ラジル州旗に見る不思議 （第８回）ブラジリア連邦区旗

執筆者：西岡 勝樹 氏 （日本旗章学協会会員）

はじめに

  第８回はブラジリア連邦区旗を紹介する。  

１．　ブラジリア連邦区旗

１－１．　ブラジリア連邦区概況 1.州都　　　　　　　　Brasília　　brasiliense 2.2018年人口予測　　　2.974.703 pessoas 3.2010年国勢調査人口　2.570.160 pessoas 連邦区はブラジル連邦27州の一つである。連邦区の中にブラジリア市が存在する。 そして、ブラジリア連邦区はブラジル連邦の首都である。他のブラジル諸州と異なり、連邦区は市町村はなく、31の行政区を持つ。ほぼブラジル中央に位置し、ゴイアス州の中にあり、ミナス・ジェライス州とも２ｋｍの州境を持つ。連邦区は連邦首都遷都とともに理想化し、計画化された。その歴史、その形成はブラジリアのまさにそれであった。首都遷都はジュセリーノ・クビシェッキ大統領によって実現されるまで、多くの研究、計画が連邦のまさにその場所を見つけ出すまで続けられ、ついに実行されたわけであった。 出所：http://www.estadosecapitaisdobrasil.com/estado/distrito-federal/ １－２．　ブラジリア連邦区旗の由来 ブラジリア連邦区旗は詩人ギジェルモ・アウメイダ、紋章学の権威、によって制作され、 1969年8月法令第1,090号にて制定された。連邦区旗は白い長方形の下地の中央に緑の正四角形を配し、その中に黄色い十字を置く。ブラジル国旗の色を忠実に再現するものである。 １－３．　ブラジリア連邦区旗の根拠法 法令第1090号にて制定（同上）、下記の趣旨により： 第一条　添付にある通り、詩人ギジェルモ・アウメイダ、紋章学の権威であり、ブラジル文学の貴公子、である彼の色付のデザインにて制定。制作者によると： 「白い下地、それはそよ風が吹いているかのような平和の中のシンボルであるが、その下地に緑の正四角形を置く。黄金色の矢を四方に配する。その矢は羽を持った形状、矢の後ろはかぎ状になっている。それを中央から四方に向けて置く。その紋章においては、緑色と黄金は紋章学上の色彩であり、国家シンボルへ誓うその忠誠心を表す。Sinople,Vert、であり、 緑を表す。metalは金属色であり、黄色で代用。