mobiliza)0.3%、ルイ・コスタ・ピメンタ(PCO)0.1%、白票/無効票1.1%、分からない0.1%。

(シナリオ2)ルーラ(PT)47.1%、ミシェーレ・ボルソナーロ前大統領夫人(PL)19.3%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)8.6%、レナン・サントス(Missão)8.1%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)8.1%、ジョアキン・バルボーザ(DC)1.7%、白票/無効票5.1%、分からない2%。

・決選投票:ルーラ(PT)48.8%(0.1ポイント減)対フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)42.3%(0.5ポイント増)、白票/無効票1.1%、分からない0.1%。ルーラとフラヴィオの差は、前回の7.1ポイントから6.5ポイントに縮んだ。ルーラ(PT)48%対カイアド(PSD)39%、ルーラ(PT)48.2%対ゼマ(Novo)38.5%、ルーラ49.2%対レナン・サントス(Missão)28.9%、ルーラ48.7%対ミシェーレ(PL)38.9%。

・拒否率:アエシオ・ネーヴェス(PSDB)54%、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)53%、ルーラ(PT)48%、ミシェーレ(PL)43.2%、カイアド(PSD)38.6%、ゼマ(Novo)38.5%、レナン・サントス(Missão)35.8%。(30日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

・ジャッケス・ヴァギネル上院議員(PT)とマスター銀行の関係については、61.2%が「ルーラのイメージ悪化に繋がる」と答えた。「影響はない」は36.3%、「分からない」は2.4%。また、ミシェーレ前大統領夫人のフラヴィオ批判動画については、64%が「フラヴィオにとって障害となる」と答えたのに対し、「影響はない」は22.4%、「プラスになる」9.2%、「分からない」4.9%であった。

・政府支持率:不支持52.3%(1ポイント増)、支持45.9%(2.5ポイント減)。

(1日及び2日付ヴァロール・エコノミコ電子版) 

2.伯米関係

(1)米財務省は1日、米国からテロ組織に指定された伯の犯罪組織「PCC(首都第一コマンド)」の構成員と見られるブラジル人2名(ヴィクトル・エンリケ・デ・オリヴェイラ・ダ・シマダとその親族であるステーラ・ステファニー・オリヴェイラ)及びPCCと繋がりのあるとされる企業4社(伯3社、ポルトガル1社)に対する制裁(資産凍結等)を発表した。米国の捜査当局によると、シマダは、PCCが麻薬密輸により米国で得た収益(3千万米ドル)を暗号資産に変えて伯のPCCに送金していた。米財務省は、「PCCは、西半球最大の犯罪組織であり、米国だけではなく、英国、トルコ、日本にも活動範囲を広げている」と指摘している。(2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)伯政府は1日、米通商代表部(USTR)が伯に対して25%の追加関税をかけることを提案している件に関し、「追加関税によって被害を被るのは、米国の消費者であり、追加関税は米国の利益に反している」との反論書をUSTRに提出した。今月7日には、USTRが本件に関して公聴会を開き、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が発言することになっている。(2日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.ルーラ政権

(1)連邦政府は30日、中規模及び大規模農家を対象とする2026/2027年度農業融資計画(Plano Safra)を発表した。本年度の融資額は、前年より90億レアル多い、5251億レアルで、過去最高である。年率14%~10%であった金利は、12.5%~9%に引き下げられた。また、家族農業を対象とする融資額は、850億レアルで、双方を合わせると、6101億レアルに達する。(1日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ルーラ大統領は1日、ジャッケス・ヴァギネル上院議員(PT-BA)とともにバイア州で開かれたイベントに出席した際、「我々は、親兄弟は選ぶことができないが、仲間は選ぶことができる。ここバイア州には、ヴァギネル、ルイ・コスタ(前文官長)、ロドリゲス(バイア州知事)、オットー・アレンカール上院議員(PSD)等、昔からの仲間がいる。兄弟が皆、友人であるとは限らないが、全ての友人は兄弟である」と述べ、マスター銀行との関係が疑われているヴァギネルを擁護した。(2日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.連邦議会

(1)アルコルンブレ上院議長は30日、「地域保健職員(agente comunitário de saúde)」と感染症対応職員の特別年金制度に関する憲法改正案の採決を延期した。これによる支出増は10年間で300億レアルとされているため、この改憲案は、「爆弾議題」の一つと位置付けられている。尚、同議長は、与党と週休1日制(6X1制)廃止に関する憲法改正案の採決について協議中であるが、「政府与党からは一刻も早く採決を行うよう、圧力をかけられているが、一部の政府関係者からは、圧力ではなく、誹謗中傷等の攻撃を受けている」と不満を漏らした。(1日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)1日、下院では、女性嫌悪(ミソジニー)を犯罪として処罰するとの法案(ミソジニー法案)を緊急案件として優先的に審議することが賛成293、反対158により可決された。同法案は、女性に対するヘイト、嫌悪及び差別に人種差別法を適用するというものである。法案を提出したタバタ・アマラル下院議員(PSB-SP)は、「(同法案の成立は)文明化を進める上で重要な一歩である」と位置付けている。(2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.2026年選挙

(1)ミシェーレ前大統領夫人(PL)は29日、ガロチーニョ元リオデジャネイロ州知事が「ダニエル・ヴォルカロ元頭取が米マイアミで主催した『宇宙飛行士の夜』と題するパーティーの映像を見たが、銀色のボディペインティングを施し、宇宙飛行士のようなヘルメットを被った裸の女性と共に、伯の政治家と見られる複数の男性が映っていた」と述べている動画をSNS上で拡散した。これに対し、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の支持者は、「フラヴィオに対する挑発である」として、ミシェーレを激しく攻撃した。(1日付フォーリャ・デ・サンパウロ及びUol及び2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ミシェーレ前大統領夫人(PL)は30日、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首と約2時間に亘って話し合った末、「PL女性部長を辞任する。今後は娘と夫の世話に専念する」と発表した。また、ミシェーレは、周囲に対し、上院議員には立候補しないと漏らしているが、ダマーレス・アルヴェス上院議員やセリーナ・レアォン連邦直轄区(DF)知事等は、ミシェーレに思い止まるよう、説得中。(1日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は1日、右派の女性政治家との会合において、「ミシェーレ前大統領人のことは非常にリスペクトしており、(ミシェーレの批判動画による)困難な状況を克服し、彼女と共に歩むことを確信している」と述べたが、フラヴィオがダニエル・ヴォルカロのパーティーに出席していたことを示唆する動画をミシェーレが拡散した件に関しては「彼女は誤った情報に踊らせており、完全に間違っている」と批判した。また、フラヴィオは、盟友のパウロ・フィゲレイドが「女性、特に独身女性の投票態度は最悪」と発言した件が右派の女性の間でも槍玉に上がっている件に関しては「彼(パウロ・フィゲレイド)は完全に間違っている。彼は、米国で我々を手伝ってくれているが、彼が自分の選挙対策本部に加わることはない」と述べ、女性支持者を繋ぎとめようとしている。尚、ミシェーレ夫人とミシェーレ派の女性政治家は1日の会合には出席しなかった。(2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)カイアド前ゴイアス州知事(PSD)は1日、その副大統領候補にはカサビ・PSD党首を指名すると発表した。カイアドは、「自分が大統領選出馬を諦めることはない。決選投票に勝ち進むことができれば、無党派層の支持を得てルーラに勝つことができる。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が決選投票に進出すれば、ルーラの思う壺である」と述べ、フラヴィオではルーラに勝てないとの見方を示した。尚、カサビがカイアドの副大統領候補になることで、カイアドがゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)と共闘する可能性は無くなったと見られている。(2日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

6.司法

(1)連邦最高裁判所(STF)は1日、裁判官及び検察官に対して「penduricalhos」と処する手当を過去に遡って支給することを承認した。但し、公務員の給与上限(4.63万レアル)の35%を上限とすることが条件となる。これにより、裁判官と検察官の月給は6.25万レアルに達することになった。また、STF第1小法廷では、重大な違反を犯した裁判官の「強制的退職(免職となるが、勤続年数に応じた年金が支給される)」を廃止し、無報酬で懲戒免職とすることが決定された。(1日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)連邦検察庁は1日、ボルソナーロ前大統領が警護官に銃の修理を依頼した件に関し、「銃は登録されており、不法所持ではない。自宅軟禁中であるとはいえ、自宅で保管されていた銃を手にしたことが重要な違反であるとは言えない。ボルソナーロには、自宅軟禁の延長を認めるべきである」との意見書をモラエス・STF判事に提出した。尚、連邦直轄区(DF)の文民警察が押収された銃を調べたところ、故障はしておらず、使用可能な状態にあることが判明した。文民警察は、ボルソナーロの違法行為は認められないが、修理を依頼された警護官は銃の不法所持(他人の所有する銃を所持するためには、所有者の許可が必要であるが、それを証明する書類を持っていなかった)により立件することにした。(2日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)連邦警察は1日、昨年12月にソステネス・カヴァルカンテ・PL下院院内総務の自宅から現金46.8万レアルが押収された件に関し、カヴァルカンテから不動産を購入したとされる弁護士、押収された46.8万レアルを銀行から引き出した会社関係者に対する強制捜査を実施した。カヴァルカンテは、「押収された現金は、不動産を売却した代金であるが、忙しくて銀行に預金する暇がなかった」と弁明しているが、警察の調べによると、不動産の売買契約に関する登記が行われたのは昨年12月30日であり、押収が行われた12月19日の後だったことが判明。警察は、公金横領、資金洗浄、犯罪組織結社罪の容疑で捜査を進めている。(2日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)イタリアの最高裁判所に相当する破毀院は1日、ボルソナーロ派のカルラ・ザンベーリ前下院議員の引き渡しに関する決定を無効とし、本件をローマ控訴裁判所に差し戻して手続きをやり直すことを決定した。これは、銃の不法所持及び脅迫罪に関する引き渡し請求であるため、イタリアが引き渡しに応じる可能性はまだ残されている。ザンベーリが国会司法審議会(CNJ)のコンピュータシステムにハッキングをかけた件に関しては、5月の審理で、イタリアが引き渡しを拒否することが確定している。(2日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

7.外交

(1)ルーラ大統領は30日、アスンシオンで開催されたメルコスール首脳会合に出席した際、「現在の国際情勢下では、南米諸国の市場を拡大し、各国間の経済格差を解消して、共同で発展するためのプロジェクトを立ち上げる必要がある。メルコスールは、南米統合のための主要なツールであり続けている」と述べ、メルコスールの重要性を強調した。スピーチした。尚、ミレイ・アルゼンチン大統領は出席しなかった。(1日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ムシオ国防相は30日、ベネズエラを訪問し、同国のロドリゲス暫定大統領と会談を行った。ムシオは、お見舞いの言葉を述べると共に、伯には救援活動だけではなく、復興事業も支援する用意があると伝えた。今回の訪問には、ラベロ国家住宅局長とマガリャンエス連邦貯蓄銀行住宅ローン担当副総裁が同行しており、伯は、地震によって破壊された家屋の再建を支援するのではないかと見られている。(1日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)米国の伯に対する追加関税(25%)は、今月15日から発動する予定であるが、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は2日、米国通商代表部(USTR)に対し、「現時点において伯に追加関税をかければ、選挙でルーラ大統領を有利にすることになる。追加関税の発動は、半年後に延期することを提案する」との書簡を送付した。また、フラヴィオは、書簡の中で、「伯がメルコスールの縛りから解き放たれ、米国と(二国間の)通商条約を締結することを望んでいる」と述べた。この書簡が公表された後、ルーラ大統領は、「ボルソナーロ一家は、祖国の裏切り者である。彼らは、伯を米国に売り渡そうとしている。伯に追加関税をかけるよう、米国に働きかけたのはボルソナーロ一家であるというのに、今度はその延期を求めるとは馬鹿げている。また、彼らは、メルコスールの解体を目論んでいる」と批判した。米国の追加関税を巡るルーラ派とボルソナーロ派の争いは、益々、ヒートアップしている。尚、伯政府は、米国が犯罪組織「PCC(首都第一コマンド)」の構成員とされるブラジル人2名(ヴィクトル・エンリケ・デ・オリヴェイラ・シマダとステーラ・ステファニー・オリヴェイラ)に対する制裁を発表したことを受け、両名に関する調査を開始した。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)連邦警察は3日、犯罪組織「PCC」の資金洗浄部門に対する強制捜査「Exchange作戦」を発動し、104億レアル相当の現金、暗号資産等の資産を差し押さえた。米国政府から制裁を受けているステーラ・ステファニー・オリヴェイラ(通称「ララ・クロフト」)は逮捕されたが、同作戦の主な標的であるヴィクトル・エンリケ・デ・オリヴェイラ・シマダは逮捕される前に逃走した。連邦警察の幹部は、「シマダの逃走は、米国の制裁が原因」と批判している。(4日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は本日(7日)、米通商代表部(USTR)の公聴会に出席し、伯に対する25%の追加関税に関して発言を行う予定。フラヴィオは6日、「公聴会では、米国から不公正慣行と批判されている伯の電子決済システム『Pix』を擁護する。Pixは、ボルソナーロ政権において導入された制度であり、これによって、何百万人ものブラジル人が銀行システムにアクセスできるようになった。Pixは、我々ブラジル人にとっては神聖なものである」と述べた。尚、伯政府は6日、「強制労働を理由に、伯に対して12.5%の追加関税をかけるのは間違っている。伯は、強制労働の撲滅に精力的に取り組んでいる。通商に関する紛争は、一方的な懲罰的措置ではなく、WTOのメカニズムにより解決すべきである」との書簡をUSTRに送付した。伯政府は、USTRの公聴会にはオブザーバーとして参加することにしている。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ヴィエイラ外相は、エヴァイール・デ・メロ下院議員(Republicanos-ES)の質問書に対し、「米国が伯の犯罪組織(PCC及びComando Vermelho)をテロ組織に指定したことにより、同国が伯の個人、企業及び団体に対して行政または司法上の措置を一方的に適用する可能性がある。最終的には、米国が伯の領土において軍事力を行使する可能性もある。テロ組織の指定が犯罪組織との戦いに具体的に貢献することはないが、伯経済に深刻な影響を及ぼし、伯の国家主権を脅かすことはあり得る」と回答した。これに対し、メロ議員は、「政府の意見を並べただけであり、政府が国益を守るために具体的に何をしているのかについては全く書いていない」と不満を表明した。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.ルーラ政権

ルーラ大統領は3日、低所得層を対象とする歯科治療支援プログラム「笑顔のブラジル(Brasil Sorridente。3Ⅾプリンターで製作した義歯を提供)」の発表式において、「貧乏人は、いい物は好まないという俗説を打ち破る必要がある。そのようなことをいう者にはこれである(中指を立てて見せる)。我々は、食事や衣服や歯医者や医者等、なんでも一流のものを望んでいる」と卑猥なジェスチャーを交えて述べた。(4日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

3.連邦議会

モッタ下院議長は6日、刑事責任年齢を18歳から16歳に引き下げるとの憲法改正案に関して特別委員会を設置した。同改憲案は、先月、賛成44、反対18により下院憲法司法委員会で可決された。特別委員会を通過すれば、下院本会議にかけられるが、特別委員会の採決が選挙の前に行われることはないと見られている。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.2026年選挙

(1)ガロチーニョ元リオデジャネイロ州知事(Republicanos)は2日、「自分が入手した、ダニエル・ヴォルカロ元頭取が主催したパーティーの映像には、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は映っていない。自分は、フラヴィオがパーティーに参加していたと言った覚えはない。彼が実際には参加していたが、映像には映り込まなかっただけだとすれば、それは自分とは関わり合いのないことである。フラヴィオとミシェーレ前大統領夫人の喧嘩に巻き込まれるのはご免である」と述べた。ミシェーレは、ガロチーニョの動画(ヴォルカロの『宇宙飛行士の夜』と称するパーティーの映像を見た。それには、宇宙飛行士のようなヘルメットを被った裸の女性と共に、保守派の政治家や司法関係者等が映っていたと証言)を拡散し、フラヴィオの支持者から非難されていた。尚、ガロチーニョによると、映像のオリジナルは、連邦最高裁判所(STF)に保管されており、非公開となっている。(3日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首は2日、「ミシェーレ前大統領夫人は、フラヴィオ・ボルソナーロの選挙キャンペーンに参加するつもりはないようである。また、同夫人は、上院議員には立候補しないかもしれない」と述べた。ボルソナーロ派のダマレス・アルヴェス上院議員(Republicanos-DF)とセリーナ・レアォン連邦直轄区(DF)知事(PP)は、ミシェーレに対し、「連邦議会の保守勢力は、ミシェーレを必要としている」として、出馬を促している。連邦直轄区(DF)の上院議員選挙に関する世論調査によると、今のところ、ミシェーレの支持率は38.8%で、首位となっている。尚、AtlasIntel/Bloomberg社の世論調査によると、「ミシェーレの批判動画は、フラヴィオの大統領選出馬にとってマイナスになる」と答えたのが、全体の37.8%で最も多かった。他の回答は、「ややマイナスになる」26.3%、「影響はない」22.4%、「フラヴィオが大幅に有利になる」7.1%、「フラヴィオがやや有利になる」2.1%、「分からない」4.4%の順。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)レナン・サントス(Missão)は2日、その副大統領候補にアロルド・メディナ元リオグランデ・ド・スル州軍警察官を指名すると発表した。メディナは、過去6回に亘ってPL等から州知事や市長に立候補したが、何れも落選した。尚、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、ダニエラ・マルケス元連邦貯蓄銀行総裁(Republicanos)を副大統領候補に指名する方向で検討中。マルケスは、ゲデス元経済相の側近としてボルソナーロ政権に協力し、2022年7月に当時のギマランエス連邦貯蓄銀行総裁がセクハラとモラハラで辞任に追い込まれた際、その後任に任命された。尚、マルケスは、本年4月にRepublicanosに入党したばかりであり、同党の幹部は、Republicanosに何の相談もなく、フラヴィオがマルケスを副大統領候補に指名することを快く思っていない模様。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)選挙高等裁判所(TSE)によると、立候補を予定している公職者は、選挙法の規定により、今月4日以降、選挙が終わるまで公共事業の完成式や引き渡し式には出席できなくなる。ルーラ大統領は2日、リオグランデ・ド・ノルテ州においてトンネルの完成式に出席した際、「4日からは、選挙の影響により、完成式には出られなくなるが、工事の視察は続ける。視察はできるが、喋ることはできない。まったくもって、やかましいこと(papagaiada)だ」と批判した。(3日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)ルーラ政権が選挙対策として打ち出した所謂「選挙の年の善行(bondades eleitorais)」の合計は、1800億レアルに上る。主な内容は、燃料に対する税の減免(320億レアル)、燃料に対する補助金(160億レアル)、家庭用ガス購入支援金(53億レアル)、米国の関税対策(150億レアル)、住宅供給プログラムの強化(200億レアル)、バスとトラックの買い替え支援プログラム(212億レアル)、債務者支援プログラム(232億レアル)、タクシー及びライドシェア運転手を対象とする自動車購入支援プログラム(300億レアル)、オートバイ購入支援プログラム(40億レアル)等。尚、これらの支出は、本年度の財政に重くのしかかることになる。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)ダタフォーリャ社の世論調査によると、有権者の内、自身の政治的傾向を右派または中道右派と答えた割合は全体の44%(右派15%、中道右派29%)で、左派及び中道左派の39%(左派13%、中道左派26%)を上回った。中道派は17%であった。4年前の2022年には、右派9%、中道右派24%、左派17%、中道左派32%、中道派17%であったことから、右派の割合が増え、左派が減っていることが明らかになった。右傾化の傾向は、「貧困の原因は、怠惰な人達にある」と答えた割合がこの4年間で22%から40%に増加したこと等からも窺える。犯罪を犯した未成年者は成人と同様に刑事罰に処すべきと答えたのは70%に達している。尚、「教育や保健等の公共サービスを減らしても、その分、税金を減らす方を望む」と答えたのが50%であったのに対し、「もっと税金を払ってもいいから、より多くの公共サービスを受けられるのが望ましい」は44%であった。(4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)ダタフォーリャ社の世論調査(7月1日~3日)によると、サンパウロ州知事選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:フレイタス現州知事(Republicanos)46%、アダッジ前財務相(PT)30%、ヴェラ・ルーシア(PSTU)5%、カルロス・マシャード(PCB)4%、ヴィヴィアン・メンデス(UP)4%、白票/無効票8%、分からない3%。

・決選投票:フレイタス(Republicanos)53%、アダッジ(PT)37%、白票/無効票8%、分からない2%。

・フレイタス知事の支持率:支持63%、不支持32%。(5日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(8)ダタフォーリャ社の世論調査(7月1日~3日)によると、サンパウロ州における上院議員選挙の情勢は以下の通り:マリナ・シルヴァ前環境相(Rede)18%、シモーネ・テベチ前企画予算相(PSB)16%、リカルド・サレス下院議員(Novo。元環境相)13%、アンドレ・ド・プラド・サンパウロ州議会議員(PL)11%、ギリェルメ・デヒーテ下院議員(PP)10%、パウリーニョ・ダ・フォルサ下院議員(Solidariedade)8%、白票/無効票17%、分からない7%。(7日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(9)PLは、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)を大統領候補に指名するための党大会を今月25日にサンパウロ市内のArena Pacaembuで開くことを決定した。ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首は、「PLが始まって以来、最大級の党大会として盛り上げていく」と述べている。(7日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

5.司法

(1)ボルソナーロ前大統領の弁護団は2日、モラエス・STF判事に対し、「ボルソナーロは健康上の問題を抱えており、自宅軟禁の延長を必要としている。延長が認められるのであれば、押収された銃を手放すことにも応じている」と申し入れた。モラエス判事は3日、ボルソナーロの自宅軟禁を無期限に延長することを決定した。また、モラエスは、ボルソナーロが所有している銃の所持に関する許可とCAC(銃の収集家、射撃選手、ハンター)の登録を取り消した上で、全ての銃を明け渡すよう、命じた。更に、モラエスは、歳入庁に対し、ボルソナーロが大統領在任中にサウジアラビア政府から受け取った贈呈品を国有財産として登録するための手続を開始するよう、命じた。(3日及び4日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)陸軍警察は6日、モラエス判事の命令により、ボルソナーロ前大統領が所有している8丁の銃の内、6丁を連邦警察に引き渡した。弁護団は、「残りの2丁は、陸軍で保管されている」としているが、陸軍はこれを否定している。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)連邦最高裁判所(STF)が裁判官及び検察官の所謂「penduricalhos」と呼ばれる手当を公務員の給与上限(4.6万レアル)の35%に制限すると決定したにも拘らず、連邦直轄区(DF)、ゴイアス州、マラニョン州、パラナ州、リオデジャネイロ州等の裁判所がこれを無視し、最高で月に約50万レアル等、上限を大幅に超える額を裁判官に支給する事例が続出している。これを受け、STFは6日、これらの裁判所に対し、給与の支払いに関する報告と説明を48時間以内に行うよう、命じた。STFは、「STFの決定に従わない裁判所の長官は、職務を停止し、民事及び刑事上の責任を問う」と警告している。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)連邦検察庁は6日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が本年1月にルーラ大統領が麻薬密輸や資金洗浄等の犯罪に関与していると受け取られかねないコメントをXに投稿した件に関し、「誣告罪の疑いがあり、連邦警察による事情聴取が行われる必要があるが、その際に事実関係を認め、謝罪すれば、訴追は免れる可能性がある」との意見書をモラエス・STF判事に提出した。モラエス判事は7日、連邦警察に対し、10日以内にフラヴィオの事情聴取を行うよう、命じた。(7日付コレイオ・ブラジリエンセ及びヴァロール・エコノミコ電子版)

 

1.伯米関係

(1)フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL-RJ)は7日、弟のエドゥアルドと共に、米国通商代表部(USTR)の公聴会に出席し、「現時点において伯に追加関税をかければ、選挙でルーラ大統領を利することになる。今、追加関税をかけることはタイミングとして最悪である。また、追加関税をかければ、伯を中国に接近させることになる。米国は、伯に対する追加関税を取り消し、選挙後に交渉をやり直すべきである。また、米国は、伯の電子決済システム『Pix』には手を出すべきではない」と述べた。また、フラヴィオは、マスター銀行の不正疑惑に関し、「伯史上最大の汚職事件である」と述べたが、フラヴィオが映画「Dark Horse」の制作費をダニエル・ヴォルカロ元頭取から受け取っていた件については触れなかった。尚、公聴会を視聴した専門家は、「フラヴィオの発言によって、米国が追加関税を撤回するとは思えない。追加関税は予定通り今月15日に発動されるであろう」と述べている。一方、伯政府は、追加関税の発動を阻止するため、米国に対する働きかけを強化している。伯大統領府は7日、「フラヴィオ・ボルソナーロは、伯米関係を政治に利用しようとしている。開発商工省、外務省、法務治安省及び大統領府は、追加関税の撤回に向けて、USTRと協議を重ねている」との声明を発表した。ボウロス大統領府官房長官(PSol)は、「フラヴィオがやっていることは、外交もどきである。彼が渡米したのは、伯を守るためではなく、自身の選挙のためである」とXに投稿した。リンジベルギ・ファリアス下院議員(PT-RJ)は、「フラヴィオは、かって米国の追加関税を歓迎し、トランプに謝意を表明した。今は、選挙が終わるまで延期してくれと懇願している。選挙さえ終われば、伯がどうなろうと構わないということなのだろう」と批判した。(8日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)米国務省の報道官は7日、ヴィエイラ外相が議員の質問に対して「米国が伯に対して軍事力を行使する可能性がある」と答えた件に関し、「馬鹿げた発言である。米国は、その国家主権により、ナルコテロリストを撲滅するための措置を講じているだけである。伯の犯罪組織は、米国内で活動しており、我々は、これらの犯罪組織から国民を守っている」と批判した。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)下院外交国防委員会は8日、ヴィエイラ外相がエヴァイール・デ・メロ下院議員(Republicanos-ES)の質問に対し、「米国が伯の犯罪組織をテロ組織に指定したことにより、米国が伯に対して軍事力を行使する可能性がある」と回答したことを問題視し、ヴィエイラを議会に召喚して説明を行わせることを決定した。上院外交国防委員会も同様の決定を行った。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ムシオ国防相は、ペルーで開催された米州国防相会議(CMDA)と並行して米国のコルビー国防次官(政策担当)と会談を行い、麻薬組織の撲滅等について意見交換を行った。伯国防相は、この会談に関し、「米国は、伯のことを麻薬組織撲滅のための有望なパートナーと見なしている。ムシオ大臣は、伯における麻薬対策を担当しているのは法務治安省であると説明した上で、伯軍が国境地帯で展開している活動について説明し、米国との協力関係に関心を示した」との声明を発表した。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は8日、SNSの配信を行った際、「自分は、伯をルーラと関税から守るために米国に来た。ルーラが国際社会で演じている醜態については御覧の通りである。ルーラは、事ある毎に米国を攻撃し、反米であることを強調している。ルーラは、国益よりもイデオロギーを優先させている。中国の靴を舐め、米国に石を投げているのである。自分は、米国に対し、米州自由貿易協定(Afta)の締結を提案することにしている」と述べた。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

2.連邦議会

(1)7日、上院において、電子決済システム「Pix」を使用した養育費の自動支払いシステム「Pix Pensão」の導入に関する法案が成立し、大統領の裁可に付された。これにより、養育費は、扶養者の銀行口座から自動的に引き出されることになり、未払いや遅延を防ぐことができるとされている。(8日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)政府与党は、選挙の前に週休1日制(6X1制)廃止に関する憲法改正案の成立を図ろうとしており、休会(7月17日~8月1日)に入る前に上院本会議での採決を行うよう、アルコルンブレ上院議長に対して求めているが、同議長は、今のところ、これに応じようとしていない。ペドロ・ウクザイ・PT下院院内総務が「アルコルンブレ議長が裁決に応じなければ、敵に認定する」と発言したことにより、同改憲案の早期成立は更に遠のいたと見られている。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)8日、カミーロ・サンタナ上院議員(PT-CE。前教育相)が新しいPT上院院内総務に選出された。サンタナは、「ルーラ大統領とアルコルンブレ上院議長は近日中に面会する予定。両者の関係修復を図ることは重要法案の審議を進める上で重要である」と述べた。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.2026年選挙

(1)ダタフォーリャ社の世論調査によると、「大統領選ではルーラに投票する」と答えた回答者の内、24%が自分のことを右派(右派5%、中道右派19%)と位置付けていることが判明。左派は60%(左派24%、中道左派36%)、中道派は16%。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の場合は、右派64%(右派25%、中道右派38%)、中道派17%、左派19%(左派3%、中道左派15%)となっている。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)7日、リオデジャネイロにおいて、連邦警察の強制捜査(Unha e Carne作戦)により、ボルソナーロ派の上院議員候補が逮捕された。逮捕されたのは、マルシオ・カネーラ元ベルフォード・ロショ市長(ユニオン・ブラジル)で、その乗用車から自動小銃が押収されたことで現行犯逮捕された。今回の強制捜査は、ガソリンスタンドを使った大規模な資金洗浄組織の摘発が目的であり、カネーラのような政治家だけでなく、州警察の元長官等も逮捕されている。尚、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、リオデジャネイロ州の上院議員選挙ではカネーラを支持すると表明していた。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)ルーラ政権が本年上半期に拠出した「議員割当金(emenda parlamentar)」の合計は、324.9億レアルであるが、これは上半期に拠出された額としては過去最高である。地方選挙が行われた2024年上半期に拠出された「議員割当金」は229.9億レアル、前回の大統領選が行われた2022年は245.1億レアルであり、他の選挙の年と比べても断トツに多い。(8日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)Meio/Idea社が今月3日から6日にかけて1500人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)40.4%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)32%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)4%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2.5%、アエシオ・ネーヴェス下院議員(PSDB)2%、レナン・サントス(Missão)2%、アウグスト・クリー(Avante)1.5%、白票/無効票4.1%、分からない9.5%。

・決選投票:ルーラ(PT)45%(5月比1.5ポイント減)、フラヴィオ(PL)40%(1.4ポイント減)、白票/無効票/分からない15%(2.9ポイント増)。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)ダタフォーリャ社が今月1日から3日にかけてサンパウロ州の有権者1608人を対象に実施した世論調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)35%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)35%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)3%、レナン・サントス(Missão)3%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2%、サマラ・マルチンス(UP)2%、アエシオ・ネーヴェス下院議員(PSDB)2%、アウグスト・クリー(Avante)1%、カボ・ダシオロ(Mobiliza)1%、ジョアキン・バルボーザ(DC)1%、ルイ・コスタ・ピメンタ(PCO)1%、白票/無効票8%、分からない3%。

・決選投票:フラヴィオ(PL)46%、ルーラ(PT)43%、白票/無効票10%、分からない1%。±2ポイントの誤差を考慮すれば、両者はほぼ拮抗していると言える。

・拒否率:ルーラ51%、フラヴィオ43%、ゼマ13%、カイアド13%、レナン・サントス10%。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(6)イバネイス・ロシャ前連邦直轄区(DF)知事(MDB)は8日、本年の選挙には出馬しないと発表した。ロシャは、上院議員に立候補する予定であったが、知事在任中、ブラジリア銀行(BRB)に経営破綻したマスター銀行を買収させようとする等、マスター銀行の不正に関わっていたのではないかと報道されるようになったので、出馬を断念したのではないかと見られている。報道前は、ロシャの当選はほぼ確実と見られていたが、最近の世論調査では、ロシャは当選の圏外に後退している。また、拒否率は54.6%に達している。(9日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(7)インフルエンサーのパウロ・フィゲレイドやユーチューバーのキン・パイン(フォロワー数:100万)、ファビオ・ヴァインガルテン元政府広報庁長官(ボルソナーロ政権)等、コアなボルソナーロ支持者達は、「フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の選挙対策本部には無能しかいない。本部長や広報担当等を入れ替える必要がある。ボルソナーロ主義(bolsonarismo)のことを知らない、または嫌悪している者は選対から排除すべきである。また、フラヴィオがボルソナーロ主義のDNAから遠ざかり、メディアに配慮する等、中道寄りになっていることも問題であり、フラヴィオは、ボルソナーロ主義を前面に押し出すべきである。ボルソナーロ前大統領であったなら、女性が投票する候補者にろくな奴はいないだの、ゲイの息子は不要等といったことを臆面もなく、公言していたであろう。ボルソナーロ主義とはそういうことである」と批判している。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(8)ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首は8日、「フラヴィオ・ボルソナーロとミシェーレ前大統領夫人の和解に向けて尽力している」と述べた、尚、記者の「ボルソナーロ前大統領は、フラヴィオとミシェーレの内、どちらの肩を持っているのか」との問いに対しては、「いい質問である」と述べただけでそれ以上のコメントは避けた。また、同党首は、ミシェーレがPL女性部長を辞任した件については「これを機に、女性部は廃止することにした。女性同士だと、問題ばかり起こすし、また、ミシェーレに代わる人材もいない」と述べた。(9日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)グリア米通商代表は9日、「伯に対する追加関税の決定は近い内に発表される。この件に関する両国の見解には相当な隔たりがある」と述べ、伯に対する25%の追加関税が今月15日から発動されることを示唆した。これに対し、ルーラ大統領は、ヴィエイラ外相を2回に亘って大統領公邸に呼び、対策について協議した。尚、USTRの公聴会に出席するためにワシントンに滞在していたフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、米国政府関係者との会合に出席した後、帰国の途に就いた。その際、フラヴィオは、「伯に対する追加関税が発動されないよう、何人かの人と会った。自分は、本来であれば、ルーラがすべきことをやっている」と述べた。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ及びフォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ルビオ米国務長官は、「西半球、欧州及びアジアの60ヶ国を招待して、極左勢力の台頭と政治的テロリズムについて議論するためのイベントを7月16日に開催する」と発表した。この60ヶ国には、伯も含まれており、伯外務省は、参加について検討している。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)伯政府は、移民法に基づき、ブラジリアの刑務所で服役中のロシア人スパイ(セルゲイ・チェルカソフ)を刑期満了後に国外追放処分とすることを決定した。チェルカソフの引き渡しを求めていた米国政府は、この決定に対して不満を表明した。チェルカソフは、2010年に伯に入国した後、書類を偽造してブラジル人に成りすまし、伯を拠点として米国等においてスパイ活動を行った後、2022年に伯の旅券を使ってオランダに入国しようとしたところを逮捕された。チェルカソフは、スパイ行為、資金洗浄、文書偽造等の罪により、禁固15年の有罪判決を言い渡された。(11日付オ・エスタード・デ・サンパウロ)

(4)ルーラ大統領は13日、トランプ米大統領がホルムズ海峡の通行料(20%)を徴収すると発表した件に関し、「そういうのを昔は海賊行為と呼んだものである。米国のような重要な国が海賊行為を行うべきではない。戦争を起こした米国が今度は通行料を徴収するというのは、非常にデリケートな問題である。それは正常なことではないし、民主的でも文明的でもない」と批判した。(14日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)ルーラ大統領は10日、ヴィエイラ外相及びローザ開発・商工・サービス相と会議を開き、米国が伯に対して追加関税を発動する可能性は高いとしつつも、最後まで粘り強く交渉することを決定した。米国は、今月15日に追加関税の発動について発表する予定。ルーラは13日、「追加関税が発動されることはない」と表明した。全国工業連盟(CNI)によると、追加関税の対象となる伯の輸出品目は4千以上に上る。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.連邦議会

全国のトラック運転手は13日、陸上貨物輸送最低料金表の義務化に関する暫定措置令(MP)の成立を要求してストライキに突入した。同MPは、今月16日までに成立しなければ、失効するため、与野党は、それまでに採決を行おうとしている。(14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

3.2026年選挙

(1)PP-ユニオン・ブラジル連合は、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)とは距離を置き、大統領選では中立の立場を取ることに傾きつつある。そのため、PLは、Republicanosとの選挙協力を模索している。Republicanosは、フラヴィオを支持することの見返りとして、ミナスジェライス、アクレ、エスピリトサント、マットグロッソ及びロライマの各州において、PLがRepublicanosの候補を支持することを求めている。また、PLは、フラヴィオとミシェーレ前大統領夫人の関係が悪化したことにより、女性票を失うことを阻止するため、フラヴィオ夫人(フェルナンダ・ボルソナーロ。歯科医)をファーストレディー候補として全面的に押し出し、露出度を増やすことで、女性の共感を得ようとしている。尚、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首の「ミシェーレの代わりに女性部長になれる人材はいない。(記者からビア・キシス下院議員やカロリーネ・デ・トニ下院議員がいるではないかと問われ)そうかもしれないが、誰かを選べば、他の人が黙っちゃいないだろう。女とはそういうものだ」との発言に対して批判が相次いでいる。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)10日、ミシェーレ前大統領夫人のPL女性部長辞任に伴い、失職した女性スタッフが「Imparáveis MB(止められない者たち。ミシェーレ・ボルソナーロ)」と称するアカウントをインスタグラムに作成し、ワンダーウーマンが「嘘つきの男どもの軍隊(ミシェーレを攻撃しているボルソナーロ派の男性を指していると見られる」と戦う動画を「ミシェーレは止まらない。貴方もこの運動に参加せよ」とのメッセージと共に投稿した。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は11日、父ボルソナーロが書いた手書きの手紙をSNS上において公開した。その手紙の中で、ボルソナーロは、「フラヴィオは、私のスポークスマンであり、私の代理として大統領立候補予定者に選ばれた。フラヴィオは、伯を汚職や暴力や貧困から救うための最良の選択肢である。今は、意見の違いは脇に置き、フラヴィオのために尽力すべきである」と述べ、右派の結束を呼び掛けた。リンジベルギ・ファリアス下院議員(PT-RJ)は12日、「ボルソナーロの手紙をSNS上で公開したのは、SNS使用禁止のルールに反する」として、STFに対し、ボルソナーロの自宅軟禁の取消しを求めた。モラエス・STF判事は13日、「手紙の公開は、SNSの使用禁止違反に当たる」として、フラヴィオに対し、父ボルソナーロとの面会を90日間に亘って禁止するとともに、選挙検察庁に対し、手紙の公開が選挙運動の前倒しに該当するか否かについて調査するよう、命じた。これに対し、フラヴィオは、「モラエスの決定は横暴且つ違憲である。自分は父の顧問弁護士でもあり、父と面会する権利がある」と批判した。(12日~14日付フォーリャ・デ・サンパウロ、コレイオ・ブラジリエンセ及びヴァロール・エコノミコ電子版)

(4)ボルソナーロ派のリカルド・サレス下院議員(Novo-SP。ボルソナーロ政権では環境相を務めた。上院議員候補)は、フォーリャ・デ・サンパウロ紙のインタビューに応じた際、「フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が世論調査でルーラに後れを取っているのは、マスター銀行の件もあるが、フラヴィオとミシェーレ前大統領夫人の確執やカルロス及びエドゥアルド・ボルソナーロが周囲に対して『絶対的な服従』を強いることで、右派の弱体化を招いていることも影響している。彼らは、少しでも意見が違う者は直ぐに排除しようとする」と述べた。(12日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)ボルソナーロ派のダマレス・アルヴェス上院議員(Republicanos-DF)は13日、「アルヴェスは、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)に対する支持を取り下げ、フラヴィオの選挙対策本部から離脱した」との報道を否定し、「人権及び福祉に関する政策案は、既にフラヴィオの選対に提出した。自分はまだフラヴィオを支持しており、チームの一員である」と述べた。尚、アルヴェスは、ミシェーレ前大統領夫人の肩を持ったことで、ミシェーレと共に、ボルソナーロ派から猛烈な攻撃(特にエドゥアルド・ボルソナーロの盟友であるパウロ・フィゲレイドは、アルヴェスのことを「左翼のフェミニスト」等とこき下ろしている)を受けている件については「右派の人達には、我々、右派の兵士に対する攻撃を止めるよう呼び掛ける。一体、右派の弱体化を望んでいるのは誰なのか? それには金銭的な問題が絡んでいるのか?」と述べた。ジャンジャ大統領夫人(PT)は、「ミシェーレとアルヴェスに対して連帯を表明する。ミソジニーに関しては右派も左派もない。男性優位主義者の攻撃を受けている女性には手を差し伸べる」と述べた。(13日~14日付コレイオ・ブラジリエンセ及びUol)

(6)アエシオ・ネーヴェス下院議員(PSDB党首)は8日、「大統領選出馬は断念する。また、PSDBが独自の大統領候補を擁立することはない。大統領選では誰を支持するのか、またはしないのかについては党執行部が決める。但し、PSDBがルーラとフラヴィオを支持することはない」と述べた。(10日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(7)アルゼンチンのポータルサイト「Página 12」によると、同国のミレイ大統領は、今月25日のPL党大会に参加し、伯大統領選ではフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)を支持すると表明する予定。また、ミレイは、ボルソナーロ前大統領とも面会したいと述べているが、ルーラと会談する予定はない。ミレイは、先月末にもブエノスアイレスでフラヴィオと会談しており、フラヴィオ支持の姿勢を鮮明にしている。ミレイは、8月にデラエスプリジャ次期コロンビア大統領とケイコ・フジモリ次期ペルー大統領の就任式に出席し、南米の右派勢力に対して団結を呼びかけることにしている。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ及びヴァロール・エコノミコ電子版)

(8)ロドリゴ・パシェコ上院議員(PSD)とマリーリア・カンポス元コンタージェン市長(PT)がミナスジェライス州知事選出馬を断念したことにより、ルーラ大統領とPTは、パトルス・アナニアス下院議員(PT-MG。元ベロオリゾンテ市長)の同知事選出馬を検討している。アナニアスは、第1次及び第2次ルーラ政権では開発相、ルセーフ政権では農業開発相を務めた。(11日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(9)BTG/Nexus社が今月10日から12日にかけて2003人を対象に実施した電話調査によると、大統領選の情勢は以下の通り:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)40%、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)34%、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)5%、レナン・サントス(Missão)4%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)4%、ジョアキン・バルボーザ元連邦最高裁判所長官(DC)2%、アウグスト・クリー(Avante)2%、アエシオ・ネーヴェス下院議員(PSDB)1%、白票/無効票6%、分からない3%。

・決選投票:ルーラ(PT)47%、フラヴィオ(PL)44%、白票/無効票8%、分からない1%。±2ポイントの誤差を考慮すれば、両者はほぼ拮抗している。(14日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

4.司法

(1)「議員割当金(emenda parlamentar)」に関する不正について捜査中の連邦警察は、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首が連邦議員ではないのにも拘らず、アルトゥール・リラ前下院議長(PP)の補佐官(昨年12月の強制捜査で携帯電話等を押収された)を通じて「委員会の割当金」等の配分先について指示し、1.04億レアルを横領していた疑いがあると報告。これを受け、ディーノ・STF判事は10日、同党首の資産の内、1.19億レアルを凍結し、同党首を公金横領の容疑で捜査することを決定した。ヴァルデマール・コスタ・ネットの指示により拠出された「議員割当金」は、2024年6月から本年3月にかけて21に上るとされており、その多くは、保健と観光に関するものであった。最も高額なのは、バイア州ポルトセグーロ市に拠出された2490万レアルである。尚、同党首は、弁護団を通じて「(ディーノ判事の)決定は根拠が脆弱であり、驚いている。政党政治を犯罪として扱うのは不当である」と批判した。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、「連邦警察は、ルーラ政権の敵を追い落とすため、恣意的に捜査対象を選んでいる。ヴァルデマール・コスタ・ネットが党首として、議員割当金の配分先について指図するのは当然のことである」と批判。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ディーノ・STF判事は12日、エドゥアルド・クーニャ元下院議長(Republicanos)が昨年、連邦議員ではないのにも拘らず、アルトゥール・リラ前下院議長(PP)の補佐官を通じて、「議員割当金(特に委員会の割当金)」の配分先を決めていたとして、クーニャの資産の内、615万レアルを凍結した。トランスペアレンシー・ブラジルによると、昨年の「委員会の割当金」は、下院だけで13億レアルに上った。その内の8.18億レアルは、保健委員会の割当金である。「委員会の割当金」は、各党の院内総務の署名があれば、誰が配分先を指名したのかを公表することなく、予算を拠出できることになっており、連邦最高裁判所によって廃止された「報告官の割当金(秘密予算)」と酷似している。「委員会の割当金」を最も多く使用したのは、PP(4.27億レアル)、ユニオン・ブラジル(2.88億レアル)、Republicanos(2.54億レアル)、PL(2.18億レアル)、Avante(2999万レアル)、Solidariedade(2200万レアル)及びPodemos(1898万レアル)の各党である。これらの政党だけで、13億レアルの内、12.6億レアルを占めている。(13日及び14日付コレイオ・ブラジリエンセ)

5.マスター銀行

連邦警察は9日、マスター銀行の不正疑惑に関する強制捜査「コンプライアンス・ゼロ作戦」の第10フェーズを発動した。今回の捜査は、ダニエル・ヴォルカロ元頭取が昨年、中央銀行がマスター銀行の裁判外清算を宣告した際、広告代理店やインフルエンサーを雇い、SNS上において、中央銀行に対する誹謗中傷を繰り返し、マスター銀行の擁護を行わせていた件に関するもので、主な捜査対象は、広告代理店を経営するチアゴ・ミランダであった。警察は、ミランダの自宅(ブラジリアのラゴ・スール地区)から携帯電話や電子機器等を押収した。ミランダは、警察の取り調べに対し、ヴォルカロの依頼により、インフルエンサーと一人当たり200万レアルで契約していたことは認めたが、中銀に対する攻撃を行わせていたことは否定した。また、ヴォルカロがミランダに対し、イタウー・ウニバンコ銀行のCEOやマスター銀行に批判的な記事を書いていたジャーナリストに関する醜聞について調べさせ、それを恫喝に使おうとしていたことも判明。(10日付コレイオ・ブラジリエンセ)

6.外交

(1)ルーラ大統領は9日、ペトロ・コロンビア大統領と電話会談を行った。ペトロは、右派のデラエスプリジャ次期コロンビア大統領の当選は認めないと発言し、物議を醸していたが、伯大統領府によると、ルーラに対しては、平和裏に政権交代が行われることを約束した。尚、ルーラは、コロンビア大統領選の結果が発表された際、デラエスプリジャの勝利を認めている。(10日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)ルーラ大統領は10日、ロドリゲス・ベネズエラ暫定大統領と電話会談を行い、伯のレスキュー隊による救援活動が9日に終了した後も同国の復興に向けて支援を継続すると伝えた。伯が設置した野外病院では1200人以上が手当てを受けた。野外病院は今後も活動を続ける。(11日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)トランプ米大統領は15日、米通商代表部の調査結果を受け、伯に対して25%の追加関税をかけることを決定した。通商法301条の調査で最も問題視されたのは、伯の電子決済システム「Pix」、エタノール及び森林の違法伐採である。伯政府は、追加関税の対象リストについて精査した上でコメントを発表することにしているが、追加関税は不当としつつも、制裁措置は取らず、交渉による解決を図る模様。尚、伯政府は、米国が強制労働を理由に伯に対して更に12.5%の関税を課す可能性を警戒している。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ヴィエイラ外相は15日、下院外交国防委員会の公聴会に出席し、「米国が伯の犯罪組織をテロ組織に指定したことにより、米国が伯に対して軍事力を行使する可能性が出てきた」との発言に関して説明を行う予定であったが、外務省は、日程上の都合(その時、ヴィエイラは、ルーラ大統領から呼び出されて、米国の追加関税について協議していた)を理由にヴィエイラの欠席を通告すると共に、来月11日~14日に改めて公聴会を開くことを求めた。これに対し、外交国防委員会は、「職務放棄と背任罪に当たる」と反発し、連邦検察庁に対してヴィエイラを刑事告発すると共に、ヴィエイラとアモリン大統領補佐官の喚問を決定した。喚問の日程は、8月の休会明けに決定される予定。(16日付コレイオ・ブラジリエンセ)

2.Genial/Quaest社の世論調査

 Genial/Quaest社が今月10日から13日にかけて2004人を対象に世論調査を実施したところ、以下の通り。

(1)ルーラ政権の支持率:支持48%(先月比1ポイント増)、不支持47%(1ポイント減)、分からない/無回答5%(±0)。2024年12月以来、初めて支持が不支持を上回った。支持率は、本年4月から5ポイント上昇した。所得税控除額の引き上げ、債務者救済プログラム(Desenrola2.0)等の施策に加え、週休1日制(6X1制)の廃止に向けた議論が主に無党派層からの支持を集めていると見られている。

(2)ルーラ政権に対する評価:「ポジティブ」36%(2ポイント増)、「ネガティブ」36%(2ポイント減)、「普通」26%(±0)、「分からない」2%(±0)。

(3)次期大統領選の情勢:

・第1回投票:ルーラ大統領(PT)40%(1ポイント増)、フラヴィオ・ボルソナーロ上院議員(PL)28%(1ポイント減)、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)4%、レナン・サントス(Missão)3%、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)2%、アウグスト・クリー(Avante)1%、カボ・ダシオロ(Mobiliza)1%、サマラ・マルチンス(UP)1%、ジョアキン・バルボーザ(DC)1%、白票/無効票8%、態度未定11%。4月にはルーラとフラヴィオの差は5ポイント(ルーラ37%、フラヴィオ32%)であったが、今は12ポイントである。

・決選投票:ルーラ(PT)45%(1ポイント増)対フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)37%(1ポイント減)。ルーラ(PT)45%対カイアド前ゴイアス州知事(PSD)36%。ルーラ(PT)45%対ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)35%。ルーラ(PT)45%対レナン・サントス(Missão)33%。

・拒否率:フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)57%(1ポイント増)、ルーラ(PT)50%(3ポイント減)。

・4月の時点では、ボルソナーロ派以外の右派の90%がフラヴィオを支持していたが、6月にはこの割合が82%に低下し、7月は更に74%に低下した。

・回答者の65%が「投票先は既に決まっており、変えるつもりはない」と答えたのに対し、「投票先はまだ変わる可能性がある」と答えたのは35%であった。(15日付ヴァロール・エコノミコ電子版及び16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.連邦議会

(1)14日、上院において、地域社会保険職員(ACS)と感染症対策職員(ACE)の特別年金制度に関する憲法改正案が賛成71、反対1で可決された。これは、ACSとACEに対し、勤続25年間、並びに男性60歳、女性57歳で年金受給資格を付与するというものであり、これが実施されれば、10年間で279億レアルの支出増につながるとされているため、連邦政府にとっての「爆弾議題(pauta-bomba)」と位置付けられている。尚、特別年金制度を導入するための財源については示されておらず、政府は、これを理由に最高裁に対してその差し止めを求める可能性がある。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)14日、上院において、トラック運転手の最低料金表の改定に関する暫定措置令(MP)が可決され、大統領の裁可に付された。これを受け、トラック運転手の団体は、今月13日に開始したストライキを終了する構え。尚、同MPには、2022年に当時のボルソナーロ大統領の再選を要求してデモや道路の封鎖を行ったトラック運転手に対する罰金の免除が盛り込まれているが、ルーラ大統領がこれに対して拒否権を行使する可能性がある。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

4.2026年選挙

(1)ヌネス・マルケス選挙高等裁判所(TSE)長官は14日、世論調査会社16社の代表と会合を行った際、世論調査の精度を高めるため、信頼性が高いとされる調査会社に「精度認証マーク(selo de acurácia)」を付与することを提案した。これに対し、伯調査会社協会(Abep)は「世論調査の本質を理解していない」と批判。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)15日、ポータルサイト「ICL Notícias」がフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)とマスター銀行の「殺し屋(Sicário)」ことルイス・フィリピ・モウラォンのツーショット写真を公開した。写真は、2022年にリオデジャネイロ市内のホテルで撮影されたもので、検証の結果、AIによって生成されたものではないとされている。モウラォンは、マスター銀行の民兵組織(ミリシア)を率い、ダニエル・ヴォルカロ元頭取の右腕として、敵対勢力の恫喝や排除を行っていたとされる。モウラォンは、本年3月の「コンプライエンス・ゼロ作戦」で逮捕された後、その二日後に留置場内で死亡した(連邦警察は、自殺と断定)。尚、フラヴィオは、「モウラォンとは面識はなく、どういう経緯で写真が撮られのか覚えていない。自分は、行く先々で知らない人達から一緒に写真を取るよう、頼まれるのが常であり、(モウラォンも)その一人であったのであろう」と説明。フランヴィオの弁護団も「フラヴィオは有名人であり、不特定多数の人達から写真撮影を求められるのはごく自然なことである」と主張。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)セルジオ・モーロ上院議員(PL-PR。パラナ州知事候補)が2021年に発表した著書「汚職システムとの戦い」の中で、「ボルソナーロ大統領は、汚職対策の強化に後ろ向きであった。また、トフォリ・STF判事がフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)の議員秘書給与詐取疑惑に関する捜査を無効化し、金融活動監視委員会(Coaf)のデータを使った汚職の捜査が全て差し止めになった時も何もしなかった。フラヴィオとその補佐官(ファブリシオ・ケイロス)が捜査当局の追及から逃れた際、大統領府では安堵の声が広がった。後になって、大統領府がCoafの委員長を交代させるべく、圧力をかけていたことを知った」と書いていたことが判明。PTは、これを使ってフラヴィオに対する攻勢を強めることにしている。尚、モーロは、本件に関し、「この4年間、自分は常に野党としてルーラ政権に反対してきた。大統領選でPTを倒すことができるのはフラヴィオだけである。PT政権が更に4年間続けば、財政が悪化し、組織犯罪と汚職が蔓延するであろう。過去の確執が未来の国造りを妨げることはない」との声明を発表した。これに対し、モーロの対抗馬であるレキアォン・フィーリョ(PDT)は、「モーロの言行不一致はいつものことであるが、今度は自分自身の言葉さえ否定している」と批判。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(4)PLは15日、リオデジャネイロ州の上院議員選挙においては、カルロス・ポルチーニョ上院議員(PL-RJ)の再選を支持することを決定した。PLからは他にもソステネス・カヴァルカンテ・PL下院院内総務とカルロス・ジョルディ下院議員が上院議員選出馬に名乗りを上げていたが、結局、ポルチーニョの再選が支持されることになった。フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は、二人目の候補にマルシオ・カネーラ元ベルフォード・ロショ市長(ユニオン・ブラジル)を推しているが、カネーラは、汚職や民兵組織(ミリシア)との関係により捜査対象となっており、出馬できるかどうか微妙な状況にある。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(5)PRTB(ブラジル労働革新党)は14日、党首のレオナルド・アヴァランシェを同党の大統領候補に指名する予定と発表した。アヴァランシェは、2024年のサンパウロ市長選でパブロ・マルサル(PRTB)の選挙参謀を務めた。マルサルは、選挙の序盤で「マルサル旋風」を巻き起こしたが、終盤に失速し、3位に終わった。PRTBは、「アンチ・システムを貫く、真の保守政党」を自称している。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

5.司法

(1)国家社会保障院(INSS)の不正疑惑について捜査中の連邦警察は14日、オリヴェイラ元労働社会保障相(ボルソナーロ政権)、ステファヌット元INSS総裁、アントニオ・カルロス・カミーロ・アントゥネス(通称「INSSのハゲ」)、フィデリス元INSS給付局長等48名を贈収賄、資金洗浄及び犯罪組織結社罪の容疑で立件すると共に、「ステファヌット等、労働社会保障省及びINSSの幹部は、年金受給者を標的とした不正行為の黙認と引き換えにアントゥネスを中心とする組織から賄賂を受け取っていた。ステファヌットの場合、毎月、25万レアルの賄賂を受け取っていた」との捜査報告書を連邦最高裁判所(STF)に提出した。尚、連邦警察は、ルーラ大統領の子息「ルリーニャ」の関与については別件として捜査しており、今回提出された報告書には、ルリーニャに関する記述は無い。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(2)ディーノ判事は14日、ヴァルデマール・コスタ・ネット・PL党首やエドゥアルド・クーニャ元下院議長(Republicanos)が連邦議員ではないにも拘わらず、「議員割当金(emenda parlamentar)」、特に「委員会の割当金」の配分先について決めていたとされる件を重く受け止め、「議員割当金の配分について決めることができるのは議員だけである」として、連邦政府に対し、議員割当金の予算を拠出する際にはトレーサビリティと透明性を確保するよう、求めた。ディーノ判事は15日、ヴァルデマール・コスタ・ネットやエドゥアルド・クーニャが「自分達は、議員割当金の予算を回してくれるよう、議員に頼んだだけである。単なる要望は違法ではない」と主張していることを受け、21の政党に対し、党首や議員経験者等、議員以外の部外者のための予算枠の有無について10日以内に回答するよう、命じた。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ及び16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(3)伯弁護士会(OAB)は14日、モラエス・STF判事がフラヴィオ・ボルソナーロ(PL)に対して父ボルソナーロとの面会を90日間に亘って禁止した件に関し、「フラヴィオは、息子であるだけでなく、ボルソナーロ前大統領の顧問弁護士の一人であるため、依頼人と接見する権利がある」との書簡をモラエス判事に送付した。(15日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ボルソナーロ前大統領の弁護団は15日、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)が父親の手紙をSNS上で公開した件に関し、「ボルソナーロ前大統領は、フラヴィオが手紙を公開するとは思っていなかった。また、手紙の公開が自宅軟禁に関するルールに違反するとは知らなかった」とモラエス・STF判事に申し入れた。その後、モラエス判事は、連邦検察庁に対し、5日以内に本件に関する意見書を提出するよう、求めた。(16日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

1.伯米関係

(1)ルビオ米国務長官は、米国が伯に対して25%の追加関税を発動した件に関し、「ルーラ大統領とその政府は、誠意を持って交渉してこなかった。その経済政策は、アメリカ人とブラジル人にとって悪いものである。ルーラは、伯国民の安寧よりも自らのエゴを優先させた。追加関税はその代償である」とSNSに投稿した。これに対し、ヴィエイラ外相は16日、「ルビオ長官の発言は、伯の国民と政府を侮辱するものであり、受け入れ難い。ルビオは、友好国の元首を粗野で傲慢なやり方で攻撃した。米国は、伯が(米国の)妥当でない要求に屈しなかったことに苛立っている。電子決済システム『Pix』が不当な競争を招いているとの主張は真面目に受け取るべきではない。(伯の)森林破壊に関する主張も馬鹿げている。2022年以降、アマゾンとセラードの森林伐採は相当減少している。他の米国の主張も現実を反映していない」と反論した。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)アルキミン副大統領は16日、関係閣僚と共に記者会見を開き、「米国の追加関税は不当であり、妥当性に欠いている。相互主義法の適用は一つの可能性であり、伯政府は、適切なタイミングでこれを運用する」と述べた。ヴィエイラ外相は、「米国の関税措置は、現実を反映しておらず、政治的な理由によるものである」と批判。ローザ開発・商工・サービス相は、「政府は、輸出業界に対する支援と代替市場への売込みに優先的に取り組んでいく」と表明。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(3)米国が伯に対する追加関税を発表したのに伴い、伯国内では、ルーラ派とボルソナーロ派による非難の応酬が激化している。ボルソナーロ派が「追加関税は、ルーラ政権の対米政策が原因」と批判し、フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)がルビオ米国務長官の投稿を引用して「全てルーラのせいである。ルーラには、交渉能力もなければ、統治能力もない」と批判しているのに対し、政府与党は、「伯に対して追加関税をかけるよう、米国に働きかけたのはボルソナーロ一家である。彼らは祖国の裏切り者で、米国の手先である。フラヴィオは、『Tariflávio(関税(tarifa)とFlávioを合わせた造語)』である」と反撃している。一方、ルーラとフラヴィオ以外の大統領候補の反応は、ゼマ前ミナスジェライス州知事(Novo)が「米国との間で不要な摩擦を引き起こし、関税の問題を選挙に利用しようとしたルーラの責任である」とルーラを批判しているのに対し、カイアド前ゴイアス州知事(PSD)とレナン・サントス(Missão)は、「ルーラとボルソナーロ一家の双方に責任がある」と批判している。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(4)ファキン・STF長官は16日、「STFの決定は、米国市民の権利を侵害している」との米国の批判に対し、「STFは、伯の憲法に則って職務を遂行しており、その決定は、伯の憲法と法律のみを根拠としている。司法の独立は、法の支配の根本原理であり、自由や平等等の基本的人権の保障に不可欠である」と反論した。(17日付コレイオ・ブラジリエンセ)

(5)次期駐伯米国大使に指名されたダニエル・ぺレス・フロリダ下院議長(共和党)は16日、米上院の公聴会において、重要鉱物等の経済案件や犯罪組織対策等について発言した後、「大使として、伯国内における米国市民の保護、並びに貿易と投資における国益の追及に優先的に取り組む」と述べた。ペレスは、伯への追加関税に関する議員の質問には「15日に発動されたばかりなので、詳しくは把握していないが、両国の間には、エネルギーとインフラの分野で不均衡が存在すると承知している」と答えた。尚、ぺレスは、公聴会の後、記者団に対し、「伯において自由且つ公正な選挙が実施されることを確信している」と述べた。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 

2.連邦議会

15日、上院において、パラー州のジャマンシン国有林(Flona)の40%(48.6万ヘクタール)を環境保護地域(APA)に指定し、農牧業に開放するとの法案が可決され、大統領の裁可に付された。APAは、Flonaに比べて規制が緩く、生産活動が可能とされている。この法律の成立は、アマゾンの森林保護に逆行していると批判されている。尚、連邦議会は、海外通販免税に関する暫定措置令(MP das Taxas das blusinhas)、週休1日制(6X1制)の廃止及び治安対策に関する憲法改正案等の重要法案の採決が行われないまま、本日(17日)から休会に入る。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

3.2026年選挙

(1)Genial/Quaest社の世論調査によると、米国の追加関税に関しては、「伯に対して追加関税をかけるよう、米国に求めたのはフラヴィオである」と答えた割合は51%(先月比4ポイント増)で、「フラヴィオは、追加関税を回避するため、トランプ米大統領に働きかけた」の30%(5ポイント減)を上回った。「分からない/無回答」は19%(1ポイント増)。また、「追加関税がかけられたことにより、大統領選では誰に投票したいと思うようになったか」との問いに関しては、ルーラ(PT)42%(3ポイント増)、フラヴィオ(PL)27%(3ポイント減)、「その他合計」23%(±0)、「分からない/無回答」8%(±0)との結果が出ている。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

(2)フラヴィオ・ボルソナーロ(PL)は16日、ライブ配信を行い、女性を対象とするインターネット・サービスの提供(無料)、携帯電話の無償配布、アプリやAIを使った公共サービスの提供、保育所バウチャーの配布等からなる「彼女たちのためのブラジル(Brasil por Elas)」と称する政策を発表した。ダタフォーリャ社の世論調査によると、大統領選の決選投票に関する情勢は、ルーラ(PT)47%、フラヴィオ(PL)43で、両者の差は4ポイントとなっているが、女性に限って見ると、ルーラ(PT)52%、フラヴィオ(PL)37%で、15ポイントも差が開いている。女性の拒否率もルーラの40%に対してフラヴィオは53%となっており、フラヴィオにとっては、女性票の獲得が急務となっている。尚、フラヴィオは、女性を優遇することに否定的な男性支持者を意識して、「自分はフェミニストになったわけではないが、我々の掲げる旗印に女性を護ることは含まれていないと主張することはできない」と弁解している。(17日付フォーリャ・デ・サンパウロ)

 
 
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